RB26タイミングベルトカバー凸文字加工③

rb2612今週は業者さんからの依頼品がメインとなっておりますが、手が空いた時にジリジリと作業進めておりますので御安心下さいませ。相変わらずお問い合わせも多くそちらにも時間が取られてしまっているのですが・・・(この調子だと自転車フレームの受付再開はまだ先になりそうです。すいません)。

こちらは昨日に引き続き凸文字の作業を進行しておりまして、昨日までで「8」が出来たので早速そちらを貼り付けてみました。ただ貼り位置は微妙に平らでは無いのでそのまま貼ると角が浮いてしまいますから面に合わせて多少曲げておきました。

rb2613 そして接着です。単に接着剤で付けるだけではあるのですがちゃんとやろうとすると結構大掛かりになるんですよ。特にこの後面研もありますからその時に飛んでいったりしたら嫌過ぎますので。ちなみに今回は色々新しい試みを行っています。

こういった作業で一番怖いのは文字がズレて付いてしまう事で、これだけしっかり付けているといざ剥がそうとしても文字を無事なままで取るのは難しいのです。ただ素材がアルミですからそのままバイスで掴んだりすると凹みが出来てしまいますので普通は木端などを当てて掴むのですが、もしそれで文字が少しでズレていたら大変な事になるのです。なので今までは重力のみに頼ってそのまま熱を入れていたんですよね。ただこれだとどうしてもベースと文字とで隙間が出来てしまうのでそれがネックだったのです。特に今回は結晶塗装では無いですからその隙間が出来てしまうと非常に目立つ訳でして・・・。

rb2614 と言う事で今回は透明なアクリル板を使う事にしました。昨日ちょっと私用で色々やっていたら丁度要らないアクリル板があったのでそれを思い出したんですよね。

方法としてはまず左右をシャコ万で固定し、位置が決まったら直接バイスで「8」を掴みます。この時も結構な力が入りますから場合によっては「8」がズレてしまうのです。それに気付かずそのまま熱を入れて・・・なんて想像しただけでもゾッとしますよね。なのでこれであればそんな心配も無用なのですよ。

言われると単純過ぎて馬鹿にされそうですが、実際こんな事をしている人も見た事は無いので私も今日まで全く気が付きませんでした。「当てるのは木」と言う固定概念が出来上がってしまっているんでしょうね。

rb2615 そして熱を入れたらこんな感じで固まりました。が、実はこのまま放置すると大変な事になってしまいまして、使っている接着材はエポキシ(3Mパネルボンドです)なので食み出た部分を後から削ろうとすると凄く大変なのです。以前「サンドブラスト掛ければ取れるでしょ」と油断して放置しておいたら全く歯が立たなく大変な思いをしましたので・・・。

rb2616と言う事で食み出た接着材は冷える前にカッターで切れ目を入れてピンセットで取り除きます。接着材は硬化していても熱い内はまだ柔らかいのでカッターで丁度良い感じで切れてくれますからこのタイミングなら切り易いのです。実はこの方法は去年塗ったBMW ALPINAのヘッドカバーの作業で、旧塗膜を剥離しようと溶剤槽に漬け置きしておいたらアルピナの凸文字が全て取れてしまった!なんて事があってその時に気が付いたんですよ。最初に失敗してからは如何に食み出さないようにと心掛けていましたがそうでは無かったんですよね。失敗から学ぶ事は多いです(不可抗力ではありますがアルピナと言う時点で疑うべきでした)。

それでは後日「8」の出面を他の文字と合わせ、次はプライマーとサフェーサーの塗布を予定しております。こちらは少しお休みで次はBMWのパニアケースを進行したいと思います。まずはライン引きのテストからですね。どうぞもう少々お待ち下さいませ。