TREKカーボンフレーム&フォーク 下塗りクリアー

trek24 今日は業者さんからの依頼品を塗る作業があって、丁度TREKもマスキングまで作業を終えていましたから途中から塗装ブースに入れて一緒にクリアーを塗る事にしました。

trek25 元々バッチリ塗装が施されていたフレームとフォークで、現状はそれらの塗膜を手作業で削り落とした状態です。素材がカーボンですので溶剤系の剥離やサンドブラストが使えないのでとても時間(と費用)が掛かっています。お問い合わせは結構あるのですが実際に御依頼に至ったのは自転車フレームでは今回が初めてです。まあ普通は新しいのを買いますよね(苦笑)。

trek26 先端のアルミ部分はプライマーを塗った状態で、先に黒を塗っても良かったのですがまずは一回クリアーを塗って様子を見たかったですし、外したポップリベット(ブラインドナット)もまだ付けていませんから色は後で行う事にしました。私的にも早くクリアーが塗りたくて仕方が無かったという事もありまして(今日は実は定休日ですし)。

trek27 クリアーはいつもは2コートですが今回は下塗りで、やはりと言うか結構な数の巣穴がありあましたので(200個くらい)、出来るだけ埋まってくれればという事で3コート塗っています。

trek28 巣穴が空いた箇所は各コート間で筆刺ししていますがそれだけでは追いつかないですし、刺しても泡を噴いている所があるのでこのまま次に本塗りにはいけそうも無く、念のためもう一回下塗りを行う予定です。

ただそれにしてもカーボン地は綺麗に出てくれまして(当たり前ですが)、今までの苦労も報われます。いやはや大変でした・・・。

trek29各チューブの継ぎ目周りは切り貼りされた跡がよく判って興味深いと思います(って普通はそんな所は気にしませんか)。

trek30フォークは先端と、画像では見えませんが窪んだ部分に元の色も残っているので、そういった所は次の下塗りの時に黒をスポットで塗装しておきます。

尚画像では綺麗に見えますがやはり塗り過ぎた所があるので結構垂れた箇所もあります。ただ次も下塗りですからペーパーは#400程度の、上塗り塗装の中研ぎとしては比較的粗い目も使えますので作業は楽に出来ます。これが次に本塗りとなるとペーパー目などもデリケートに考えなければならなく、巣穴も一つ残らず虱潰しにしなければなりませんから、時間が掛かってもそういった点で精神的には楽ですね。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。タップリ塗っていますので少し長めに寝かす事としまして、来週はテールランプ関係の方を進めたいと思います(ただ現在業者さんからの御依頼が凄い事になっておりまして、こちらで紹介している作業も少し遅れ気味になるかも知れませんので何卒御容赦頂ければと思います)。

どうぞもう少々お待ち下さいませ!

TREKマスキング

trek23ようやく下塗りクリアーを塗れる段階まで来まして、最後にマスキングの準備をしています。

trek18 いつもの自転車フレームならここの穴のサイズは決まっているので丁度ピッタリ嵌るように作った芯棒を入れてマスキングをしているのですが、今回はかなり変則的なのでそれは使えず、かといって細かい段付きがあるのでテープを貼るのも難しそうです。何か丁度良いものが無いかと探しましたが適当な物が見つからず、だったらと言う事でアクリル板をレーザー加工機でカットして嵌めてしまおう!と言う事になりました(少々無理矢理気味ですか)。

trek19 で、こんな感じになりました。使ったのは2mm厚のアクリル板で、円の直径は41ミリ、 中央のロゴはレーザー彫刻のテストとして試してみました。尚カットしたアクリルはちょっとサイズを小さくしているので、実際にはこれにマスキングテープを貼ってピッタリ収まるようにします。

trek21 こちらはヘッドチューブの上部です。使ったアクリル板は5mm厚の物で、うっかりレーザーとアクリル板との距離の調整を忘れてカットしてしまったのですが、レーザーが近すぎるとピントが合わずカット面がテーパー状になる!と言う凄い発見をしてしまいました。今回のような使い方だとそれって凄く使えるんですよ。

しかもレーザー彫刻についてもスピードと出力を調整して二回に分けるやり方で綺麗に出来るようになりました。最初は強く、その後弱くして表面を均す(溶かす)と良いようです。

trek22実際に使う場合はこんな感じで回りにテープを貼って厚みを調整し、穴にピッタリ嵌るようにして使います。これならテープを貼り直せば何度も使えますしね。

ちなみに今週~来週は業者さんからご依頼頂いている案件の作業がメインになるかと思います。お待たせして申し訳御座いませんが何卒もう少々お待ち頂けますよう御願い致します。