GIVIトップケース アルミパネル 本塗り

givi5 先日サフェーサーを塗布しておいたGIVIのアルミパネルです。表面に細かい凹み状のウネリがあったので、表面を研いで滑らかなラインに仕上げます。ちなみにここでは平滑に、と言う訳では無く(それには総パテが必要です)、逆アールを付けるような感じですかね。なので大きい当て板は使いません。

givi6 その後さらに水研ぎでラインを成型しつつ、ペーパー目を均します。空研ぎは#320→#400、水研ぎは#600→#800です。

givi7サフェを研いだ時にGIVIの凸文字の角はアルミの素地が露出してしまっていますので、スポット的にプライマーを塗布します。

givi8 プライマーは全体に塗っても構わないのですが、その分艶引けの原因になるので普通は局所的に収めます。ベースコートも同様、塗れば塗るだけ問題が起こり易くなるので、極力必要最小限で抑えるのが理想となります。本塗りで重要なのはクリアーと思われがちですが、実はベースコートこそが一番難しかったりします(単色ベタ塗りでさえ、です)。

givi9 ベースコートの塗布が終わったら艶消しクリアーを塗って本塗り完了です。今回は先ほど紹介したホンダメッキエンブレムと一緒に塗装しています。

givi12 その後1時間くらい経つとこんな感じで艶が消えています。まだ熱は入れていませんので表面は柔らかく、触ると跡が付いてしまいます。

givi11プレス時に生じたであろうスジ状の細かい凹みも殆ど目立たなくなったと思います。

ちなみに周りのプラスチックパネルの方は違う色で、またそちらは艶有り仕上げとなっていますので別工程での塗装となりますのでまた改めて紹介しますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

ホンダメッキエンブレム 本塗り

honda14 先にテールランプのスモーク塗装をご依頼頂いておりました、トゥディに装着予定のホンダ純正メッキエンブレムです。先日メッキ素地用の下地処理を行い、プライマーとサフェーサーが完全硬化したので早速研いで本塗りを行いました。

honda15 サフェーサーは塗膜厚を充填出来る効果がある反面、肌が荒れてしまう、またラッカーとは違いそのまま塗ると密着しないので必ず足付け処理も必要ですから(艶はありませんが2液性なのでその辺の扱いはクリアーと一緒です)、こういった研ぎ難い部品は少々手間が掛かります。

またウェット・オン・ウェットと言う方法もありますが、やはりそれも肌が荒れる等のデメリットがあるのでケースバイケースですかね。

honda16 研ぎを終え、台に設置したら本塗り開始です。

honda17 まずはベースコートの黒を塗り、その後艶消しクリアーを塗布します。

艶消しクリアーは専門の物で、塗り方はいつものクリアーと同じようにウェットに塗りこみます。ここで肌を荒らすと艶ムラや傷の付き易い塗膜になってしまうので、しっかり肌を作って塗りこむ必要があります。

honda18そして一時間くらい自然乾燥させると画像のようにすっかり艶が消えてくれます。

ただしこれは最近の艶消しクリアーがよくなったお陰もあって、 昔の艶消し仕様は、通常の(艶有り)クリアーに後から艶消し剤を入れる!と言う方法が主流でしたが(と言うかそれしかありませんでした)、それがまたやり難いというか酷いというか・・・(DUPONTのAU175は大変でしあが、まだあるのでしょうか)。

honda19近年は最初からパッケージになった艶消し専用のクリアーなどが主流で、これはベンツやポルシェなど新車のラインナップで艶消し塗装されたボディが登場した事によって、それらの補修に世の中の塗装屋さんは相当苦労をした筈ですから、そういった事へのフォローとして各塗料メーカーがしっかりと対応してくれた、と言う感じだと思います(または新車で販売される前に開発~販売もされていたかも知れません)。それまでは後から添加するタイプが主流だったので、仕上がりにバラつきがあって大変でした。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きますね。先にお預かりしておりますテールランプも近々作業着手予定です。どうぞもう少々お待ち下さいませ!