SHURE BETA 58A-Xマイク塗装 完成

mic92 先日本塗りを終えていたSHUREのマイクです。本日イベントがあるらしく出来れば使いたいという事で急遽昨夜発送させて頂きました。

最初の状態も紹介致しますね。

mic53これからいくつかのイベントで使われるとの事で今回塗装のご相談を頂きました。

mic84今回はグリルの網部分を黒に、その他はキャンディーレッド、そして手元の下の部分にネームロゴを黒の塗装でご指定頂いておりました。こういった場合は予めイメージイラストを作成してオーナー様にご確認を頂いておりますので、「出来上がってみたら配色が違う!と言う事も防げるかと思います。尚ネームロゴはオーナー様のお名前となりますので、今回は当店のロゴと入れ替えてあります。

mic94 アルミ製のエンブレムは恐らく両面テープで付いているだけなのですが、無理に外すと変形してしまう恐れがありますので通常はマスキングで対応しております。

mic96マイクの塗装は元々音響専門の企業様からご依頼を頂いておりまして、プロの方向けのマイクを塗装していました。またその後も直接芸能事務所の方からご依頼も頂いていまして、アーティスト向けのデザインを施した塗装も行っています(それらはこちらでは紹介しておりません)。

mic97マイクの塗装はその使用用途からしてタイトな納期でのお問合せが多く、それの対応としてマイク塗装専用のサイトを立ち上げました。今回のようなネーム入りのオーダーはこれまで通りですが、今後はメニューを選んで製品を発送するだけで対応出来るよう充実させていきたいと思います。

この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

レコードプレーヤーのアームベース塗装 完成

player6 大変お待たせしました!英国製レコードプレーヤーのアームベースの部品、つや消し黒の塗装で本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

player1 元々はちょっとした小傷だったのですが、どうやらそう簡単な状況ではありませんでした。

playerエアーブローをしてみると既存の塗膜はペリペリと剥がれてしまい、また下地には錆も見受けられたので、この後サンドブラスト処理も行ってそれらを払拭しています。

player5 尚今回は【激安コース】の仕様ですのでクリアーは塗っていません。ベースコートの黒に直接硬化剤を添加してそのままの仕上がりとなります。

良く触れる物だと角が擦り切れてしまって下地が露出したり、また屋外で使う物だと耐候性に劣るのでお勧めは出来ませんが、今回のようなケースではこれで問題無いかと思います。

player4 尚、今回これと一緒に作業をしたカメラの部品は既にご依頼主様(企業様)のお手元に届いていて、「 激安コースでお願い致しましたが、仕上がり、十分以上です。ありがとうございました。
」とのお言葉も頂戴しております。そちらは光の反射を抑える為に艶消しの黒に塗装する必要があった模様で、業務で使う為にお急ぎでしたので納期指定のオプションにて対応させて頂きました。

player3オーディオ関係ではスピーカーボックスの塗装のお問合せが多いのですが、木製品は金属やプラスチックと違って気孔の処理が面倒ですので費用も全然変わってきます。「ちょっと塗るだけで」といったお気持ちは判るのですが、木製品はそう簡単にはいきませんのでどうかご理解の程宜しくお願い致します。

それでは後程完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

NISSAN GT-R(KPGC10) S20 Engine Cover

s2050いつもの業者様からご依頼を頂いておりました日産スカイラインGT-R(KPGC10)のS20ヘッドカバーです。かなり時間が掛かりましたが本日ようやく完成~発送となりました。掲載のご承諾頂きましたので紹介させて頂きます。

s2051 状態としては塗装の剥がれなどは無かったのですが、どうも結晶目が細か過ぎる為か少々地味な仕上がりです。

S2079色については事前に色見本帳をお送りしていて、今回は結晶塗装では無くこちらのホンダブラックアメジストパール(カラーコード:RP37P)の艶々仕様で承りました。

s2052 まずはいつものように溶剤槽に浸け置きして塗装を剥がします。

s2053 その後リン酸を使って被塗面に化成処理を施し、よく洗浄したらマスキングをします。

s2054 まずはプライマーを塗布します。

s2055 続けてサフェーサーを塗布し、一旦ここで熱を掛けて塗膜を完全硬化させます。

s2056 ヘッドカバーのような鋳造製品は一見綺麗に見えても素地が粗く、それらを平滑にする為にサフェーサーを充填して研磨して下地を作ります。ただしヘッドカバー表面は造形が複雑でとても研ぎ難く、また完全硬化した2液ウレタンサフェーサーは簡単には削れませんので、最初は#320から始め、#400→#600→#800といった順番で研ぎ付けます。

