マツダフューエルキャップ×2 下準備

cap6 こちらもお待たせしました!マツダのクリーンディーゼル車用フューエルキャップとNDロードスター用のハイオク仕様フューエルキャップは作業着手していますのでご安心下さいませ。

cap7 表面はザラザラとした梨地なので、#120→#180→#240のペーパーで空研ぎを行い、念のため火炎処理(専用のバーナーで炙ります)を行なっておきます。実際は脱脂の後、プラスチックプライマーを塗る直前ですかね。

cap8 素地のザラザラはペーパー掛けだけでは完全に取れた訳では無く、また成形時の継ぎ目や歪みもあるのでサフェーサーは比較的たっぷりと塗っておきます。ただし一度に膜厚を付けると塗膜中に溶剤が籠ってしまうので、コート毎に10分くらい自然乾燥させながら合計6コート塗っておきました。

cap9 サフェーサーを塗っている最中の待ち時間を利用して色を作成しておきます。ディーゼル用のキャップは以前塗った画像を参考に軽油のイメージカラー(?)であるグリーンで承っております。

cap10こちらはハイオク仕様のNDロードスター用のイエローで、ガソリンスタンドで給油の際に間違えてレギュラーガソリンを入れられないようにする為らしいです。確かにレギュラーガソリンを入れられてしまって、全部抜いて欲しいって言い難いですよね・・・(オーナーにとっては大事なのですが世間的には中々理解され難いと言うか何というか・・・)。なので自己防衛は必要だと思います(塗装をお勧めしている訳ではありませんので念のため・・・)。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

SUZUKI GSX1300R Hayabusa brembo calipers

 brembo27以前ご依頼頂いた案件で、作業内容と画像を纏めて再編集して紹介しています。内容はちょっと薄いですが一連の流れで紹介しますので、文章を読まずともどんな事をしているかは理解出来ると思います。「既に知ってる!」と言う方はどうかご容赦下さい・・・。

ブレーキキャリパーの塗装は主に四輪車用が多いのですが、稀にバイク用キャリパーの塗装もご依頼頂きます。ただそういった場合は大抵内容が普通では無いと言うケースが多いようです。まあこれはいつもの事ですか・・・(苦)。

brembo28現状としてはキャリパーに彫られたbremboのロゴの塗膜が浮いていて、ご依頼内容はキャリパー本体の塗装と、このbremboロゴにも色を入れたいとの御希望です。しかもこんな風に文字部分の塗装が剥がれないようにですね。そもそも「後から塗料を流し込む」なんてやり方で剥がれない方が不思議なので、今回はこういった問題が起こらないような塗装にします。

brembo29まずはコピー用紙をキャリパーに当ててクレヨンを擦り凹み文字部を転写します。所謂「石刷り」ですね。

brembo26 ただそのままではどうにもならないので、一旦スキャナーでパソコンに読み込み、Illustratorなどのベクトルデータを作れるソフトで修整して新たにデータを作成します。

brembo28 旧塗膜は全て剝がし、アルマイト素地にもサンドブラストを掛けて下地からやり直します。一番最初の洗浄~旧塗膜剥離作業はブレーキ専門でやっている方に御願いしています。

brembo32 データからマスキングシートを作製し、実物に合わせてさらに微調整を行います。

brembo38 下準備が終わったらいよいよ本塗り開始です。

brembo39 まずはプライマーです。これを塗らないと折角の塗装も剥がれてしまいますし、金属は腐食してしまいます。

brembo40 御指定頂いた色はSUZUKIのDAYTONA YELLOW」(デイトナイエロー。カラーコード: YMF)で、ただ非常に隠ぺい力が弱い色なので最初に下色を塗ります。

brembo43 その後ベースコートのデイトナイエローを塗り終わったら、作っておいたマスキングシートを使って凹んだ部分を黒く塗装します。

brembo44 クリアーを塗って本塗り完了です。

brembo45 塗膜の構成は「ベースコートイエロー→ベースコートブラック→クリアー」と基本通りに行っているので経年で塗膜がパリパリと剥がれるような事はありません。

brembo46 そして完成です。

brembo47万遍なく艶のある仕上がりに出来ました。

brembo48 バイクの場合は裏側も見えるので・・・と言う訳では無く、いつもこんな感じで裏側も表同様綺麗に仕上げています。

brembo49最初の塗装とは根本的にやり方が違うのでもうロゴ部分の塗装が剥がれるといった心配はありません(ただブレーキフルードが付いたらよく水で洗い流しておきましょう)。

hayabusa3後日オーナー様から頂いた画像です。なるほど、今回のキャリパーカラーはボディーのカラーリングとお揃いにする為だったのですね。凄くお洒落で目立つと思います。

ちなみに色は幸いにしてSTANDOXの配合データがありましたからそのままで同じ色が作れました。二輪車の場合はで配合データが存在していない場合が多々あるので、お問い合わせの際には色名と色番号(これが重要です)を用意しておいて頂ければ事前に調べます。どうぞご利用下さいませ。

次はエッティンガー用のホイールセンターキャップの作製~塗装を紹介したいのですが、あれは相当内容が濃いのでちょっと時間が掛かるかも知れません。マスター型の作製~シリコン型による複製については仕事外の作業として社外記で紹介していましたが、そちらも纏めて紹介したいと思います。