チェーンカバー 本塗り

chain9先日サフェーサーを塗っておいた自転車のチェーンカバーです。サフェーサー表面を#600→#800の水研ぎで均したら綺麗に洗い流して乾かしておきます。

chain6 チェーンカバーは外側と内側の二枚で構成されていて、車体に装着される時はこの二個が組み合わさってネジで固定されます。

ここで気が付いたのですがこのチェーンカバー、自転車に装着されても内側は隙間から見えてしまうのでは?と思った次第です。普通のパーツだとこういったケースでは内側は見えませんから色はフチまで塗ればOKの筈ですが、今回の物だとそう言う訳にはいきませんよね。危ないところでした・・・。

という事で、固定方法はプラモデルのパーツを固定するようなシャフトに小型のワニクリップが付いたもので固定する事にします。極力スプレーの妨げにならないように且つ振っても簡単には落ちないようなしっかりとした固定方法が必要ですので。

chain7 そしてこんな感じで本塗り準備完了です。塗る時はグリップを左手で持って行うのでこれで裏側もストレス無く塗れるように出来ました。

chain8ベースコートの黒を塗ったら艶消しクリアーを塗って本塗り完了です。画像だと艶がある状態ですが塗っているクリアーは艶消し仕様のクリアーなのでこの後時間が経つにつれて徐々に艶が消えていきます。

時々ドライコートにして無理に艶消しにするような光景を見ますが、それだと見た目は綺麗に艶が消えていても塗膜表面が平滑では無いので(細かい凸凹なので)耐擦り傷性が著しく劣ってしまい、爪などで擦ると簡単に傷が付いてしまう訳です。艶消しなのでコンパウンド掛けなどは出来ませんから、飾るだけの物ならまだしも実用するとなるとそれは致命的ですかね(艶が出てしまいますので・・・)。

それでは完成しましたらまた紹介させて頂きますね。来週早々には完成予定です。もう少々お待ち下さいませ!

 

BMXクロモリフレーム&フォーク塗装 承ってます

kuwahara 先日無事到着しましたBMX用のクロモリ製フレームとフォークです。恐らくはKUWAHARA製の物ですかね。E.T.を乗せて空に飛んだアレらしいです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

kuwahara2 塗装自体は傷も無く新品じゃないかと思ったのですが、異様に厚く塗られた塗膜が気に入らないとの事で旧塗膜は全部剥がしての塗り直しで作業承りました。

kuwahara1この辺も随分とタップリ塗られているというかラウンド(肌)がデロデロ過ぎるんですよね。塗料粘度が高い(固い)まま塗ったかスプレー圧力が足りなかったかだと思います。

御依頼のカラーリングとしてはホワイトベースに赤パールの2トーンカラー、部分的にはグラデーションも行います。まさに上のリンク先で紹介したあのカラーリングになります。ただ色自体はお貸し出しした色見本帳よりオーナー様に選んで頂きました。

現在剝離用の浸け置き槽はスカイラインRB26のエンジンパーツで満載になっておりまして(箱自体はそんなに大きい訳では無いのです)、それらが出ましたら次にこちらを入れられる予定です。もう少々御待ち下さいませ。

それではまた作業進行しましたら紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

ホンダアコードヘッドカバー 結晶塗装承ってます

honda 先日はわざわざご足労を頂き有難うございました。またこの度のご依頼、誠にありがとう御座います!

こちらはホンダアコードの新品ヘッドカバーで、既に赤の結晶塗装が施されてはいるのですが、この度こちらを「NISMO RB26DETT R2のような色で」とご依頼頂きました。

・・・が!その画像を見てみてもどうもいつも塗っている結晶塗装の黒と余り違いが解かりません。ただ確かにこういったご要望は今までにもあり、それらの話からしてもどうも普通の黒の結晶塗装では無いようです。

と言う事で、こちらは時間があれば直接NISMOに行って見て来ようかと思います。ニスモがある品川水族館近辺は比較的慣れた場所ですからね。

・・・って改めて調べてみたらNISMOはいつのまにか横浜に移転してました・・・。

が、実はどちらにしても私の自宅からは距離的に変わらないようなので(北上するか南下するかの違いです)休日にでも自転車で実車を見に行ってみたいと思います。目的地がある方が楽しいですからね。

honda1ちなみに今回は旧塗膜は剥離せずに足付け処理をして上から塗る予定です。ホンダのヘッドカバー塗装は比較的丈夫で(ただこの型は初めてではありますが)、またプラグ穴の所にはオイルシールが打ち込まれているので溶剤が使えないので剥離するとなると新しい物に交換しなければなりませんから、それらを踏まえると剥離はしないでも宜しいかと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。その前に時間を見つけて何とか現車を確認しに行きたいと思います。

改めましてこの度のご依頼、誠にありがとう御座います!

BOMAカーボンフォーク 本塗り

boma4 フォークはフレームに比べるとロゴとマークのみなのでいつも通りの作業でOKです。

位置を決めたら予め用意しておいたマスキングシートを貼っていきます。

boma6 周りを養生して黒をスプレーします。作業自体はフレームと並行していて、フレームの方の塗装を乾かしている間にこちらを進めるような感じですかね。とにかく効率良く行います。

boma5 そしてマスキングを剥がします。フォークの外側にある4つの丸は魚雷の発射口をイメージされているようです。

フォーク内側に入れた「イ四00」はそういった名の潜水艦の事を表していて、トップチューブに入れた飛行機のイラスト「晴嵐」(seiran)を搭載出来る「潜水空母」とも俗称されているらしいです(ちょっと調べてみました)。っていうか潜水艦の中に飛行機を格納出来るって・・・(だから羽を畳んでいる画像があったんですね)。

boma14そしてクリアーを塗って本塗り完了です。

フレームの方はまだ塗る部分が残っているので完成は来週半ば以降といった感じですかね。もう少々御待ち下さいませ!