s2057#320→#400の空研ぎが終わった状態です。

s2058 ここで一旦アルミ素地を露出させる凸部の面研をある程度まで終わらせておきます。

s2059 その後サフェーサーのペーパー目を均す為、#600→#800で水研ぎを行います。

s2060 ようやく下地が出来ました。

ちなみに結晶塗装であればその特性からしてこういった下地処理をしなくても製品の粗を目立たなくする事が出来ます。

また単に艶が出るだけで良ければサフェーサーの塗装も必要無く、ただし素地の粗はそのまま残り、艶が出るとむしろそれが目立って非常に気持ちの悪い仕上がりになります。

s2061 サフェ研ぎの際に素地のアルミが露出した個所もあるので、再度全体に薄くプライマーを塗布します。

s2062 続けてベースコートの黒を塗ります。これは下塗りとしての役目と下地の粗探しとしての為で、これによってペーパー研ぎスジなどが露呈した箇所を再度研いで修正しています。

s2063 そして本塗り用のベースコートを塗布します。

s2064 フィンの部分に貼ってあったマスキングテープを剥がし、凸部の最終仕上げです。

s2065 凸部を#240→#320→#400で研磨し、最終#800で仕上げて光らせます。

s2066 アルミ素地が露出した個所に密着剤を塗布し、クリアーを塗って本塗り完了です。

s2067表面は当然ですが、プラグホールの内側も艶々です。

s2068その後熱を掛けて塗膜を完全硬化させたら完成です。

s2069暗い所で見ると黒にしか見えませんが、光に当たるとパールが輝いて紫色に見えます。

s2070s2071s2072s2073こちらは室内の照明下で撮影した物です。

s2074s2077s2075この度も当店をご利用頂き誠に有難うございました!

BMW air conditioning switches

bmw384 以前施工しましたBMWの内装スイッチ4点です。元々未塗装の黒いスイッチだった物を、黒とシルバーの2トーンカラーの半艶クリアー仕上げでご依頼頂きました。

bmw292こちらは最初の状態です。事前に色見本帳をお貸出しし、今回はこちらのレクサスのシルバーでご指定承りました。

bmw295 スイッチの白い部分はイルミネーションランプとして光るようになっていますので、そちらは予め分解して外しておきます。

bmw310 各部品の仕様はオーナー様自らイラスト入りの作業指示書を作製されていまして、作業はそれに沿って進行致します。

bmw311 各パーツを採寸し、そこからデータを作製してマスキングシートを作製します。

この段階ではまだテストカット~仮合わせの作業です。

bmw313とにかく部品が小さいのでちょっとした隙間が大きな誤差に繋がります。

bmw312データを修正しては実際にカットして貼り付け・・・を何回も繰り返し、ようやく本番用のマスキングシートの完成です。

bmw316 添付された指示書が非常に良く出来ているだけにプレッシャーは相当のものでした。

bmw351 全ての準備が整ったので、ようやく実作業開始です。被塗面全体を足付け処理し、台にセットします。

bmw352 プラスチックプライマーを塗り、まずはベースコートの黒を塗布します。

bmw354 マスキングはかなり微妙な位置となる為、石鹸水を使っての水貼りとします。

bmw353 事前の練習通り、ど真ん中に貼り付けます。

bmw358 最後にドライヤーで熱して水分を飛ばします。

bmw359そしてシルバーを塗布します。

bmw361 先ほど貼ったマスキングを剥がした状態です。

bmw362 ここからさらに、指示書通りに「谷のラインの上」の位置でマスキングを行います。

bmw363 黒を塗布し、マスキングを剥がしました。

bmw364bmw366 最後に半艶クリアーを塗って本塗り完了です。

bmw373 熱を入れて塗膜を完全硬化させた後、数日寝かしてから組み付け作業を行います。

bmw374 bmw375 bmw376 白がプリントされているのですが、裏から光を照らすとしっかり透過します。

bmw377 遂に完成です。

bmw378 bmw379 bmw380 bmw382 bmw383bmw385 通常こういった仕様書を渡した場合、こんなに細かい事は出来ないとお断りされる事もあるかと思いますが、こちらのオーナ―様は以前も当店をご利用頂いていて、恐らくこういう事をしても大丈夫だろうと楽しんでやられているのだと思います。

bmw339 後日装着された画像も送って頂きました。

bmw338 コメントも頂きましたので改めて紹介させて頂きます。

「先日のお電話から大変遅くなりましたが、施工頂いたスイッチの装着写真が撮れましたのでお送り致します。写真撮影の腕が皆無ですので、見るに耐えない写真ばかりですがご活用頂ければ幸いです。

