ロータススーパーセブン ドライカーボンボートカバー塗装 完成

lotus85 大変お待たせしました!ロータススーパーセブン用のプリプレグカーボン製ボートカバー(トランクカバー)とその蓋の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

seven6当店に届いた時には既にドライカーボンにクリアーが塗られていて、本来なら足付け処理だけして直ぐに塗れる筈だったのですが、どうにも塗られている塗装のウネリが酷く、また巣穴も数百個は残ったままだったので、結局当店でも下塗りの工程を行って下地を整える事にしました。

seven19蓋も同じくデロデロ状態で、これらを「平滑に研磨→クリアー塗布→筆指し完全硬化」を二度行って下地を整えました。

lotus86 当初の予定としては下塗りを3工程行うつもりでしたが、幸いにしてそこは2工程で済みました。

lotus87 尚、今回の塗装は通常のメタリックグリーンでは無く、素地のカーボン目を活かした変則的なキャンディー塗装となっています。以前ドライカーボン製品でスーパーセブンの外装一式をご依頼頂いた時と同じ塗装で承っています。

lotus88通常のキャンディーカラーは塗り回数や膜厚に注意して塗装しますが、さらに今回はメタリックの並び方にも注意しなければならない為、ベースコート塗布地はカバーパネルを装着するのと同じ状態にして塗装しています。その後クリアーを塗る時には別々にして塗っています。

lotus89 ですので色自体(透け具合とメタリックの並び方)は全く同じに出来ていると思います。少なくとも私には違いが判りませんでした。

lotus97 下地を透かしたキャンディー塗装な為、見る方向によってくっきりとカーボン目を見る事が出来ます。勿論ですが、部分的に塗り過ぎたりしたらそこだけ透け具合が変わり、また全体もムラムラに見えてしまいます。

lotus90 ラインについては完全に歪が取れた訳ではありませんが、クリアーの下塗りだけでここまでできていれば十分だと思います。勿論クリアーの下塗り~研磨の工程を増やせばさらに良くなりますが、その辺はコストとのバランスもありますので今回はこれで良いと判断しております。

lotus91 しかし大変でした(笑)。

lotus95 一応蛍光灯の下でも撮影しておきました。

lotus96 届けて頂いたショップメカニックの方も最初の状態を見ていますので、是非評価を伺って見て下さいませ。

lotus92 参考までに一緒にお預かりしたノーズコーンも一緒に撮影してみました。

lotus93 土台部分を一緒に並べる程のスペースはありませんでしたので、とりあえず蓋と見比べてみました。

lotus94同時に塗っていないにしては良い感じに出来たと思います。これもしっかりとした配合データが残っていたお陰です(実際は配合データでは無く当時使った塗料が残っていたのでさらに安心でした)。

ちなみに若い頃は「塗装は長くやっていればレベルが下がるだけ」と考えていましたが、以前塗らせていただいたノーズコーンよりは大分仕上がりが良くなっているようで、まだ伸びしろがあった事に一応は安心しました(自分では自分の事が見えないので多少卑屈っぽくなっているくらいの方が良いと思っていまして…)。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げます。この度も当店をご利用頂き有難うございました!

TIMEカーボンフレーム&フォーク 色確認

time8先日到着しておりましたTIMEのカーボンフレーム&フォークです。

ご依頼内容としては、全体のデザインはこのままに、色焼けしてしまった「TIME」の白いロゴを真新しい白にするという内容です。ただし作業自体はそう簡単な事では無く、通常通り全体にペーパーを掛けて足付け処理し、TIMEのロゴを手作業でマスキング&塗装、最後にフレーム全体をクリアーで覆うと言う内容です。かなりの手間がかかるので普通に塗り直すよりも当然費用は高くなります。

time9 結果から報告しますと、今回は上の画像の左側、シトロエンの「BLANC BANQUISE」(カラーコード:EWP,249)が良いと考えております。右側はルノーの白です。

time10 最初に色を比較したのは、恐らくもっとも紫外線の影響を受けていない底部分(ダウンチューブ下部)で、ここの白で見ると先ほどの「ルノーの白」が良い具合でした。かなり青いのが特徴です。

time11 先ほどの「ルノーの白」を、ダウンチューブ側面にあるTIMEの白と比べてみました。気分が悪くなるくらい違いますよね。

time12 ただ今回白を塗るのは純粋に「TIME」の大きいロゴのみで、それ以外の白い部分はそのまま残りますから、ちょっとこのルノーの白では他と違い過ぎるのでは・・・と言う事で、それよりも少し黄色味があって明るい「シトロエンの白」を選びました。

上の画像はフレーム上部(トップチューブ)の側面で、ここの白はこのままですから、ルノーの白よりもシトロエンの白の方が違和感が無いと思うのです。ちなみに実物は画像よりも差が激しいです。

time13 こちらはフレーム後方の下部(チェーンステー)の部分で、やはりここの白もこのまま残りますが、ルノーの白(右)よりも、シトロエンの白(左)の方が違和感はありません。

time14こちらはフレーム最上部(トップチューブ上面)で、まあ全然白さが違うのが判ると思います。

尚、新たに塗り直す白に関しては、今後ほぼ褪色は無いと思って大丈夫です。自動車ボディの補修に使われるアクリルポリウレタンはとにかく耐候性が良いのが特徴で、通常こんな風にはなりません。一体どうしてこうなったのでしょう…。

それではまた作業進行しましたら紹介させて頂きますね。気になる点がございましたらお気軽にご連絡くださいませ!

