BMW E31外装パーツ一式 下準備

bmw178 BMW 850CSiの外装パーツも作業着手しておりますのでご安心下さいませ。

フロントグリルはメッキの枠が着いていたので取り外しておきました。ただこれが予想以上に大変でして・・・。

bmw179 メッキの枠は土台のグリルフィンに爪で刺さっているだけなのですが、今回のパーツはこれが異様に硬いです。隙間には薄いヘラも入らず、遊びも無いのでピックツールで無理やり抉ると確実に爪が折れてしまうような感じです。まるで「外すなら俺をへし折って行け・・」みたいに挑戦されているようでして・・・(苦)。

bmw180 と言う訳で何か良い方法は無いかと思って色々と試してみた結果、非常に薄いブリキ板が一番良さそうでした。これは調色で使う色板の鉄板で、これが普通のハサミで切れる程薄く、端をピックツールで少し持ち上げたらこれを差し込んで爪の段差を滑らせるようにします。ビールのアルミ缶でも代用出来るかも知れません。

bmw181 と言う訳で爪は8個とも無事に外せました。ちなみにパーツはBMW純正品です。

bmw182 そう言えば最初にオーナー様から「メッキがもっと輝くように出来ませか?」とご相談を受けておりまして、ただそもそも装飾クロムメッキや相当輝きが強いのでこれ以上それをよくするのは・・・と思っていましたが、よく見ると一方のパーツのメッキ表面には何か酸化皮膜のような物が出ていて少々曇り気味だった事に気付きました。なるほどこれの事だったのですね。

bmw183と言う訳でコンパウンドで磨いて綺麗にしておきました。

bmw184届いたその日にやっておけば良かったのですが、ちょっとバタバタしていて分解が少し遅れてしまいました。もっと早く気付けばよかったですね。

bmw185その他のパーツも新品なのですが、リヤのナンバーブラケットは既存の艶消しブラックの肌がかなり悪かったので、#800の耐水ペーパー水研ぎで肌を平滑に整えておきました。この後全体をアシレックスレモン(#800相当の布状の研磨副資材)で足付け処理をしています。

それではその他作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

BMW E30 M3 EVO2サージタンク 素地調整

bmw173ヘッドカバーの方は現在溶剤槽に浸け置き中で、その間にこちらのサージタンクの作業を進めます。こちらは塗膜がしっかりしているので総剥離は行わず、傷のある部分を削り、さらに全体のデロデロな肌を削っておきます。

bmw170文字の部分は表面に塗られていたクリアーとその下にあった腐食を削り落とし、この段階である程度文字の天面を平らになるように削っておきます。

bmw171文字の周りは特に肌が悪く、恐らく最初に塗ったサフェーサーをろくに研がずそのまま肌の上に肌を乗せてこのようになってしまったのだと思います。

bmw172平面部分はダブルアクションサンダーを使えますが、文字の隙間は当て板も入らないので、こういった箇所はヘラの幅の狭い方にペーパーを貼って研いでいきます。

これなら全部剥がした方が早いんじゃ?と思うかも知れませんが、この下には砂型鋳造の梨地が全面にあるので、これでも今の塗膜を残した方がまだマシなんですよね。

bmw174ある程度目処が付いたら、塗膜が残った箇所で色を確認しておきます。本当は先にこっちをやらなければならないのですが、一応塗膜の状態を確認しておきたかったんですよね。

ベースの白は通常のALPINE WHITE(カラーコード:300)で大丈夫そうです。

bmw175ちなみにこの色も歴史が長いですが、それだけに色ブレも激しいです。これが全部同じ色って・・・ちょっと無理がありますよね。

bmw176Mカラーについては今回それぞれの色名とカラーコードをを入手したのでそれを元に配合データをダウンロードし、それ通りに色を作りました。

ただ水色はちょっと濃すぎたようなので、配合中の白MIX570の原色を30.18グラムから50.18グラムに変更しました。

bmw177ヘッドカバーの方もちょっと様子を見たかったので溶剤槽から出してみるとこんな感じになっていました。上のクリアー層は剥がれているようで、後は下色の白とその下のサフェーサーが残っている感じですね。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。もう暫くお待ち下さいませ!

