バイク用ブレンボキャリパー×3 本塗り

brembo38 こちらもお待たせしました!バイ用のブレンボキャリパー3個も本塗り完了しております。本日は土曜日でしたがいつも通りの通常営業で、ただお陰で結構仕事は進行しました。5月はGWがあったので売上げは微妙な気がしますので何とか6月に期待しましょう(仕事は常に詰まっているのですがどうも働きが悪いようでして・・・)。

brembo39 サイズとしてはこれと一緒に塗っているF50用のキャリパーの3分の1程度ですが、行う事は殆ど変わらないので金額もいきなり安くなる訳ではありません。今回の場合は2割安い程度です。ただし個数が3個なので複数割引が20%→30%と結構お得になっています。

brembo40 今回ご依頼頂いている色はSUZUKIの「DAYTONA YELLOW」(デイトナイエロー カラーコード: YMF)で、「隼」のボディカラーに採用されている塗色です。塗料の配合データからすると激しく隠蔽が悪い色のようで、データによっては3コート塗装(低隠蔽の為「アンダーカラー」使用)になっています。今回は白に少しその黄色を入れた色を下色として塗っておきます。

brembo41 そしてベースカラーを塗装し終えたらロゴ入れ塗装を行います。ただこちらは平面では無く凹んだ箇所に黒を塗装するので通常のロゴ入れに比べると結構面倒です。まあ大変なのはデータとマスキングシートを作るまでで、この時点ではそんなに時間は掛かりませんけどね(そのために事前準備に時間を掛けていますので)。

brembo42この場合のマスキングは 凹み箇所に少し食み出るような貼り方にします。

brembo43 こんな感じです。ただ凹み箇所は平面では無く、また素地の凸凹もあるので多少輪郭がボケてしまう箇所もあり、そういったところは綿棒にシリコンオフを浸して拭き取ります。ベースのイエローは充分に乾燥しているのでシリコンオフでは溶けず(シンナーでは無く低溶解性のノルマルヘキサンです)、ただ塗ったばかりのベースカラーであればシリコンオフでも拭き取れます。STANDOXの技術講習を受けた事のある方ならご存知ですよね。マニュアルには書いていないような事でも特徴を知っておけば色々な場面で助かるケースはあるのです(経験で得られる殆どはこう言う事でしょう)。

brembo44 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。

ちなみにプラモデルの塗装を行う方なら「クリアーを塗って後から黒を墨入れすれば」なんて思うかも知れませんが(プラモはそれが基本です)、私が学んできた「Automotive Refinish」(自動車補修塗装)は「耐久性」がありきの塗装なのでそれでは充分では無いのです。塗装の前には必ず足付け処理が必要となり、ただそうなると凹みの内側だけで処理するのは難しいですから、結局キャリパーは全体を足付け処理をし、クリアーは再度全体を覆うような塗り方になります。確か以前行ったAPレーシングのキャリパーはその方法で行いましたがそれではコストが掛かり過ぎますので今回は一回の塗装で出来るようにと対応しています。データ作成の方に重きを置いたようなやり方に変えた感じですかね。

brembo45こちらの「brembo」の凹み文字も同様のやり方で、ただやはりサイズが小さい為か事前に練習で行った時よりも実際にはシビアに感じ、結局文字一つ一つを切って貼り合わせるやり方に変えました。ちょっと時間は掛かりましたがそれくらいならやっておいた方が確実ですので。

それではこちらも完成しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!