IMPULルーフアンテナ 凹み文字埋め

 先日テールランプを塗り終えたフィットのテールランプと一緒にご依頼を頂いておりますインパルのルーフアンテナです。こちらもフィットに取り付けられたいとの事で、IMPULの凹み文字を平滑にし、ボディ同色のホンダ純正「プレミアムホワイトパール」(カラーコード:NH624P)で承っております。

 タイトルでは「凹み文字埋め」となっていますが、実際には凹み部分に何かを埋めるのでは無く、まずはその部分を根こそぎ削り落としてしまいます。使ったのは#120ダブルアクションサンダーです。

 その後はその周りを#180ダブルアクションサンダーで均します。

 パテを用意します。使うのは軟化性のあるプラスチック素材用のポリエステルパテ、イサムのバンパーパテです。主剤に対して硬化剤は3%入れます(目見当では無く秤で量ってます)。

 このパテはプラスチックプライマーが不要なのですが、塗って悪い物では無いので一応入れてあります。

 熱を入れて完全硬化後、当て板を使って#120→#180でラインを出し、最後に#240のダブルアクションサンダー&手研ぎで全体を均します。

 小さい物ですが、意外と色々な種類のペーパーを使っているのが判ると思います。

台に固定し、脱脂清掃後、再びプラスチックプライマーを塗ります。

 続けてサフェーサーを塗布します。パテが入っている個所は6コート程を、その他の部分も3コート程塗ってあります。

 部品は新品なのですが、長期保存していたとの事で土台のゴムは粉を噴いたような状態でした。

最初にシリコンオフで拭いたらちょっとベタつきが出たので、その後IPF(イソプロピルアルコール)で拭いておきました。良い感じになっていると思います。

サフェーサーは60℃40分程の熱を掛けて完全硬化させ、後日サフェを研いでラインを整えようと思います。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ジェイドステンレスガーニッシュ 下準備

 先日ミラーウィンカーと一緒にお預りしておりました、ジェイド用のステンレス製ガーニッシュです。

 裏側には両面テープが貼られているのでマスキングをしておきます。昔は裏側など気にせず一緒に塗っていましたが、今は車に取り付けるのではなくそのままお渡しするので大分やり方と言うか気の遣い方が変わりました。

 ステンレス素地の全体を足付け処理します。

 平らな面は#120のダブルアクションサンダーを使い、フチは#180を手研ぎで行います。この辺の作業内容はスチール(鉄)と同じで、柔らかいアルミの場合はこれだと傷が深すぎるのでペーパーの番手をもう一段落とします。

 良く脱脂清掃し、

全体にプライマーを塗ります。

本塗りはもう少し先になりますので、一旦この状態で保管して寝かしておきます。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

アルファロメオヘッドカバー サフェ入れ&凸文字修正

 先日素地調整を終えていたアルファロメオGT 2.0 JTS のヘッドカバーです。

この後綺麗なシンナーで洗い流すようにして脱脂洗浄し、リン酸処理を行います(尚、洗い流した後のシンナーは剥離用の浸け置き槽で再利用されます)。

 リン酸処理後は流水で洗浄し、よく水気を乾かしておきます。研磨後は光っていたアルミ素地ですが、リン酸塩被膜が出来て表面がくすんだように黒くなります。

 プラグホールの内側とネジ穴、タイミングベルト側の個所をマスキングし、プライマーを塗布します。

続けてプライマーサフェーサーを塗布します。この後かなり削る事を想定し、ウェットで7コート塗り重ねています。

ちなみに一度にここまで塗り込むとブリスター等の問題が起こるので、コート間のフラッシュオフタイム(乾燥時間)は10分~30分程設け、塗り始めから塗り終わりまで2時間以上掛けて塗っています。

AlfaRomeo凸文字鋳造制作 完成

そして先日完成させていた「AlfaRomeo」の凸文字ですが、

「R」の一部にちょっと不格好な部分があった為(縦の線が小さい穴二つのところでズレています)、

 細い棒ヤスリを使って修正しました。

まだ少しズレが残りますが、これ以上削ると線が細くなり過ぎてしまうのでこの程度に留めておきます。最初の状態に比べると断然良くなったと思いますのでどうぞご安心下さいませ。

この後はヘッドカバーに熱を入れてサフェーサーを完全硬化させ、全体を研磨したら凸文字を接着、その後隙間を埋める為に一旦下塗りを行う予定です。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

