先日旧塗膜の剥離を終えていたMカラーのBMW E30 M3 EVO2ヘッドカバーです。その後リン酸処理を行っています。
今回は結晶塗装では無く艶有りのMカラーの塗装なのですが、如何せん砂型鋳造の梨地が凄く、とても不安です。
これにサフェーサーを塗って平滑に研ぐのは非常に困難なので、だったらと思ってスプレーパテを考えたのですが、そこで気がついたのが元々塗ってあった黄色っぽい下地です。恐らくあれはスプレーパテで、熱に弱いポリエステル樹脂が故にあのクラックが発生していたのでは?と思いました。なので同じ轍は踏みません。
サージタンクの方は下地から白い塗膜が出ているので、これは普通のサフェーサーだと思います。塗膜の状態も良く、こちらは傷のある箇所のみを削って通常通りの下地処理を行います。
傷は元々あったというよりかは、恐らくこれを車体から外す時に付けられた物が殆どのような気がします。特にパイプ周りは工具で抉った跡が多くみられます。テコの支点となる部分にプラスチックヘラでも挟んでくれればここまで酷くはならないんですけどね。
続けてサフェーサーを塗布します。こちらは既存の塗膜で下地が出来ているのでそんなに厚塗りをする必要は無く、シンナーで希釈して肌を荒らさないようにしています。
今回の固定方法としては、木製の台を作成してサージタンクの中で支えるようにしています。またズレ防止の為、両側にL字のステーを取り付けて既存のスタッドボルトに固定しています。
そしてヘッドカバーです。こちらは梨地が非常に粗いので濃い目のサフェーサー(と言うか規定通りです)を7コート程度塗っています。
どうやら文字部分は輪郭を整える為にエンドミルでフライス加工をしているっぽいです。ただここまで彫らなくても・・・。
サフェーサーが硬化後にこれを削って被塗面を平滑にしますが、さすがに一度では難しそうなので多少遠回りをしても確実な方法で行なうつもりです。
プラグホールの周りは今回の為にレーザーで切り抜いた型が上手くいったので、かなり綺麗にマスキングをする事が出来ました。本塗り時にも使えるので手間もかなり低減出来たと思います。
それでは作業が進行しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!