BMWのヘッドカバーやらインマニの結晶塗装は結構御依頼を頂いているのですが、今回のような「凸文字部分をゴールドに!」といった御依頼は初めてだったかも知れません。費用もそれなりに掛かりましたが、とにかく他には無いような塗装にしたかったみたいです。
作業方法としては結晶塗装を行う前に凸部をゴールドに塗り、それをマスキングした後に結晶塗装を行います。文字の部分は専用のマスキングシートを作るので、昔ながらの「石摺り」の方法を使って紙に輪郭を転写し、それをパソコンに取り込んでデータを作ります。
こんな感じで一旦元の通りにアウトラインを作成し、さらにマスキングした際にフチの仕上がりをよくする為に一回り太くしておきます。
凸文字よりも若干マスキングシートが食み出ているのが判ると思います。後から塗る結晶塗装はかなりの膜厚になるので、フチに塗料が溜まらないようにする防止策です。
予行練習の為に一旦貼り付けてみて、良ければいよいよ本番です。
凸部をゴールドに塗ります。食み出た部分は上から結晶塗装を塗るので特に気にしないで大丈夫です。
フィンの部分は基本的に直接なので、ここは普通のマスキングテープで貼っていきます。
ゴールドの残したい凸部を全てマスキングしたらあとはいつも通り結晶塗装を行います。
サージタンクがノッペリ気味に見えるのはフィンの数が少ないからでしょう。これを追加するなんて事も可能です(実際そういう事もやりました)。
最初はどうかと思いましたが、なるほどこれはインパクトがありますし、クド過ぎずもなく思っていた以上に格好良かったと思います。御依頼頂いた時は「ゴールドですか!?」と思いましたが、面積自体はそんなにないので多少派手な色でも丁度良いようです。しかもこんなヘッドカバー、他には無いですしね。