スカイラインの社外テールランプ 下地

 こちらはスカイランの社外品テールランプです。赤い色が付いていますがこちらはオーナー様自ら自家塗装をされて、ただ納得出来るレベルには出来なかったとの事でそれをシンナーで落として頂きこの度のご依頼となりました。その前にはちゃんとした塗装屋さんにお願いした見たいなんですけどね・・・(画像拝見しましたがどうも普通の赤を塗ってしまったようで非常に不透明なレンズになっていました)。

で、ちょっと心配しているのはレンズ表面が洗浄した時のシンナーで侵されている事です。特に足付け処理をしたと言う訳では無く、溶剤によりレンズ表面が侵されていて細かくヒビ割れています。所謂「ソルベントクラック」と呼ばれる状態ですね。 ただどうやらこれは表層で止まっているようなので、とりあえずは問題の起きている部分を削り落とす事で対応していくとします。まあ経験が無い訳ではありませんから一応は御安心下さい。

skyline2 それより心配なのは自家塗装で塗られた恐らく缶スプレータイプの「クリアーレッド」が残っていることです。私的な見解ではこれは単なる「油性ペンのインク」のようなもので、樹脂分などは少ないようですから低溶解性の溶剤(ノルマルヘキサンやシリコンオフなど)で簡単に溶けてしまいます。「溶ける」と言う事は塗っている側から滲んでしまう事なので、これはちょっと厄介です。 と言う事で、変なトラブルが起きないように極力落としておくようにします。まあ同じ赤なのでそのトラブルさえ起きなければ大丈夫だとは思います。

skyline3そして全体のクリーニングを終え、レンズ表面にあったクラックは削り込み(ただ強度に影響ある程では全然ありませんので御安心下さい)、レンズ周りのマスキングも終えて本塗り準備完了です。ようやく仕切りなおしですね。

ちなみに丸いレンズの方はレッドキャンディーを、中央の四角いウィンカーレンズ部は「標準濃度のスモーク」で承っております。それぞれをマスキングをしながら一度の塗装工程で仕上げる方法になります。