各テールランプ塗装 磨き処理

polish本格稼動は明日からですが営業前準備という事で今日から通常営業しています。と言っても本日の作業はお問い合わせ頂いたメールの返信がメインで、現場作業は昨年末に塗り上げていたテールランプの磨き作業のみとなります。ただこれも結構大変なんですけどね。

ちなみに今日は結構余裕があったので珍しく磨き途中にも一枚撮っておきまして、ただ塗装した物はよく判らないと思いますので磨き作業に使う道具と材料を紹介したいと思います。今までも何度か紹介していますが、さすがに過去まで遡って見るのは面倒ですしね(私がそうですので・・・)。

塗装屋が行う「磨き」は「コーティング」とは全然別の物で使う材料にワックスは一切ありません(私の場合ですが)。使うのは削る為のコンパウンドのみで、それでも上の画像にあるように数種類を使い分けています。画像では4種類のコンパウンドがありますが主に使うのは右側の3種類で、左側が一番粗いタイプで右に行くにつれて細かくなっていきます。ペーパーの番手が違うのと同じくコンパウンドにも番手があって、DIY用としてならまだしも時々業務用でも「これ一本でOK!」なんてコピーを見かけますが、殆どの塗装屋さんはそんな物は信じていません(笑)。

尚、磨きに使うポリッシャーとコンパウンドの種類、そしてバフの組み合わせは塗装屋さんによって全然違ったりするので、他の人のやり方を見ても余り参考にはならなかったりします。自分で塗った塗膜とセットで磨きのシステムも考えると言うのが基本で、塗膜が柔らかい10:1のクリアーなんかを画像一番左のコンパウンド「ウルトラカット」なんかで磨いたら削り過ぎて下地が出てしまうので危険物でしか無く、逆に硬い塗膜(実際は硬い訳では無く分子の結合が強く粘り気のある塗膜)に細かいコンパウンドで磨いても全然綺麗にはならないので、そういった場合には最初は粗いコンパウンドと切削性の高いシングルサンダー&ウールバフで傷を消し、そこで付いた傷を細かいコンパウンドで徐々に均していくといった感じで磨いていきます。

尚、一人前?の塗装屋になる為の順番として、私の場合はまずこの磨き作業を一番最初にやらされましたやらせて頂きました。来る日も来る日もこの磨き作業ばかりで、当然失敗して塗り直しになる事もあったのですが当然自分ではフォロー出来ませんので、それを塗って頂いた上司(所謂親方様)に殺されても仕方無いくらいの思いで報告し、その日はもう完全な死に体での一日となります。自分で何も出来ない分、本当に辛い状況でして・・・。塗装屋さんなら判ると思いますが、「タイムマシンさえあれば・・・」なんて何百回も考えました(って未だにそこに頼ったりしますが・・・苦笑)。

という事ですが逆にそれを超えて生き残った人はかなり打たれ強い人種(笑)にもなっていますので、多少の事では動じないくらいのタフさは身についたと思います。人間苦しい記憶は忘れられるようになっているみたいですが、色々トラウマとして残っている事も多いので「あれに比べれば」なんて思えるように成れたのだと思います。

昨年中は大変お世話になりました。どうぞ今年もPRO_Fitを宜しくお願い致します!