フェラーリの鍵 サフェ塗り

ferrari3 こちらは先日お預かりしているフェラーリ430の鍵ですね。作業着手しておりますのでご安心下さい。

カバーの一部に傷があったのでその分を削り、平滑になったら「プラスチックプライマー塗布→サフェーサー塗布」とします。サイズは小さいですが自動車ボディを修理する基本的な作業方法と全く同じですかね。

ferrari4という事でサフェーサー塗布完了です。勿論2液ウレタン性なので熱を掛けて完全硬化させないと「チヂレ」が発生するのでこのまま自然乾燥とかで研いだり塗ったりはしません。この辺が1液のサフェーサーとは違ってちょっと扱いが難しいですかね。と言うか私の世代だと1液サフェー(ラッカーサフェーサー)は殆ど使わないで育っているので、「わざわざ2液を使うのは面倒だ」という考えは無いんですよね。確かに少量の仕様でも毎回よく攪拌させた主剤と硬化剤を混ぜ、スプレーガンを用意して使い終わったらちゃんと洗ってなんて意外と時間は掛かりますからね。1液タイプで育っていると相当面倒な事なのかも知れません。

ちなみにこのサイズなら「部品全体にサフェーサー塗った方が楽なのでは?」と思いそうですが、実際その通りです(苦笑)。ただカバー中央の穴にゴムが嵌るので無用に膜厚が増えるのが嫌だったんですよね。本塗り時にはその部分も塗りますから多少の厚みは増すので、せめてサフェーサーは塗らないようにとしておきました。実は部分的に塗る方が作業は面倒なので(使うペーパーの番手とかマスキング作業とかスポットでサフェーサーを塗るとかです)、手を抜いている訳ではありませんのでご安心下さい。

他にも一緒にサフェーサー塗っている物があるので後ほど紹介しますね。さすがにこれ一個の為にサフェーサーを塗っていたら赤字になってしまいので(苦笑)。重複して出来る作業は並行してやる事でコスト下げているのです。

BMWヘッドカバー 結晶塗装承ってます

bmw16 こちらもすっかり紹介が遅れてしまいましたが連休明けに到着していたBMWのヘッドカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ちなみに見て判るように既にサンドブラストで処理されています。ご自宅に設備があるんでしょうか・・・(恐)。

bmw17なんと裏側も一緒にブラスト処理されていて、ただどうやら古いオイルの塊が残ったままだったらしく所々にガムのように引っ付いています。これはこちらで漬け置き洗浄しておきますので綺麗に落としておきますからご安心下さい。ちょっとしつこそうなんで長めにやっておくか超音波洗浄機に掛けてしまうかも知れません。

で、ご依頼の色としては当店サイト内で紹介している「ランチア」のサージタンクに採用したブルーになります。画像ありますので紹介してしまいますね。

lanciaちょっと深みのあるブルーって感じでしょうか。紺までは行かないですね。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

キャノンレンズフードET-74塗装 完成

canon3 大変お待たせしました!キャノンのレンズフードボディ同色仕様の塗装、本日完成となります。

画像は実際にレンズに装着した状態です。ちなみにレンズ本体の塗装をご希望される方も時々いらっしゃるのですが、本体は稼動部などがあるのでこれを塗るにはバラバラの部品単品にしなければならなく、となるとそれ専門の方に分解をお願いし再塗装後にまた組み付けをお願いするといった事になるので現実的では無いですよね。カビが生えたレンズを直すより買い直した方が安く済むというのと同じ事なのです。残念ではありますが・・・。

canon4クリアーの艶に関しては「艶消し」になっています。一度「半艶」で塗った事もありますが余りの違和感なので艶消しに塗り直したといった事例があります。

ちなみに本体の方の塗装は表面に粒々したような塗り方になっています。これについては以前より「NIKONカメラのボディと同じような塗装に出来ないか」といったご要望を頂いておりますので早いとこ試してみたいんですけどね。既に一度テストして方向性は見えていますのでいずれ実現させたいです。忘れている訳ではありませんのでご安心下さい。

canon一応こちらが作業前の状態です。このページから見た方だと何がどうなったか判らないと思いましたので念の為・・・。

canon5黒い部分はベースコートは塗っていません。ただし最後には全体に艶消しクリアーを塗っているので段差は殆ど感じないと思います。

当店で行っている塗装としては全てが手作業となる訳ですが、目指している方向性としては「手作りの味わい」などは一切無く、まるで製造ラインでロボットが作業したような如何にも機械的な「量産品」のようなレベルです。