実際に装着してみますと、ご相談を重ねさせて頂いた甲斐ありまして、艶有りほどクドくなく、艶消しほど地味ではない丁度良い塩梅の雰囲気になりました。
純正状態のスイッチと並べて装着してみると、同じ部品とは思えないほどの違いに驚きました。
シルバーの陰影が綺麗に出るかが懸念でしたが、カラーサンプルでじっくり選ばせて頂いた甲斐ありまして、金属部品に引けを取らないような陰影が出ております。
大変なお手間をお掛けした塗り分けも、お陰様で私のイメージ通りの素晴らしい物に仕上げて頂けました。
操作の際に触れた感触も、純正のややネトッとしたものからサラっとした上質感のあるものに変わり、触れるだけでも満足感が高いです。
また嬉しい誤算として、夜間にインパネの文字盤照明がシルバー塗装部分にほんのり映り込んで、夜間のインパネの雰囲気がとても良いものに変わりました。
実用面でも、夜間のスイッチ操作がしやすくなり、とても便利です。
馴染みのクルマ屋さんの方に披露した所、「その方(=高畑様)は、これを全部塗装で塗り分けたんですか!?」と驚かれました。やはり、見る人が見ると高畑様の技術力の凄さが分かるようです。
ほんの思いつきでお願いした内容がここまでのものに仕上がるとは、お願いした私自身も驚いております。
この度は私のわがまま・無理難題を快く受け入れて頂き、本当にありがとうございました。

bmw340

SUBARU XV HYBRID Tail Lights Red&Smoke

xv115 スバルXVの純正テールランプです。近年のテールランプによく見られるクリアーカバータイプの構造となっていますが、このクリアーテールを好まない方も多いようで、これを塗装でレッドテールにするご依頼はとても多いです。

xv116 テールの下部にはウィンカーとバックランプがあるのでここは赤く塗らず、ただ最後に全体にスモークを塗る事で白々しさを落ち着かせるようにします。

smoke4土台部分をマスキングし、レンズ表面にはペーパーを掛けて足付け処理を行います。

透過性の塗装は1コート毎に十分なフラッシュオフタイム(乾燥時間)を設ける必要がある為(レンズが割れてしまうのです)、部品一点でも一日掛かりの塗装となってしまいます。

ただそうすると一個当たりのコストが高くなってしまうので、通常はこうやって数セットを纏めて塗るようにして採算を合わせています。

xv117 塗り分けがある場合、一番最初にご依頼を頂いた方はその分割高になってしまいますが(標準コースでのお受付となります)、それ以降、「これと同じ内容で」と言う事であれば「お任せコース」での対応が可能ですので費用も落とせます。

ただしスモーク塗装の場合は濃度の調整が微妙ですので、濃さをご指定の場合はお任せコースでは対応が出来ません。どうかご理解下さいませ。今回のように「レッド+おまけスモーク」の仕様であれば大丈夫です。

xv118透過性の塗装(キャンディーカラー)は一度ムラやダマが出ると取り除く事が出来ませんから、塗膜中の含有量を抑えて4~5コートに分けて 塗り込みます。

xv119 レッドキャンディーの後に全体に薄くスモークを2コート程塗り、最後にクリアーを塗って本塗り完了です。尚、プラスチック素地への塗装は全てプラスチックプライマーを塗布しています。

xv120 クリアーは耐UV性の高いSTANDOXクリスタルクリアーの仕様となっています(彩度の高いキャンディーカラーはこれが必須で、その他は任意でオプションで選べます)。

xv5 その後60℃で40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、数日寝かしたら完成となります。

xv6 車体に装着される物であれば塗ったその日に出庫と言う事も可能なのですが、梱包~発送となると塗装面にはかなりのストレスになる為、通常は強制乾燥を終えてから3日以上経ってからの完成となります。

xv134納期については他のご依頼品のタイミングによる所も大きいのでバラつきがあり、早い場合は2週間、遅い場合は一か月半くらいが目安となります。「どうしても」と言う場合には別途「納期指定」(短縮)のオプションがありますが、仕上がりが上がらないのに金額が上がるというのは私的にもお勧めしておりませんので、出来れば予備品などをご用意して頂き、他の方と同様に完成をお待ち頂ければと思います。