先日無事到着しておりますトレックのカーボンフレーム&フォークです。この度のご依頼、誠に有り難う御座います!
御依頼内容としては、現状の塗膜を全て剥がし下にあるカーボン素地を活かした艶消しクリアー仕上げで承っています。軽く説明しましたが実はこれは凄く大変でして・・・。単に剥がして新たに色を塗るのであれば多少元の塗膜が残っていても大丈夫ですが(重量を気にせず密着さえしていれば残しても全然大丈夫です)、「クリアー仕上げ」となると一切の塗膜を完全に除去しなければなりません。
が、実際にはフォークの先端などホイールが付く箇所はアルミが使われていたり、カーボンの合わせ目などむしろそのままでは汚い箇所もあるのでそういったところは黒(スモーク)を塗って目立たなくします。これは新品時の塗装でも普通にやっている事ですので(手元にあったらよく見てください)特に心配は無用です。
こういった箇所はサンドブラストで剥がした後にプライマーを塗ってベースコートの黒をスポット的に塗ります。
ヘッドチューブから出ているアウター?です。インチの六角レンチで無事緩みました。
フロントディレイラーのステーはリベットで付いているのでこちらも一旦外してしまいます。ボトルゲージのブラインドナットも多分外します。
シートチューブ近くにあるワイヤーの出口?にあるブラインドナットは3mmで、こちらは在庫が無かったので先ほどmonotaRoで注文しておきました。今回初めて利用しましたが超便利ですね!amazonで3mmのブラインドナットは見つけられませんでしたよ。なのでここも外す予定です。
問題はチェーンステー部の同じくワイヤーの出口にあるブラインドナットで、通常のタイプとは違う頭になっています。恐らくは少しも飛び出ないようにと穴にはテーパー状にしてナットの頭は皿ネジみたいな形になっているっぽいです。ここは危険なので外さず、またもしここにワイヤーガイドのアウターが付くのであれば窪んだ箇所の塗膜は完全には除去せず黒に塗ろうかと思っております。完成時の状態がどうなのか判らないので後ほどオーナー様に確認させて頂きたいと思います。
ちなみに今回のような内容のお問い合わせは結構あるのですがそれなりに費用が掛かりますので実際の御依頼に至るケースは極稀です。というか自転車フレームだと初めてで、似たようなケースでは以前アウディR8のカーボンパネルで同じ様な事を行いました。ただあちらは被塗面が極めて平面的だったので、面積はこちらの方が小さいですが難易度(というか苦労度)は多分こちらの方が数倍あると思います。うーん、戦慄が・・・(笑)。
アウディR8のカーボンパネルの施工例についてはこちらをどうぞ。今回のフレームと同じくこちらもドライカーボン製です(よね?)。
それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。長い道のりになると思いますので手が空いた時に少しずつやっていこうと思います。まずはブラインドナットが届いてからですね(確認してからじゃないと外したくないですので)。
改めましてこの度のご依頼、誠に有り難う御座います!