メガネフレーム 下塗り

 アイアンマンカラーでご依頼を頂いているメガネフレーム一式です。

作業着手のタイミングがかなり遅くなりましたが、メガネの塗装は少々特殊で、他の案件とは並行して作業が出来ない(凄く気を遣う)のでどうかご理解を頂ければと思います(眼鏡フレームに関してはお預りから完成までは三か月くらいが目安となります)。

 まずはサンドブラストで旧塗膜を剥離&足付け処理としました。

ツルの耳に掛かる部分は色のついた樹脂が被さるとの事で見えなくなりますが(透明な物の場合は見えてしまいます)、全部塗ると塗膜の厚みで入らなくなってしまう恐れがある為、途中までの塗装としておきます。

 良く脱脂清掃後、台にセットし、

 まずはプライマーを塗布します。

 前面に着くパネルは隙間をわざと開けてフチまでしっかり塗れるようにしておきます。

 入り難い裏側も多方向からスプレーして隅々までプライマーを行き渡らせます。

 色については、先日確認したキャンディーレッドで承っておりますので、まずは下地としてシルバーを塗布します。

 STANDOXの粗いメタリックは隠蔽力が激しく低い為、最初は隠蔽力の高いシルバー(具合的にはVW社のリフレックスシルバー)で完全隠蔽し、その後粗目のメタリック(STANDOX MIX598)を塗り重ねます。DUPONTのシルバーは信じられないくらい隠蔽力が高いので、この違いは一体何でしょう・・・。

 その上に透過性の赤=キャンディーレッドを塗り、最後にクリアーを塗って本塗り(下塗り)完了です。

 今回はキャンディーレッドとゴールドの2トーンカラーで承っていますが、一度に塗るのは非常にリスクが高い為、先日紹介した象印のステンレスマグ同様二回に分けての塗装とします。

 クリアーを塗り過ぎて塗り分け個所のプレスラインが曖昧にならないよう、今回はドライコート気味に1コート、さらに抑えめに2コートとして仕上げています。

 この後熱を掛けて完全硬化後、再度全体を足付け処理して、フチの部分にゴールドを塗り、もう一度全体にクリアーを塗ります。

フロントに着くこちらのフレームは唯一ゴールドを塗らないパーツですが、どうせなのでこちらももう一度クリアーを塗って深味&艶を出そうと思います。

尚この後の塗装ではチヂレが心配ですので、強制乾燥硬化は二度焼きで、少しお時間が空くかと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介させて頂きますのでどうぞもう少々お待ちくださいませ!