アランミクリメガネフレーム 本塗り

先日お預かりしておりましたアランミクリのメガネフレームです。その後全体を#800相当で足付け処理し、しっかり持って塗れるよう固定をしておきました。

メガネフレームの固定方法としては、フロントはアルミワイヤーで、テンプルは100円ショップで購入した老眼鏡を分解してそのパーツと被塗物をネジで固定しています。

よく脱脂清掃し、プラスチックプライマーを塗ったら本塗り開始です。

プラスチックプライマーは塗り過ぎると逆に密着性が悪くなる為、口径0.3mmのエアーブラシで全体的に金一に満遍なく、2~3コートに別けて塗装しています。

まずはベースコートの黒を塗布します。STANDOX原色黒=MIX571となります。

レンズが嵌る箇所は膜厚を着けないよう極薄く塗っています。

ドライコートにならないよう(肌を荒らさないよう)、3コート程をウェットに塗り込み、その後しっかり乾燥させます。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

クリアーは合計2コート塗っていますが、こちらもベースコート同様、レンズが嵌る部分は塗膜が厚くならないよう1コートのみとしています。

塗装屋さんなら判ると思いますが、メガネフレームはとても磨き難い形状ですので、肌を荒らさないよう気を遣ってスプレーしています。

蝶番のマスキングは2回目のクリアーが塗り終わった直後に剥がしてブツ切りマスキングとなるフチを馴染ませています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程bの熱を掛けて塗膜を硬化させます。今回はレンズの取り付け(嵌めこみ)もあるので、いつもより長く寝かしてから行う予定です。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

オリバーゴールドスミスメガネフレーム 本塗り

先日カシメの飾り金具部をキャンディーゴールドに塗装しておいたOliver Goldsmithのメガネフレームです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、研磨して足付け処理を行っておきました。

よく脱脂清掃し、飾り金具部のマスキングを行います。

使うのは市販のマスキングシートで、直径1.6mmが丁度良いサイズとなります。

それを飾り金具の丸い部分に貼り付けます。

この部分はもう溶剤を着ける事が出来ないので(脱脂が出来ないので)、素手で触らないよう注意します。

台にセットし、よくエアーブローをして埃を飛ばしたら本塗り開始です。

まずはプラスチックプライマーを塗布します。

続けてベースコートの黒=STANDOX原色MIX571を塗布します。

使用するのは口径0.3mmのエアーブラシで、最初はマスキング箇所を避けるように塗り、最後に必要最小限の膜厚で隠ぺいするよう薄く仕上げます。

ベースコートの塗装が完了したら、

飾り金具部のマスキングを剥がします。

この後さらに時間をおいて乾燥させたら、

最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

レンズが嵌る部分は最初の1コート目は塗らないようにし、無用に膜厚が付かないようにしています。

今回は単にカシメの飾り金具を残すだけでは無く「金メッキ風に」といったご依頼で、実際にやるまではどうなる事かと思いましたが、何とか良い感じに仕上がったと思います。

この後は一晩自然乾燥させ、

後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

オリバーゴールドスミスメガネフレーム ゴールド下塗り

先日お預かりしておりましたOliver Goldsmithのメガネフレームです。その後レンズを取り外し、足付け処理を行っておきました。

今回はカシメの丸い飾り金具部分8箇所を「金メッキ風」にと承っておりますので、まずはこちらの塗装を行います。全体を塗れるようにしていますが、塗るのはその周辺のみとなります。

当初は全部一度に塗ろうと思っていたのですが、カシメ部分の歪が酷かったので少しでもそれが軽減できるよう二回に別けて行う事にしました。

塗装するのは飾り金具周辺のみなので、裏側からマスキングテープを貼って固定しています。

プラスチックプライマーを塗布し、透過性のイエローを塗布します。イエローキャンディー:オレンジキャンディー=5:1の割合で混ぜた物を使用しています。

下地がシルバーの上に透明なイエローが重なるとゴールド=金メッキっぽい色味になります。

同じ様にフロントフレームにも塗布します。

そしてクリアーを塗布します。一回目の状態でかなり段差があるのが判るかと思います。

その後2回コートし、合計3コート塗りました。

途中クリアーを筆挿ししてさらに充填し、ある程度段差が目立たないようにしています。

当初はもっと段差は酷くて、それを研磨してある程度均してから塗装を行っています。

この後はいつも通り60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、次はこの部分をマスキングして全体に黒を塗装します。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

Theoメガネフレーム塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたTheoのメガネメタルフレームの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々は赤茶色だった物を、

サンドブラストで旧塗膜を剥離し素地調整を行い、

艶消し黒の塗装を施しました。

ベースカラーは艶ありと同様STANDOX原色の黒=MIX571で、その上に艶消しクリアーを重ねた2コート仕様となります。

裏側です。各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

自動車部品の場合はその殆どが「片面」の塗装に対して、今回のような製品は裏表両面が本塗りの対象になる為、それらの同等サイズの物に比べると、どうしても割高になる傾向にあります。

また塗装以外にも下地処理、今回の場合だとサンドブラストとプライマーの塗装を行っている為、恐らくメガネフレーム自体の金額よりも今回の塗装費の方が全然上回っているのでは・・・と思う次第です(それ故にメガネフレームはお問い合わせは多くても御依頼に至る事は少ない傾向にあります)。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

Theoメガネフレーム 本塗り

先日お預かりしておりましたTheoのメタルフレームです。

ブラストボックスの中に入れ、サンドブラストで旧塗膜を剥離しつつ、素地調整(足付け処理)を行います。

複雑な形状をペーパーで研磨するのは難しいですが、サンドブラストなら細部の処理が可能となります。

その後よく洗浄し、在庫している適当なネジを嵌めて柔らかいアルミワイヤーで固定します。

それをワニクリップで掴むようにして固定し、最終脱脂を行ったら本塗り開始です。

まずはプライマーを塗布します。

細かい箇所まで入り込むよう、且つ塗膜が厚くなり過ぎないように希釈率を上げて全方向から塗布するようにします。

その後よく乾燥させ、

続けてベースコートの黒を塗布します。

御依頼内容は「艶消し黒」なのでこの状態でも完成に見えますが、ベースコートだけだと耐久性が低い為、

最後に艶消しクリアーを塗布します。艶消しクリアーは艶ありのクリアーと同様の2液硬化型のアクリルポリウレタン樹脂となります(車の外装塗装と同様の物とお考えいただいて大丈夫です)。

クリアーを塗った直後は艶がありますが、

その後時間が経過するにつれて艶が消えていきます。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!