ロータスエキシージヘッドカバー 素地調整②

先日ある程度まで素地調整を行っていたロータスエキシージのV6エンジンヘッドカバーです。

ヘッドカバーには平面的な部分が殆ど無い為にサンダー等のエアーツールが使えず、一時作業を停止していました。

その後、塗装後のブツ取り用に使うサンダーを下地で使えるよう、レーザー加工機で専用のぺーパーを作成していました。

元々ペーパーの裏には糊が着いている為、そのままパッドに貼り付けられます。

パッド径が30ミリと極小の為、今までどのサンダーでも入らなかった場所の研磨が可能になりました。

オービットダイヤ(振動の振れ幅)が細かい為、アルミの梨地を削り落とす程では無いですが、隙間に残ったバリも取り除く事が出来ます。

それでも入らない所は多々ある為、ヘラにペーパーを貼り、最後は手研ぎで全面研磨します。

ようやく研磨作業の完了です。

この後リン酸処理を行って全体を綺麗に洗浄し、

穴を埋めるネジ山にプライマーを塗ったイモネジをしっかりと挿し込み、研磨した後に構造用エポキシ接着剤を塗ります。

この後熱を掛けて研磨しますが、恐らく巣穴が出来る為、もう一度同じエポキシ接着剤で埋めます。通常巣穴はポリパテ(もしくはラッカー)で埋めますが、ポリエステルは熱に弱いのでこういった場合には使いません(むしろウレタンの方が熱には強いです)。

それではまた作業進行しましたら紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BRABUS Emblem

 smart-BRABUS用の純正エンブレムです。フロントグリルにクリップ着く物と、リヤゲートに両面テープで貼るタイプで、それぞれを赤と黒の2トーンカラーで塗り分けました。

元の状態がこちらです。

赤と黒をそれぞれをマスキングで塗り分けるのは困難な為、二回に分けて塗装を行います。

まずは足付け処理を行います。細かい箇所の研ぎはペーパーなどでは難しい為、ナイロンブラシとウォッシュコンパウンド(リキッドタイプの研磨粒子)を使います。

 よく脱脂清掃をし、台にセットしたら本塗り開始です。

尚、手前のフロントエンブレムは黒い部分が樹脂素地の為、色を塗る前にはプラスチック用プライマーを塗布します。奥のリヤエンブレムはアルミ素材に黒の塗装が施されている為プライマーは必要ありません。

 まずはベースコートの赤を塗り、クリアーを塗布します。作業自体は本塗りと変わりませんが、この段階では下塗りとなります。

 熱を掛けて塗膜を完全硬化させた後、再び全体に足付け処理を行います。

足付け処理では塗膜の表面を削る事となりますが、クリアーがコートされているので赤が剥げる事はありません。

 再び脱脂清掃をして台にセットしたら本塗り開始です。

 まずベースコートの黒を塗り、

 指触乾燥したら表面をシンナーでふき取り、さらにペーパーを掛けます。

天面の黒が綺麗に除去出来たらタッククロス(粘着物質の着いた不織布)を使ってホコリを綺麗に除去し、さらにエアーブローを行います。

 最後にクリアーを塗って本塗り完了です。

その後再び60℃40分程の熱を掛けて数日寝かしたら完成となります。

手前の大きい方がリヤ用で、

 小さい方がフロントグリル用の物となります。

作業工程上、塗装回数が2セット分となる為、 費用も通常の場合に比べて倍程度となります(作業の手間は倍以上です)。同じような物が売っていれば買った方が安いと思いますが、「純正部品のクオリティに自分なりのアレンジをプラスしたい!」とお考えの方にはお勧めだと思います。