 

BOMAカーボンフレーム 本塗り(フレーム編)

boma昨日本塗りに一日掛かったBOMAのフレーム&フォークです。ちょっと画像数があるので完結に紹介していきますね。

画像はサフェーサーの研磨が終わった状態です。今回は旧塗膜は全部剥がしていませんがデカールの段差などがあったので下地は平滑に整え直しています。

boma1まずはトップチューブに入れる「滑走路」の枠になる赤を塗ります。「何で赤なの?」と思われそうですがフチの色を変える場合はこれが基本ですよね。

boma2そして予め用意しておいた滑走路の形をしたマスキングシートを貼ります。一枚物に見えますが実はフチが1mm幅くらいで一周カットされています。

boma7 そして1mm幅のフチを残して真ん中のマスキングシートを剥がします。画像だと全部剥がしてしまっているように見えますがちゃんとフチは残っているのです。

ここで周りの青い部分を全部マスキングし、赤い部分を「グレー」に塗ります。

ちなみにその後マスキングテープを剥がしてみたら若干滑走路の位置がズレていたので最初からやり直しました(苦)。今回のフレームは円では無くクローバーのような形をしていて、それの頂点にセンターを合わせたら実際にはズレて見えてしまうのです。なので全体的に眺めてみるとフォルムよりも色の方が目立つのでどうしてもそのズレが気になってしまうんですよね。と言うことで改めてフレーム全体から中心を出してセンターを決める事にしました。それが上の画像です。

boma8そして滑走路にはセンターラインを入れますが、これの方法としては水糸を引く方法と同じように「輪ゴム」を切ったものを貼ってストレートなラインを出してみました。幅が1mm以下なのでそんなテープ持っていなかったんですよね。

pop6それに沿ってマスキングをしたら6mm幅のテープをピタリと重ねて貼っていき、半分を過ぎたら間のテープを剥がしてそれをさらに続けて貼っていきます。すると見事に6mm幅の点線が描けると言うことですね。こういった場合でわざわざ定規なんて使う事はありません。それだと非効率過ぎるのです。

boma9  そしてこんな感じにセンターラインが描けました。色はグレーにしています。

boma10そして問題の(笑)プロペラ飛行機です。滑走路は上から見ると見た目はセンターになっていますが実はやはり微妙にズレていて(それに合わせるとズレて見えるので現状で問題ありません)、やはりそのしわ寄せと言うか飛行機の片側の羽が滑走路から食み出ました。

ここで飛行機をズラすと本末転倒なので(全てが台無しです)、対応策としては飛行機をさらに少し小さくする事で対応意しました。幅はちゃんと計っていませんが34mm→32mmくらいだと思います。

pop5ここで飛行機ボディのグリーンの色を作り忘れている事に気が付きました・・・。いやはや何度も完成までのイメージは頭の中でしていたのですがどうやら色を作るところが抜けていたようです。失礼しました。改めてこの時点でご指定頂いた色見本を参考にグリーンを作成しています。

飛行機自体の塗装はそんなに難しい事では無く(余程センター出しの方が大変です)、ただネックだったのはやはり日の丸で、白い部分は恐らく0.2mm~0.3mmくらいなのでこれをカッティングプロッターでは難しいですから、飛行機とは別に作成したマスキングシートを貼って仕上げています。

boma11そして飛行機より大変なのがフレーム全体に差し掛かるストライプラインです。色々考えた結果、結局シンプルな方法で行う事にしました。変形の少ない和紙タイプのマスキングシートをやはり水糸のようにストレートに貼り(フレームの凸凹は余り気にせず)、それに沿ってフチをラインテープで貼っていきます。

boma12今回のフレームは単純な形の部分は皆無で、こういった複合ラインの上をストレートに通っていきますからこれはもう気が変になるように大変な作業です。一見簡単そうですがここが一番時間が掛かりましたかね。

boma17グレーを塗ったらさらにマスキングをして半分だけ赤を塗っていきます。この辺になると体力と言うより集中力の勝負で、最後に塗るクリアーを想像して(これがストレス発散になります)ネチネチとした作業を繰り返し続けていきます。

boma15 そして各ロゴを入れたらクリアーを塗って無事本塗り完了です。最後のロゴ入れになるとちょっと疲れがピークになっていたのか画像撮っておくのを忘れてしまったようです。

boma16逆さまなので判り難いですがseiran(飛行機)も半分だけ見えますよね。中々遊び心があって良い感じです。と言っても実は今回の内容にはとても深い意味が込められているんですけどね。内容を知ったら感動して泣いてしまいますよ(いや私も以前今回と同じような事をやった経緯がありまして・・・)。何かそれと無く紹介出来れば良いのですが・・・(ちょっと私のを例にして考えてみます)。

フォークの方もあるのですがそちらはまた後日紹介致しますね。ちなみにフレームはまだ終わりでは無くシートポストのクランプ部分も塗装しますので。