こちらは結構前に到着していたアルピナのヘッドカバーでして、ただ業者さんからの御依頼品なので掲載する予定はなかったのですが、そう言えば以前御依頼頂いた時には紹介していたのを思い出し、改めてその業者さんに確認してみた所OKとの事でしたので紹介させて頂きますね。御依頼頂いたのはBMWの6シリーズ?専門店の「silky6」様です。この度もご贔屓頂き有難う御座います!
旧塗膜は殆ど残っていないのですが細部には若干残っています。状態からすると全体的に「非常に剥がれやすい塗膜」だった事が伺える訳で、こういった箇所を残すと後で塗装が浮いてしまったりするのでやはり取り除いておく事が必要となります。なので現在溶剤浸け置き中です。
御依頼内容としてはメールに添付して頂いた画像の色(ガンメタ)への結晶意塗装で、凸部はやはり面研して光らせます。エンブレムが結構大きいので目立ちそうですね。
ちなみに前回御依頼頂いた案件が結構面白いと言うか特殊だったのでちょっと紹介させて頂きますね。
ヘッドカバーの凸文字やフィンは面研してアルミ素地を光らせて仕上げるのが一般的ですが、この時は「ゴールドに」といった御依頼でした。ただこれは想像以上に面倒な事でもありますので結構な費用は掛かるのですが「それでも」と言う事で対応する事になりました。まあこの手のオーナー様はもう普通では無いと思いますから常人の考えは必要無いんでしょうね(笑)。いやそこまでのめり込む車があると言うのは羨ましい限りです。
当サイト内でも紹介はしていますが作業方法は比較的シンプルで、いつも通り下地を行ってプライマーを塗ったら最初に凸部を塗装します。ただしこれもいつも同様に先に「データ」を作っておくことが必要です。で、そこから作成したマスキングシートを凸部に貼り、この後結晶塗装を施します。画像の「M」なら手作業でのマスキングでも比較的難易度は低いですが、「P」やら「B」をマスキングテープで手貼りしていこうとすると気が遠くなるかと思います。しかも本塗り中に浮いたりしたらそこでおしまいですし・・・。
これの究極と言うかとんでも無い御依頼もあったりします。序と言うじゃないですが参考までにどうぞ。
こちらはベンツ500Eのエアークリーナーボックスで、素材はプラスチックですから「削って光らせる」と言う事は出来ません。また純正同様?との御依頼なので素地の黒い部分には触れず「凸部天面のみをシルバーに」といった御依頼でした。
新品時であればシルク印刷か何かの技法で対応している筈ですが、後からそれをお願い出来る所が無かったとの事で塗装で対応する事になりました。凸部の側面は塗ってはいけませんから全て手作業でのフルマスキングとなります。さすがに一日で全部は出来なかったので数日に分けてマスキングしまして、費用も想像出来ないような額になっていたりします。これはもう生涯を掛けて一台の車を作り上げているような感じですかね。概要はこちらでどうぞ。
それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。この度もごひいき頂き有難う御座います!