FIAT ABARTH595 Tail Light Red&Smoke

 アバルト595に装着される(されていた)フィアット純正のテールランプです。

フィアット純正のテールランプはフチが白くなっているので、車体色によってはこれが非常にチープに感じてしまうかと思います。

土台部分をマスキングする前にソケットが装着される穴を塞ぎ、泥汚れを洗浄します。

レンズ以外の部分をマスキングし、被塗面を研磨して足付け処理を行います。

テールランプの塗装は一日掛かりの塗装となる為、このように数セットを纏めて行う事でコストを落とすようにしています。

 今回はウィンカーとバックランプ部分以外を赤くする為、マスキングシートを作成します。

塗り分けのラインは内部の反射板の形に合わせます。

 ラインテープを貼った上に紙を貼り、位置がずれないように固定をしたら鉛筆の芯を擦るようにして形を転写します。

 それをスキャナーで読み込み、トレースラインを修正してカッティング用のデータを作製します。

 出来上がったデータを使い、カッティングプロッターでマスキングシートをカットします。

 カットしたマスキングシートを実際にテールランプ貼り、形を確認します。形が合わさない箇所はデータを修正して繰り返します。

 よく脱脂清掃し、プラスチックプライマーを塗布します。

 透過性の赤=キャンディーレッドを塗布し、マスキングシートを剥がします。露出したプラスチック素地に再びプラスチックプライマーを塗布します。

 全体に薄くスモークを塗り、最後にクリアーをコートして本塗り完了です。

 この状態で一日以上自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させます。

 さらに数日寝かしたら完成となります。

 気になっていたフチの白さは全く感じられなくなりました。

 むしろフチの白い部分は光を反射させないので黒く見え、全体が引き締まった印象になります。

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアー(STANDOX)の仕様となります。

クリスタルクリアーは高美観・耐UV効果・耐擦り傷性・耐薬品性などに優れたクリアーとなります。宜しければ併せてご検討くださいませ。

BMW K1200GT サイドカウル3点 本塗り

 先日サフェ研ぎまでの作業を行い、工場二階の屋根裏に保管しておいたBMW K1200GTのサイドカウル(アンダーカウル)とトップカウルの3点です。

 先日別色で塗装したロアカウル以外に塗装する部品は全部で14点ある為、先にサイズの大きいこちらの両サイドカウルとトップカウルを塗る事にしました。色はホンダの「クリスタルターコイズメタリック」(カラーコード:BG-52M)で、こちらのページで紹介しておりますので宜しければご参照下さいませ。

 トップカウルはフューエルタンク上部に付くカバーパネルで、左右サイドカウルとツライチになる為、塗り方で色が変わってしまわないよう今回一緒に塗装します。「同じ塗料を使っているのにそんな筈は無い」と思うかも知れませんが、メタリックは塗り方でアルミ粒子の立ち方(並び方)が変わるので、特に今回のような淡い色はそれが顕著に現れます。車の塗装屋さんなら判りますよね。尚ベースクリアーやトップコートのクリアーの厚みでも色は変わります。

 隠蔽が悪そうな色だったので先に下色を塗りましたが、意外にも染まりの良い(隠蔽力の強い)色で、下色も含めて3.5コートで終りました(0.5コートは最後のミッドコートです)。ムラになり易いこの手の色はとにかくシンナーは遅めの物を使い(ベースコートですが2Kシンナーの25-35)で、極力ウェットに塗って乾きを遅くしてあげれば勝手にメタル粒子が並んでくれます。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!(と言ってもまだ11点残っているのですが・・・)。

 実はこちらの本塗りはまだ先を予定していたのですが、工場のある大田区は昨日から気温が下がっていて、塗るなら今だ!と言う事で昨日寝る前に段取りを考えていました。

 サフェ研ぎまでは完了していたので、朝一に屋根裏から降ろし、台にセットして昼頃から本塗りを開始しました。

 台風12号が近づいているので途中から雨が降って来て、さらに埃の付き難い環境になってくれて幸いでした。

 屋根裏の温度は50℃くらいまで上がるので、サフェーサーも良く締まり切っていたようです。

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

 元々ここは無くなっていた個所で、別のカウルから移植して繋いでいます

先日社外記でも紹介しましたBE@RBRICKも早速塗装しました。まだ正式には発表していませんが、塗装のご依頼を頂いた場合のみ¥3,000~でご依頼品と同色に塗装して販売しますので、ご希望の方はお問い合わせ頂ければと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。引き続きどうぞもう暫くお待ちくださいませ!