バイク用ブレンボキャリパー 塗装承ってます

brembo27 先日到着しておりましたバイク用のブレンボキャリパー×3です。この度のご依頼、誠にありがとう御座います!

ご依頼内容としてはこれら全てをSUZUKIの「DAYTONA YELLOW」(デイトナイエロー)、カラーコード: YMFで、ロゴ部分は黒で承っています。

サイズとしてはいつもの自動車用のキャリパーよりも小さいですが、実は手間自体は殆ど変わらないので(むしろ慣れたブレンボキャリパーの方が楽です)費用は特別安くはなっておりません。それ以上に今回は面倒な事がありまして・・・。

brembo28ロゴはどれも「凹」に色が付いている状態で、塗装屋さんなら判ると思いますがこれが結構難しいのです。ウレタン塗装後にワンショットのようなフタル酸(ペンキ)や水性塗料などであれば墨入れ的な塗り方も出来ますが、そうなると結局このようになる訳でして・・・(剥がれてます)。ちなみにこれはアルマイト素地に直接上塗りされているのでこれも剥がれて当然です。

今回のやり方としては、いつものように全体をサンドブラストで素地調整(足付け処理)をした後、イエローを塗ってからこのロゴ通りの型のマスキングシートを作成してそれで黒を塗り、最後にクリアーを塗ってコートします。それならこうはなりませんからね。

ただその型(データ)はまだありませんので、今回も「石摺りで紙に転写→PCにスキャンして読み込み→細部の修整→マスキングシートのカット」といった工程となります。中々楽しそうですがちょっと時間は掛かりそうですね。

下地処理はいつものブレーキ屋さんに御願いするので一旦発送する予定でしたが、明日丁度こちらの方に来る用事があるとの事ですので直接引取りに来てくれるそうです。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠にありがとう御座います!

まだ紹介していない案件も随分と貯まってしまい申し訳御座いません。順次紹介していきますので今しばらく御待ち下さいませ。

TOYOTA S800ステアリング 亀裂修整

s800 大変お待たせしました!本日より作業着手しましたので御安心下さい。

こちらはトヨタ800なる年代物の車両の純正ステアリングで、部品自体も結構古いものですから当時のこのハンドルはみんなこんな状態になってしまうらしいです。どうやらこれでもマシな方との事でして・・・。

表面が傷だらけなのは#120で足付け処理をしてあるからです。これから強力なエポキシ接着剤で亀裂の内部に充填していきますが、溢れた物はそのまま食いつくように予め足付け処理をしておきます。

s8001 今回はいつもの3Mパネルボンドでは無く、同じく3Mのオフホワイトを使いました。前者は固形顔料分が多く粘度が高いのが特徴ですが、今回使ったこれは樹脂分のみなので亀裂の奥までよく浸透してくれるのでは?と期待したからです。重いと(粘度が高いと)表面だけで止まってしまいますからね。

使い方としては、専用ガンにセットして専用ノズルを取り付け、亀裂に押し付けるようにして内部の奥まで接着剤が届くように意識して充填します。ちなみにこの接着剤は元々2液性の物で、ノズルの内部がらせん状になっていて出て来る時に自動的に混合されるという仕組みです。最近の物は大抵こんな感じになっています。

s8002溢れた分は極力拭き取ってしまいます。この時点でラインを出そうとしても無意味なので(粘度が低いので垂れるだけです)、一旦きっちり完全硬化させてから今度は固形分の多いパネルボンドでさらに固定&盛り付けしようと思います(どちらもエポキシ系接着剤です)。やり方としては、多少溢れるくらいまでエポキシを盛り付けてそれを残しつつラインを整え、これ以上亀裂が広がらないように工夫しながら修整していこうと思います。

ちなみ理想としてはファイバー繊維で周りを一周させてしまう!と言う方法もあるのですが(cannondaleのカーボンフレームで行ったように)、それだと元のディテールでは無くなってしまうので今回のような部品ではナンセンスですかね。

こんな感じで少しずつでも進行させていこうと思います。どうぞもう少々お待ち下さいませ!