色見本帳貸し出し

color2最近色見本帳のお貸し出しが増えてきました。こちらはブラウン系メタリックの色見本を探しているところです。

私の場合は元が「自動車塗装屋」なので、使っている塗料も技術も自動車のボディパネルを塗る為のものが基本となっています。

自動車の塗装で優れていることは「産業」としてきちんと成り立っていることで、作業者に対してメーカーからのフォローもきちんとしています。これは塗料だけではなくそれに伴う設備機器や副資材(接着剤やコンパウンド)全てに及びます。

例えば下地処理に使う研磨関係(ペーパー)としては三共理化学などが有名で、新しい足付け処理剤や機械などが出ればちゃんと講習に来てくれますし、磨きが上手く出来なければ3Mから講師が来て実際に塗装した物を一緒に磨いて問題を解決してくれます(大手じゃないと相手にしてくれない可能性もありますが・・・)。

画像に写っている色見本帳も自動車用の物で、色がバラバラになっているのは自動車メーカー毎に分かれているからです。普通の色見本帳であれば色相別、トーン順に分かれているのが一般的ですが、これはその年に採用された新色を集めた色見本帳ですからこんな感じで纏まりが無いのです。

対して以前買ったRM社の色見本帳は色相別に分かれているので非常に使いやすそうなのですが、如何せん私が使っているSTANDOX社の塗料とは全く別物ですから今の所は使い道が無いんですよね・・・。

という事で、ご依頼が決定された方にはこういった色見本帳を無料で貸し出しておりますのでどうぞお気軽にご利用下さいませ。悩んでいることがさらに大きな悩みになる可能性もありますが(笑)結構楽しいと思います。

ホンダアコードヘッドカバー 本塗り

accord こちらもお待たせしました!ホンダアコードのヘッドカバーも無事結晶塗装本塗り完了しておりますので御安心下さい。

今回こちらのヘッドカバーはいつもと違って旧塗膜の剥離はせずに本塗りに挑む事となっております。その理由としては、

・プラグホールに「オイルシール」(ゴムパッキン)が打ち込まれていて、溶剤槽に入れるとなるとこれは駄目になってしまうので要交換となる。

・新品部品なので傷一つ無く汚れも無い。

・現在の塗膜が剥がれたら仕方ないと諦める(3年後は大丈夫だと思いますが10年後はどうなるか判らない)

といった感じです。中古品だったならば旧塗膜の剥離~オイルシールの交換は必要だと思いましたが、新品であればこういった選択も宜しいかと存じます。「絶対に剥がさなければ駄目」と言う訳では無いんですよね。ちなみに足付け処理は勿論しっかりやっておきます。

accord1 ホンダのヘッドカバーはネジ穴付近が綺麗にヘアライン加工されているのでそこは残すようにマスキングしてあげる事にします。ネジが付いてしまえば見えなくなる気がしますけどね。

ちなみにビートのヘッドカバーは予めサイズを測ってカットした物がありましたが、こちらのアコード用ヘッドカバーはそれよりも若干大きめのサイズとなっています。なので改めてノギスでサイズを測ってPCにデータ入力~カッティングプロッターにてマスキングシートをカットしています。

accord2 そして本塗り準備完了です。プラグホール付近は純正とはちょっと違う箇所でのマスキングとなるのでそこはアルミ素地が露出しますからプライマーを塗っておきます。

accord3そしてそして無事本塗り~焼付け完了です。お待たせしました!

今回お預かりから作業着手まで時間が掛かったのはこの色を確認する為でして、今回のこの色はNISMOのR2エンジンに塗られた結晶塗装の色を参考にしています。

と言ってもこの色自体見たことが無く、オフィシャルサイトの画像を見てみても全くイメージが出来ませんでした。という事で先日社外記でも紹介した通り、実際にNISMOまで行って実物を見て来たのです。と言っても自宅から比較的近かったんですけどね。

ちなみに文字の凸部ですが、オーナー様からは「色が色なので、凸部研磨鏡面状仕上げにつきましては、出来上がった状態を見て、色が濃ければ鏡面仕上げで、薄ければなしでお願いしたいと思います」と伺っておりますので、一応こちらを見てご判断頂ければと思います。文字を研磨したら他のアルミ素地が出ている箇所のようにシルバーに光る感じです。私的な見解としては営業っぽくなってしまうのでこの場では控えさえて頂きますね(笑)。

それではご確認の程ご検討宜しく御願い致します!