ビアンキフレーム 本塗り

bianchi3 こちらもお待たせしました!ビアンキのアルミフレーム無事本塗り完了しておりますので御安心下さい。

上の画像は先日塗っておいたプライマーは表面を軽くサンディングしてネジ穴などをマスキングした状態です。良く脱脂をしたらエアーブローをしていよいよ本塗り開始です。

bianchi4 ベースコートを塗り終えたらテープフリーな状態になるまで乾燥させ(この時点では「硬化」ではありません)、予め作成しておいたマスキングシートを貼る準備をします。ちょっと画像では判りませんが台の上に置いてある白い用紙にロゴの位置などの寸法が全て記載されています。

bianchi5 チューブに巻かれている黄色いマスキングテープは左右のロゴの位置を揃える為です。メジャーで測って位置を決めるのは片側だけで、それを基準に反対側のロゴを揃えます。

bianchi6 ロゴのブルーを塗る所以外は全て養生しておきます。逆のパターンで先にブルーを塗っておいてからロゴの形のマスキングシートを貼り付ける方法であればこのように養生紙で全体を覆う必要は無いのですが、仕上がりを考えると面倒でもこの順番になるんですよね。

bianchi7 マスキングを全て剥がし再度全体をよくエアーブローしてホコリを飛ばしたらクリアーを塗って本塗り完了です。

本塗りで難しいのはクリアーかと思いきや実は「ベースコート」の方が難しかったりします。自転車の場合はそれは余り意識する事は無いのですが、自動車パネルのように大きな平面に塗る場合は色によって「ムラ」が生じてしまうので、特に今の暑い時期だと溶剤の揮発速度が速くて肌が荒れやすく、それによって淡い色が付いたようなシルバー系は取り返しの付かないようなムラが出来てしまったりするのです。また肌が荒れればその上にどんなに綺麗にクリアーを塗っても「艶引け」が起こるので後で磨き処理によって肌を作ってあげなければいけなくなりますしね。

bianchi8 ではクリアーは簡単かと言うとこれもちょっと癖があって、ただ同じ物を塗っている分にはどこが塗り難くて肌が荒れ易いとかタレ易いとかが判るので大抵の事は対応が出来ます。

ただ真夏である今の時期はちょっと難しく、特にこういった自転車フレームの場合は多方向からのスプレーが必要なので塗り方を間違えると一気に肌が荒れてしまいます。気温が高いと塗膜表面の乾燥硬化が早いのでスプレーの馴染みが悪いんですよね。下から塗ったクリアーは一旦上に舞い上がり、それがミストとなって下に落ちてくるとそのまま残って肌を荒らしてしまうので、クリアーの塗装はそういった事も考えて塗る順番、そして一番早く塗り終えられる方法をイメージして塗る必要があるのです。また実際にはイメージだけではなく体を使って「仮想本塗り」と言う事も当然行っていて、ただ手にはスプレーガンを持っていないのに動きだけは本塗りそのものですから傍から見たらちょっと危ない人みたいですけどね(苦笑)。

bianchi9それでは完成しましたら改めて紹介させて頂きますね。完成は来週半ばくらいを予定しております。どうぞもう少々お待ち下さいませ!