キャンディーグリーンに塗装を施したS-WORKS VENGE VIASのカーボンフレームとカーボンフォークです。一連の作業を纏めて紹介致します。
ロゴは同じように復元しますが、再塗装の際にロゴを残す事は出来ませんので、これらを一旦データ化して改めて塗装で入れ直します。
尚、この型のフレームは今回が二度目の施工で、ある程度のデータは一回目に作ってあるのでそれらのデータ作成費は掛かっていません。新たにデータを作製する場合は塗装費とは別に「データ作成費」が必要となりますのでご注意下さいませ。
尚、以下が最初に施工した時の案件で、宜しければご参照下さいませ。
こちらのロゴは以前作製(復元)していなかった為、今回改めて一から作製します。
撮影したロゴの画像をPCに読み込み、ソフトを使って輪郭をトレースしてべクトルデータを作製します。
さらにそれらのデータを使い、フレームに配置する位置やサイズなどもデータ化しておきます。
当然ですが一度塗装を剥がしてしまうと元の姿は判らなくなってしまう為、とにかくデータとして集め、残しておきます。
フロントディレイラーのステーはリベット止めで、外す事は問題無いのですが取り付け時にカーボンを割ってしまう恐れがある為、ここは前回同様にマスキングで行う事にしました。
またボトムブラケットの部分はベアリングを外す事は出来ますが。枠となる部分はフレームに接着されている為、塗装する上ではベアリングを外しても余り意味が無いのでここもマスキングで対応します。
素材が金属であれば溶剤やサンドブラストによる剥離作業が出来ますが、カーボン素材ではそのどちらの方法も出来ない為、手作業で研磨・剥離していきます。
旧塗膜を剥離した後にも重量を量っています。今回フレームから剥がした塗膜の重さは81.1gとなります。
サフェーサーはSTANDOXのシステムフィラー、2液硬化型のウレタン樹脂です。
60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとして全体に黒をドライコートで塗布しておきます。
サフェーサーを研ぐ際には硬い当て板をペーパーに当て、凸凹した素地を平滑に研ぎ出します。
曲面も最初は平らに砥ぎ付け、最後に角を取るようにしてシャープで美しい曲線を表現させます。
最初は空研ぎの#320→#400でラインの粗研ぎをし、さらにその後は#600で細かいラインを、最後に#800でペーパー目を均します。
サフェーサーを研ぎ終えた時の重量は1112.9gとなりました。
本体は塗れる状態になりましたが、まずはキャンディーグリーンで下塗りを、ロゴの塗装はその後となります。
また今回は単なるキャンディーグリーンでは無く、ペーター・サガン氏が乗るレーサーモデルの色に近づけたいと言う事で、2色のキャンディーカラーを配合してオーナー様が希望される色味に近づけました。
色については以下ページにある画像を参考にとご指示頂いています。
https://matome.naver.jp/odai/2146741650393168701/2146938553598436603
http://www.cyclowired.jp/image/node/206762
調色作業と下塗りに続きます。