LOOKカーボンフレーム&フォーク 下準備

look46 LOOKのフレームは各ロゴのデータが出来たのでいよいよ本塗りの準備をします。ちなみに別件でお預かり中のカーボン&クロモリのフレームは現在サンドブラスト屋さんに行っておりますので御安心下さいませ。そちらは戻り次第エポキシプライマー+ウレタンサフェーサーで下地作業を行う予定です。日程としては来週くらいになるかと思います。それに合わせてフォークの先端はこちらで処理しておきます。

look47 こちらの御依頼内容は「赤い部分全てををショップオリジナルカラーの水色に、その他はそのままで」といった作業となります。一見簡単そうですが塗装屋さんなら胃液が逆流してしまいそうなのが判ると思います。

look48 ロゴは何とかデータ化出来ましたのであとはカッティングプロッターでカットするだけです。万が一のデータ消失に備えて会社と自宅とサーバーの三箇所に分けておきました(流石にそこまでは必要ないですか)。

艶が無いのはクリアーの表面を#800程度で研磨してあるからです。下地を露出させないように気をつけながら全体的にしっかりと足付けを行います。赤以外の箇所にはクリアーしか塗りませんのでこれが結構気を遣うんですよ。自動車のパネルなら板状の平面なのでここまで大変では無かったんですけどね・・・。

look49チェーンステー周りはちょっと面倒そうです。なんだかエヴァの足っぽく見えるのは気のせいでしょうか・・・(疲)。

look50そして出来上がったマスキングシートです。丸いのはボトムブラケットやフォークの穴、ホイールを固定する箇所などのマスキング用です。今回のLOOKのモデルは、これさえあれば赤い色の箇所を自由自在に変えられる、と言う訳ですね。どなたか3万で買ってくれませんかね(いやそれだと真っ黒ですか)。何とかもう一台の方で償却したいと思います。そう、もう一台あるんですよ(恐)。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。ここまでで相当大変でしたが実はこれからが本番ですので(笑)。

ランチアヘッドカバー オイル注入口について

lancia3 こちらもお待たせしております。ランチアのヘッドカバーですね。当初は腐食が激しかったのでブラスト専門店に送って直圧ブラストを掛けて貰いました。腐食は根こそぎ除去して頂けたと思います。

lancia5 そして追加で御相談を頂いていたオイル注入口なのですが、どうも想定していたより難易度が難しいようです。オーナー様からは汎用のネジ式オイル注入口を既存のヘッドカバーに溶接して欲しい旨を御相談頂いていたのですが、戻ってきたヘッドカバーを見てみるとその部分は周りが壁になっていて、これではトーチが入る隙間がありませんからちょっと想像していたような溶接方法は難しいのでは・・・と思う次第です。まさか穴の内側を付ける訳にもいきませんしね。

lancia4で、丁度別件で来ていたブレーキ屋さんにこれを見て貰った所、穴のサイズがほぼ同じなのでだったらこれにあったアダプターを旋盤で作り、それをそれぞれの中に通して溶接で点付けすればいいんじゃ?との事です。ただし穴のサイズは若干違うので(0.5mmくらい)、単にパイプを入れると言うだけでは済まなそうですから当初想定していた予算よりは高くなるかと思います。それ以前にこれをやってくれる所を探さないといけないんですけどね(苦)。

まずはゴトー氏にこの画像を見て貰い、対応が可能なようなら見積もりを出して貰おうと思います。ちなみに対応の可否は技術的問題では無く時間が空いているかどうかが肝ですかね。

どうぞご確認の程宜しくお願い致します。

 

apriliaスクーターカウル 本塗り

aprilia13 大変お待たせしました!アプリリアの外装カウル一式、無事本塗り完了しておりますので御安心下さい。小物塗装専門になってから久しぶりにボリュームのある塗装になりました。

上の画像は今回塗装で入れるロゴのマスキングシートで、このデータ自体はオーナー様自ら作成した物です。素晴らしいですね。

aprilia14まずはセッティングです。各々のパーツは落ちないように針金で台に固定してあります。

aprilia15こちらはサイドカウルで、今日の為にスプレースタンドも購入しました。角が丸いタイプのスタンドは沢山あるのですが(安いので)、やはり端が突き出た鳥居型の台が無いと不便なのです。元々沢山持っていたのですが度重なる引越し(苦)で皆どこかに行ってしまいました。このタイプ、結構高いんですけどね・・・。

aprilia16 こちらは今回唯一の梨地パーツで、「研磨→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」の工程を二回行ってツルツルの下地にしてあります。白いのはベースコート(色)では無くサフェーサーの色です。

aprilia18ベースコートはアウディの純正色「グレイシアホワイト」(カラーコード:LS9R)で、これがちょっと珍しいというか厄介な色でした。白の原色にパールやらメタリックやらが色々と入っているんですよね。白に見えるのに塗り方でメタルの立ち方が変わります。

ベースコートを塗った時点でロゴを塗る前に昼休憩にしたので、ちょっと気になってアウディ系車両をよく塗っている知り合いの塗装屋さんに電話してみたら、やはりと言うかこの色は中々く厄介な色だと言ってました。今回のようなブロック塗り(部品を全面塗ってしまうこと)ならそんなでも無いのですが、これをボカそうとするとやはりメタルの立ち方の変化が強くて上手く暈せないのだそうです。結果、彼の場合は自分で3コートに変化させた配合データを作って対応しているそうです。中々勉強熱心でお陰でこちらとしても助かります。

aprilia17 各ロゴの配置についてはオーナー様が作成してくれたイラストやこちらで掲載した画像などを参考にして決めていきます。もうちょっとiPadを使いこなせればもっと楽が出来そうなのですが、印刷した物はそれはそれで安心は出来るんですよね。

aprilia19 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。私にしては久しぶりに大きなサイズでしたが、使用したクリスタルクリアーはレベリング性能も良く、足り無い技術は良い材料でカバーして貰っています(苦笑)。良いクリアーは「タレ難いのに肌がよく伸びる」なんて矛盾したことをやってのけてくれるのですよ。

aprilia20 こちらも梨地だったとは判らない具合に塗りあがっています。結構手間を掛けましたからね・・・。

aprilia21 そしてサイドカウルです。当初のロゴはもっと横長で前方に配置されていたのですが、カウル自体が途中からカーブしているのでそれだとどうしてもロゴが曲がって見えてしまいますから新たに作って頂きました。

aprilia22中央の折り返しに少し掛かる程度なので違和感無く仕上がりました。全体的に清潔感のある雰囲気になりまして、これらが組み付いた姿を想像するのはきっと楽しいでしょうね。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きます。もう少々お待ち下さいませ!