インプレッサフロントグリル等外装パーツ塗装承ってます

imp42 先日到着しておりましたインプレッサWRXのフロントグリル、フォグカバー、サイドカバー、前後牽引フックです。こちらは以前ミラーカバーをキャンディーレッドで塗装をご依頼頂いた方ですね。この度もご贔屓頂き誠に有難う御座います!

imp43 ご依頼内容としては今回は2色の構成で、これらのカバーパネルはスバル純正色のクリスタルブラックシリカ(カラーコード:D4S)で、その他フロントグリルの枠と牽引フックは前回ミラーカバーに塗ったキャンディーレッドとなります。

ちなみにこれらのパーツは結構前ですが半艶黒に塗った案件があります。こちらの施工例のページで紹介していますので宜しければどうぞ。

imp44 フロントグリルも色々とお悩み頂きまして、今回は枠の部分のみキャンディーレッドとなりました。

imp45 早速分解しました。塗るのは手前の枠の部品のみとなります。

ちなみにキャンディーレッドはマツダの新型ロードスターにも採用されている「ソウルレッドプレミアムメタリック」の変則的な色で、最初に塗るベースカラー自体は配合データそのままなのですが、その上に塗っている透過性のレッドを、いつも当店でテールランプなどに塗っているキャンディ-レッドを使います。

imp46 牽引フックは塗装が余り良く無い状態なので一旦サンドブラストで全部剥がしてからの塗りなおしとなります。

imp47こちらも既に分解しておきました。

今回は色の配色で色々とご相談を頂いたのでちょっと紹介しますと、色は「メイン」「サブ」「アクセント」の配色の比率が重要で、これらのバランスが悪いとどうしてもチグハグとしてしまいます。

今回はメインカラーが車体色の白になり、サブカラーは黒系、そしてアクセントカラーがレッドとなります。なので赤の面積が増え過ぎると混沌としてしまうので、敢えてカバーパネル類は黒系が良いのでは、と思った次第です。

配色の面積比率については、インテリア関係だとこちら、キャラクター物などはこちらのサイトが判り易いかと思います。宜しければご参考にどうぞ。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度もご贔屓頂き誠に有難う御座います!

Maserati Rinkle Finish Paint

img1135 最近お問合せがあったので以前の施工例を纏めてみました。7年前くらいに施工しましたマセラティのヘッドカバーとインテークマニホールドです。

img1193この頃から 旧塗膜の剥離に剥離剤は使わず、使い終わった廃棄用の溶剤を貯めて浸け置きしていました。

img1194 旧塗膜を剥離したらリン酸を使用してアルミ素地の表面エッチング&化成処理をして塗料の密着性を高めます。

img1244 各部をマスキングし、プライマーを塗布します。

img1245 結晶塗装用の塗料のような熱硬化型の塗料(この場合はメラミン樹脂塗料。所謂「焼き付け型塗料」と呼ばれる物)はそれ単体でも比較的密着性が高いので、化成処理や足付け処理、プライマーの塗装などを省かれるケースが多々あります。塗って最初の数年は良いのですが、いずれ塗膜が剥がれてしまうのはそのせいですね。

img1246結晶塗料は膜厚が薄いと結晶目が細かく、塗り過ぎると荒くなる傾向がありますので、美しい結晶目に仕上げる為には全体を均一な膜厚にする必要があります。

img1247 凸部の面研はエアーツールを多用し過ぎると角が丸くなって、如何にも再塗装したような雰囲気になってしまう為、基本的には硬い当て板を使っての手研ぎがメインとなります。

img1248 凸部を研磨した箇所はアルミの素地が露出して腐食し易いので、最後に2液のウレタンクリアーを筆で塗ります(こちらはサービスで、ご希望の場合はその旨ご指定下さいませ)。

img1249 結晶目は細か過ぎずしっかりとしたチヂレ目を出し、且つ全体に均一な模様になるようにしています。

img1250赤は鮮やかなイタリアンレッドと日産系のドス黒い赤が人気です。通常の塗料に比べて原色数が少ないので限界はありますが、ご希望に塗色に合わせるように致します。

納期は一ヵ月程度は掛かりますので、出来れば予め代替品をご用意して頂く事をお勧め致します。