これを一点ものの塗装でやるには意外と大変なのですが、元々やっていた塗装が「直した事が判らないように」といった補修塗装だったのでむしろ肌に合っているのだと思います。何だかんだ言っても楽しいですし(笑)。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ロードスターヘッドカバー 本塗り

road17そしてこちらもお待たせしました!SAABのヘッドカバーと並行して作業していますのでこちらも無事本塗り完了しております。

工程としては同じで、ただこちらは旧塗膜は無かったので「アルカリ洗浄液での浸け置き→リン酸処理」といった工程ですね。

road18 同じくプライマーを塗ります。プライマーですから薄膜での塗装で、ノンサンディングでそのまま本塗りとなります。

road19そして140℃~170℃くらいで焼き付けたらこんな感じに結晶目が出てくれます。

結晶塗装の仕上がりは塗り方で大きく変わるのでこうやって毎回画像を出すのは結構(と言うかかなりの)プレッシャーなのですが、むしろそれのお陰で「ちゃんとやろう」と言う姿勢が出来ていると思います。基本がグータラな性格なのでこうでもしていないと仕事しないんですよ・・・。

それではこちらも作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

SAABヘッドカバー 本塗り

saab 先日剥離作業を終えたヘッドカバーを綺麗なシンナーでクリーニングし、リン酸処理を施して再度クリーニングした状態です。ネジ穴にはイモネジ(ネジの頭が無い六角レンチで締めるネジ)を入れてマスキングをしたらいよいよ本塗り開始です。

saab1 まずはいつも通りですがプライマーを塗ります。

話は変わりますが、本日電話でお問い合わせ頂いた方から、「ネットで調べていると色々なお店があって値段にもバラつきがありますが何が違うんでしょう?」とのご質問があったのですが、実際私にも何が違うのかは判りません・・・。と言うか余り他の会社さんのやり方とか値段設定とか気にしていないんですよね。そこって気にする所なんでしょうか・・・。

私的には昔からちょっとしたトラウマみたいな事があって、専門的な仕事をやっている所に何かを依頼したいと思うとき、そのお店の作業内容や金額など中身が全く判らないケースが多く、本当にちゃんとやってくれているのか?と疑問に思うことが多かったのです。で、怪しいと思いながら実際に頼んでみると、案の定と言うかあれだけ御願いしていた事が終わってみたらやっぱりちゃんとやってくれていないじゃないですか・・・(酷)。なんて事が多かったので出来ればそう言うのを払拭したいとは思ってやってはいます。一個だけ作業例を出して後は流れ作業のようにやっていれば本当は楽なんでしょうが、何かインチキ臭いと言うかそれだけだと信用出来ない気がしてしまうんですよ・・・。

だったらと言うことで、疑い深い自分自身(苦笑)がお客の立場になったとすると、やっている事をオープンにしてしまえばこれが一番信用出来るかな、と思った次第です。実際相当面倒ではありますが(笑)、最初からこれをやるつもりで始めたので今では仕事の一部として普通に出来ていますかね。

saab2という事で本塗り完了です!既に焼き付け硬化も完了して結晶目も出ています。お待たせしました!

色はオレンジっぽいですが「サンドで」との事ですので黄色黒くして結構濁らせています。砂漠の砂っぽい感じですかね。

あとは「SAAB」の凸文字を研磨して光らせ、クリアーを筆で塗ったら完成です。もう少々お待ち下さいませ!