スバルブレンボキャリパー 本塗り

brembo26 ブレーキ屋さんにサンドブラスト作業をお願いしておりましたスバルのブレンボキャリパーが戻って来ましたので早速本塗りを行いました。

brembo27 その後細部を調整し、よく脱脂処理をしたらセッティングして本塗り開始です。

brembo28 まずはプライマーを塗布し、続けてベースコートのシルバーを塗布します。

brembo29 シルバーがテープフリーな状態になったら予め作成しておいたSTiのマスキングシートを所定の位置に貼りつけます。

brembo30 ロゴの個所に黒を塗り、マスキングを剥がして再度ブースの中に戻します。念の為ですがロゴの黒塗装はキャリパーは全体を養生紙で覆ってから塗装しています。

brembo31 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。

brembo32 ピストンは既にオーナ―様の方で外された状態となっています。外れていない状態でも対応可能です(参考までに、ブレンボは新品時の塗装も付けたまま塗っています)。

brembo33この後熱を掛けて完全硬化させ、数日寝かしたら完成となります。

完成次第改めて紹介しますのでどうぞもう少々お待ちくださいませ!

プジョーミラーカバー塗装 完成

peugeot35 大変お待たせしました!プジョーのドアミラーカバーの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

peugeot22元々は自家塗装されたような状態だったので、既存の塗膜は全て剥がして下地からやり直しています。

peugeot36 色はプジョー純正色の「ノアールオブシディアン」(カラーコード:EXL)で、クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」となります。

peugeot37 こちらとは別件で、バンデンプラスのレンズ類も追加でご依頼を頂いておりまして、そちらも既に作業着手しておりますのでご安心下さいませ(紹介できるのはもう少し先になるかも知れません)。

peugeot38それでは後程完成のお知らせメール差し上げます。まずはこの度のご依頼、誠に有難う御座いました!

スマートキーカバー ロゴ入れ下準備

key79 先日ベースカラーとなるホワイトパールの塗装が完了しましたトヨタランクル用のスマートキーカバーです。

その後さらに追加で(!)ロゴ入れのご相談を受けまして、ただそちらはさすがに塗装では難しそうなので改めてデカールの検証をしてみました。

key14ちなみにこちらは先日テスト的に作成したメタル調のデカールですが、ちょっと見た目がケバ過ぎるのと、デカールにプリントされたインクの構成が「青→緑→赤→メタリック」と4層構造になっている為強度的に不安なので却下としています。

key112 と言う訳で今回は普通のシルバーをドライプリントしたデカールを貼ってみる事にしました。デカールは以前作製して余った物で、今回はこれを使ってテストします。

key113 ベースがホワイトパールなので文字のシルバーが埋まってしまうかと思いましたが、一応確認はできます。

key114 ただ見る角度によってはやはり目立ちません。ちなみに極小トヨタエンブレムは6種類の色を作成していますが、これでも一番明るい物となります。ブラックメッキ風に作っている3コートメタリックなので、透かしはかなり黒くなるのが特徴です。

key115 と言う訳で結局デカールはやはりイマイチっぽいので、ここは初心に帰って先日作成しておいたレーザーカットマスキングテープを再び出して来ました。

key116車のイラストは縦が4ミリくらいのサイズなので線の幅は 0.5ミリも無いと思いますが、何とか塗装に使えそうです。自分で作っておきながらこれはちょっと凄いな…と思いました(私が凄い訳では無くレーザー加工機の精密さがです)。

key117 ちなみにボタンのイラストに使う色に関しては、先日新たに導入したSTANDOXの原色SPFシルバーを使おうと思っています。上のカラーサンプルの左側がそうで、右側はその前の前に導入した同じくSTANDOXのMIX818です。

key118ちょっと判り難いのでコンパクトカメラでマクロ撮影をしてみました。

右のMIX818でも比較的粒子が細かいと思っていましたが、左側のSPFシルバーは段違いに粒径が小さく、これなら高級感のあるシルバーが表現できそうです。

これに小量の黒を入れてガンメタを作成し、ボタンのイラストと一緒にさらに同じ色でトヨタの極小エンブレムも塗り直そうと考えています(またなのか…と)。

ただリモコンキーサイドにあるボタンに入れる「●PUSH」のロゴはさすがにマスキング&塗装では難しく、ここはデカールで対応するか、或いは文字を無くして「●」だけにするかなど再度ご検討を頂こうと思います。そして今回新たに追加でご検討を頂いているロゴも塗装では難しいので、そちらもデカールにするか、またそうなるとボタンのイラストの方もガンメタでは無くシルバーにして統一した方が良いのか等、色々検討する必要がありそうです。

どうぞご確認の程よろしくお願い致します!