こちらのカリーナテールランプはレッドとオレンジのレンズどちらも塗装しますが、一緒に塗るのは少々危険なのでまず最初に赤いレンズ部分から本塗り(下塗り)を行います。
赤いレンズ部分以外をマスキングし、プラスチックプライマー塗布後、赤が褪色して薄くなった方(手前の左テール)に透過性の赤=レッドキャンディーを塗布します。
尚、本来は「キャンディーレッド」と呼ぶのが普通ですが、下地にシルバーを塗らないレンズ塗装の場合は区別が付くように逆にしています。ですのでマイクを塗装する場合などは「キャンディーレッド」と記載しています。
左右の濃さ(明度・彩度)を合わせ、さらに色味(色相)が揃うよう両方ともにレッドキャンディーを塗布します。どちらが薄かったのかは判らなく出来ていると思います。
マスキングを剥がしました。
尚、オレンジレンズは手前の右テールランプの方が薄くなっています。元々艶が引けてしまった方のレンズですね。
このまま赤く塗った部分をマスキングしてオレンジを塗れない事も無いのですが、透過性の塗装はムラ・ダマを抑えたり、今回のように濃度の微調整を行う為にコート数を多く重ねていて、またベースコート中に硬化剤も入れているので(STANDOXは通常これは必要ありません)、そうなるとマスキングテープの糊の痕が残ってしまう恐れがあるので避けています。
また今回はレンズ自体に傷が多いという事もあって、一度クリアーを塗ればそれがサフェーサー代わりの下地になる事を期待しています。
クリアーレンズ部とオレンジレンズ部にプラスチックプライマーを塗り、全体にクリアーを塗って本塗り(下塗り)完了です。
肌が悪いですがこれはわざとで、クリアーを塗り過ぎてレンズ部の文字が埋まってしまうのを避ける為です。どの道この後研磨して塗り直すので肌は問題ありません。
塗ったばかりなので細かい傷は見えませんが、これが熱を掛けて完全硬化した後にペーパー目のような傷が色々出て来ます。また画像にあるような深い傷にはクリアーを筆挿しして盛っておき、硬化後に平らに削っておけば次回の本塗りでは綺麗に仕上がります。
こちらはまだもう少し時間が掛かりますが、作業進行しましたらまた紹介させて頂きますのでどうぞもう少々お待ちくださいませ!