ハーレーフロントフェンダー 下地処理

harley14中央のアルミ製フロントフェンダーは現状パウダーコートにて塗装された状態ですが、オーナー様的にゆず肌が気になるとの事で今回こちらの塗装をご依頼されました。

harley45 パウダーコートとの事なので恐らく粉黛塗装だと思うのですが(詳しくは知りません)、通常のリキッドタイプ(液体)の塗料で塗った場合を例にすると、入れなければならないとシンナーを入れ忘れて塗ったような感じでしょうか。

harley47 通常肌均しは手研ぎか柔らかいスポンジ製の当て板を使いますが、今回はそれでは足りないようなので固い木片を使って肌を落とします。

harley48 固い当て板を使うと表面のラインは多角形のようにカクカクとなりますが、その後ゴムやスポンジの当て板を使って研げば緩やかなラインになります。

最後は手研ぎでラインやペーパー目を均し、裏側も足付け処理をしておきます。

harley49今回は表側と一緒に裏側も塗装する予定で、本塗り時の固定方法については色々考えたのですが、結果としては画像のように番線を使って吊って塗る事にしました。通常吊って塗ると被塗物が揺れて塗り難くなるのですが、番線はかなり太くてしっかりした物を、さらに多方向(多分4方向)から引っ張る事で安定させようと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ハーレーフェンダー&ラジエターカバー 色確認

harley14先日よりFRP製のラジエターカバーの作業を開始しているハーレーのパーツですが、今回は色の確認も承っておりますので、そちらも早速行っておきました。

尚、画像中央のフェンダーは既に他店にてパウダーコートが塗装されていて、今回はこれを塗り直しますから、色を合わせるのは画面右側のパーツとなります。

harley40 カラーコードは「DH」で、まずは配合データそのままで作成して色を確認します。

先ほどの画像の一番右側にあった見本の色と比べると、若干黄色くて明るい感じです。ただバイクのパーツであれば車のように同一角度上にパネルが並ばないのでこのまま塗ってもほぼ色違いは判らなく(塗装屋でも判らないレベルです)、許容範囲内で納まる方だと思います。まあ一応ちゃんとした配合データですしね。

harley39 尚、先ほどの色の配合データでは、黒の原色(MIX854)に対して黄土色(MIX581)と白(MIX570)が入っていますが、どうせならと言う事で新たに黄土色と白を抜いてMIX854だけで確認してみました。尚MIX854(黒)の原色の特徴としては、「M/Pカラー専用ブラックでM/P原色と混ぜると正面に黄味、スカシに赤味」といった内容が記されています。ちなみに「M/P」はメタリックとパールの事で、今回はソリッドカラーですが余り気にしなくて大丈夫です(いつもの事でして問題もありません)。

STANDOXの原色特性についてはこちらのページから確認出来ます。専門的な物ですが誰が見ても大丈夫ですので問題ありません。

harley41 MIX854の原色黒のみを色板に塗って見てみると、こっちの方がより近いです。

harley42色板の位置を変えてみました。塗ってある色は先ほどと同じ物です。

harley43少し気になってパウダーコートで塗られたフロントフェンダーの色も見てみると、なるほどこちらは色見本(実車)の黒と比べてかなり黒いです。恐らくオーナー様はこれが判っていたので、今回配合データがあったとしても一応色を確認して欲しいと言う事だったのだと思います(もちろん費用は掛かります)。

先ほどリンクを貼ったSTANDOX原色表を見て頂くと判るのですが、スタンドックスは黒の原色で7種類あります。恐らくですが、今回フェンダーの塗装に使ったパウダーコートではそこまで黒の原色に種類が無い事、また実車(4輪車・バイク)の配合データなどは存在しないので、そのまま塗った黒がハーレーの黒(DH)よりも黒かったと言う感じでは無いでしょうか(粉黛なのでそう気軽に色も見れないと思いますし、そこは塗料の性質上もう仕方ない事だと思います)。

一応色を確認した結果を改めてメールでお知らせいたします。

Porsche Boxster Tail Lights

porcshe65年くらい前にスモーク塗装でご依頼頂いたポルシェボクスターの純正テールランプとハイマウントストップランプです。テールランプのウィンカーとバックランプ部分はクリアー抜きで(クリアーのままで)ご指定頂きました。

porcshe5 角の丸みがある個所はラインテープでもマスキングがやり難いので、予めマスキングシートを作成しておきます。まずはマスキングテープを貼って溝に沿ってボールペンでラインを描き、一旦剥がしてマスキングシートに転写してカットします。

porcshe4 このような感じで貼り難い角の部分も綺麗にマスキングが出来ます。

porcshe3 その他のマスキング見切り部分はPP製のラインテープを使用し、最後に和紙タイプのマスキングテープを使って隙間無く埋めます。

porcshe2 そして完成画像です。スモーク濃度は「標準濃度」で、クリアーレンズ部分はクリアー塗装のみとなっています。

porscheporcsheporcshe1当店の スモーク塗装は一度に塗って仕上げるのではなく、透過性の薄い黒を幾層にも塗り重ねて仕上げています。

スモークと言うと少々下品なイメージがあるかも知れませんが、ムラやダマを極力抑え、透明感のある高級な仕上がりになるよう心掛けております。