CORSAIRパソコンケース塗装 完成③

corsair102そして多分今回最も時間(とお金)の掛かったシャーシ部分です。上の画像は正面から見た姿ですね。見ての通り表からと裏から同じ様に2トーンカラー配色になっています。これが思った以上に大変て、もしかすると1枚板を裏表2トーンカラーにするのは初めてだったかも知れません。普通は片面のみか、或いは両面でも裏側は単色ってケースが殆どですよね。

corsair105 こちらは背面のパネルを中(裏)から見た状態です。配色を2トーンカラーにしつつ「表も裏もツヤツヤに」と言うのが今回の御要望でした。新品時の塗膜は肌が荒れていたので全部剥がして塗りなおしています。

corsair104 こちらが先ほどの背面を外(表)から見た状態です。増設ボードの入り口やらマザーボードからの端子口のスペースがあるのでパソコンが好きな方なら直ぐ判りますよね。ちなみに普段は見えない(見ない)所なので「そこを塗るのに何の意味が」と思う方も居るかも知れませんが、当店はそういう考えでは無い方々(何故か笑)で成り立っている所がありまして、確かにマイノリティー(少数派)であるかも知れませんがこれが全国規模となると結構な数になるようで意外と仕事はあるのです。ここの所エンジンヘッドカバーの依頼数が凄く多いのですが、多分それもオーナー様以外見ることは殆ど無いですから今回の物もそれとほぼ同じ事です(笑)。

corsair101今回の作業にはかなりの時間も費やしていて、紹介した画像は100枚を超えています(そもそもメールのやりとりも同じくらいやっているのではと・・・)。勿論掛かっている費用も相当で(私の初任給よりも、です)、半金を前払いでお願いしたのは今回が初めてと言うくらいです。多分値段を提示しただけでは御依頼自体が難しかったと思いますが(普通信用出来ませんよね)、イメージイラストの作成や今回のような作業内容の紹介(と言うか公開)で多少は信用して頂けたのでは、と思う次第です。これがまた次回にまた繋がればと思いますが、パソコンケースでここまでの金額は中々難しいかも知れませんね(笑)。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げます。この度のご依頼、誠に有り難う御座いました!

CORSAIRパソコンケース塗装 完成②

corsair97こちらはケース両側に装着されるサイドパネルです。素材はスチール製で、元々はザラザラとした塗装が施されていたのでそれをサフェーサーで平滑な下地にしてから塗ってあります。

corsair99ここはいつも撮影に使っているスペースですが、そこに置いたサイドパネルは奥から手前までかなり目一杯なサイズなのが判ると思います。かなり大きな箱なんですよね。

尚、今回は蛍光灯照明のある撮影スペースでも撮影してみましたのでそちらも紹介致します。corsair98蛍光灯で見ると多少パネルが歪んでいるのが判ると思います。肌の具合もありますが(砥石を当てて磨いたミラーフィニッシュと言う訳ではありませんので)、このサイドパネルは素材がスチールで、端を折り曲げて強度を増した造りにしてありますから多少こういった歪みは出てしまいます。なのでこういった粗を目立たなくする為に元々塗ってあったような表面がザラザラとした塗装を施していたりします。今回は下地にサフェーサーの塗布~研磨の工程を入れていますからまだ良くなっていますが、素材そのまま塗るとなるともっとひどい歪みが目立ってしまいます。ちなみにザラザラ塗装(?)の他にはハンマートン塗装や、当店でもよく行っている結晶塗装なんかもそういった事が理由ですね。

corsair100穴の開いた方のサイドパネルは、恐らく純正ではメッシュ状?の(多分同じくスチール製の)パルが装着されるようですが、今回は裏側にあった耳を削り落としてフラットにしていますから、あとはこの窓よりも一回り大き目のアクリル板を貼れば中が丸見え(!)に出来るようになっています。「見えてどうするの?」と思う方も居るかも知れませんが、中を照明で照らして基盤とかファンとかメカニカルな部分が光っていると凄く格好良いんですよね。わざわざその為に水冷式にして、透明なホースを通る冷却水を綺麗に見えたりしている方も居るくらいですので。

ちなみに本案件とは関係ありませんが、現在導入を検討しているレーザー加工機があれば、例えばここに貼るアクリルパネルをカットしたり彫刻したりする事が出来ます。これがあれば「CORSAIRのロゴを大きく彫刻で」なんて御要望も可能になるかも知れないんですよ!(ただまだ買ってもいないのですが・・・)。

それではシャーシ編に続きます。

 

CORSAIRパソコンケース塗装 完成①

corsair89 大変長らくお待たせしました!コルセアのパソコンケースは本日遂に完成となります。ちょっと画像数が多いので3回に分けて紹介しますね。シャーシ部分のリベットの処理も完了しておりますので御安心ください。まずは外装パネルフロント周りのパーツを紹介します。

corsair90 フロントカバーはプラスチックのベースにアルミ板が貼ってある物で、元々はヘアーラインが入ったアルマイト仕上げの物をサフェーサーで下地を作って艶有りの黒に仕上げています。どうせなので最初の状態の画像も紹介しますね。

corsair9これだと確認事項が書いてあるのでちょっと判り難いですがイメージは掴み易いと思います。最初の状態で既にオーナー様ご自身で自家塗装されている箇所もあります。ブルーメタリックのところがそうですね。

corsair93最初に分解しておいた電源スイッチ部分も組み付けてあります。ザラザラの梨地に貼り付けられたヘアーライン仕上げのアルミ板は別々に下地処理をしているので、艶もそうですがコネクター周りの溝も綺麗に残せて格好良く仕上がっていると思います。

corsair91 これらは先ほどのパネルに装着される蓋になります。ディスクドライブでは無くカードリーダーなどの3.5インチ用でしょうか。

corsair94 そして先ほどのパネルが装着されるフロントパネルの土台部分です。外側は黒、内側をブルーメタリックにしていて、パネル類を装着すると殆ど見えなくはなりますが、少しだけ空いた隙間からさりげなくこのブルーが見えるようになっています。

corsair95 塗り分けは内側のプレスラインで揃えてあります。セオリーだと青を塗ってから黒を塗りますが(隠蔽力の理由から)、内側に残る梨地もツヤツヤに仕上げたかったので一旦黒で終わらせた後にブルーメタリックをもう一度塗っています。二個分塗っているという感じですかね。

corsair96外しておいたストッパー留め具を元に戻して実際にパネルを嵌めてみました。イメージ通りになりましたでしょうか?フロントパネルの裏側が光れば暗闇でも青が光って格好良さそうです(私はそういうのがやりたいのですが未だに・・・)。

それでは続けてサイドパネルとシャーシを紹介しますね。