HEMI樹脂性エンジンカバー 結晶塗装 本塗り

hemi8 こちらもお待たせしました!ダッジラム(多分)のHEMIエンジン用プラスチック製エンジンカバー、無事本塗り完了しております。

凸状になったフィンは元々シルバーに塗られていて、当初はそれをマスキングして残す予定だったのですが、ちょっと塗り足りない部分などがありましたので改めてシルバーを塗り直しておきました。塗装は一発本番みたいな所があって、「ちょっと失敗したからやり直す」と言う訳にはいきませんので(場合によっては部品がゴミに・・・苦)、多少時間が掛かっても不安要素は払拭しておくに限ります。

hemi9 新たに塗ったシルバーはかなり大きめにオーバーコートしてあるので今度はそれを利用してマスキングテープを大きく食み出るようにして貼り付けます。

ちなみに今回の凸部は直角では無く多少テーパーになっていて、普通のマスキングテープだと折れ曲がって壁面にくっついてしまうので、今回は最初にコシの強いタイプのマスキングテープを使っています(薄緑色のがそうです)。これなら堅いので端が折れ曲がる事はありません。

hemi10 そして仕切り直しです。シルバーが塗られていない所には改めてプラスチックプライマーを塗布し、本塗り開始です。

hemi11 はっきりとした結晶目を得る為にはしっかりとした膜厚が必要で、且つ全体に均一に塗る事によって美しく並んだ結晶目が得られます。

ただ今回のようなマスキングをした箇所があるとそれは非常に大きなリスクとなる訳で、もしこれで失敗したら一体どうなってしまうのか・・・なんて考えていると、いざこれから塗ろうと思っている時に結構恐怖を感じてしまったりもするのですが(そもそもこれはいつもです)、ただそういったプレッシャーがあるからこそ飽きもせず未だに塗装が好きでいられるのだと思います。吊り橋効果みたいな感じですかね(多分全然違います)。

hemi12 熱を入れ、しっかり結晶目が出たら各マスキングを剥がします。結晶塗装の場合はマスキングを剥がすタイミングが普通の塗装とはちょっと違って、ある程度塗膜が固まったら全部剥がし、その後続けてまた熱を掛けます。

仕上りとしてはHEMIの文字の周りの黒残しが予想以上に格好良くてビックリしました。色の配置と面積比が丁度良い感じなのかも知れませんね。これはヤバイですよ。

hemi13フィンの部分もさすがにあれだけやっておいたので良い感じに仕上がったと思います。シルバーの色もHEMIの文字と比べても違和感はありません。

NDロードスターヘッドカバー結晶塗装 本塗り

road188 大変お待たせしました!新型NDロードスターの純正アルミヘッドカバー、無事本塗り完了しております。その他新たなご依頼品も山積みなのですがそちらも順次ご案内していきますのでどうかもう少々お待ち下さいませ(暑さも重なってオーバーヒート気味で・・・)。

上の画像は本塗り前の状態で、最初の新品時はアルミの表面が綺麗な銀色に輝いていましたが、あのまま塗ってしまうと塗料の密着性が悪いので、燐酸処理を使って表面を化成処理しています。黒く汚れたようになっているのは表面がエッチングされて燐酸皮膜が出来てる為ですのでご安心下さい。

road189 プライマーは金属に塗装をする為に絶対不可欠な下塗り塗料ですが、その前に金属の表面にも何かしらの処理をしておく必要はあります。物理的な方法としてはペーパー掛けやサンドブラスト処理で、今回は化学的な処理として燐酸を使っています。プライマーを塗る場合でも金属素地を何もせず塗ると言う事はまずありません(脱脂はそれとはまた別の話です)。何の場合でもとにかく何かをしてから塗りましょう。

road190 今回も前回別件で施工した時と同様、塗料の中にパウダーパールを入れて普通の赤とは少し違った感じにします。イメージとしてはボディーカラーのソウルレッドプレミアムメタリックですが、あちらはキャンディーカラーですのでさすがにそれを結晶塗装では難しいと言う事でこんな感じにしています。

ただ今回は少し内容を変えてみて、前回はレッドパールだけでしたが今回はオレンジパールも使ってみる事にしました。角度によって朱色っぽい色が出てくれれば・・・なんてイメージです。

road191 そして本塗り完了です。お待たせしました!画像は既に塗ってから熱を掛けて全体に結晶目が出た状態です。

road192パールの具合はやはりというか微妙なのですが(苦笑)、言われてみると確かに普通の赤とは違ってホワっと色が浮いたような感じに見えます。言われないと判らないと思いますが・・・(苦笑。まあこれは前回も同じですので)。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きますね。来週半ばまでには完成出来る予定です。もう少々お待ち下さいませ!