BMW1/18ミニカー ナンバー等小物塗装

先日本塗りを終えている1/18のBMWミニカーです。

今回はオーナー様が実際に使われていたナンバープレートの再現も承っていますので、続けてそちらの制作作業となります。

ナンバーのデザインはネット上のサービスを利用してある程度作った物を、一部(今回の場合「さ」)を修正して作成しています。地域ごとにフォントが結構違うんですね。今回初めて知りました。

出来上がったデータを使い、ドライプリンターでデカールに印刷します。

仕様するのは2個だけですが、擦れなどが生じる場合もあるので多めに刷って仕上がりの良い物を選んで使います。

そしてナンバープレート(土台)の作成です。以前VWビートルの時に使ったデータを使い、レーザーカッターでABS板を切り出します。

前回は0.5mm厚のABS板を使いましたが、それでも厚く感じたので、今回は0.3mmまで薄くしました。

断面を研磨して均し、#800程で足付け処理をしたら、

プラスチックプライマーを塗布し、ベースコートの白(STANDOX原色MIX570)を塗装します。

場所を工場の二階に移し、

木工用ボンドを溶かした水にデカールを浸してデカールを台紙から剥がし、

専用の接着剤(マークセッター)を塗って貼り付けます。

この後ドライヤーを当てて乾かし、

クリアーを塗ったら本塗り完了です。

続けてUVレジンで作成したリヤリフレクターレンズも塗ります。

こちらはプラスチックプライマーは必用無いので、そのまま透過性の赤=レッドキャンディーを塗布します。

続けてクリアーを塗布します。

取り付ける際には、車体側にメッキシールを貼ってその上に重ねるようにします。

こちらはフロントフェンダについていたダクトカバーで、取り外しの際に穴を開けてしまった箇所はエポキシ接着剤で充填して埋めておきました。

こちらは艶消し黒で塗りました。

これで塗装作業は完了で、次はいよいよ組付けとなります。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMW1/18ミニカー 本塗り

先日カーボンデカールを貼ったルーフの研ぎ作業を行っておいたBMW1/18ミニカーです。

カーボンのルーフ部には色を塗らないようにする為マスキングし、その両サイドにあるルーフモールには黒を塗ります。

若干ですがカーブになっているのでフチは1mm幅のマスキングテープを使います(テープ幅が細いと曲線の内側が浮き難くなる為)。

よく脱脂清掃し、エアーブローを行ったら本塗り準備完了です。

各部には固まった接着剤を除去する為に研磨してアルミ素地が露出していある個所があり、

そのまま上塗りを行うとトラブル(剥離・腐食・ブリスターの発生)が生じますから、

それらの箇所にはプライマーを塗っておきます。細かい所を繋ぎ合わせていたら結局全体に塗る事になったという感じですね。

その他の外装パーツも

肌調整の際にエッジ部などが露出しているので、

こちらにもプライマーを塗っておきます。

プライマーで肌が荒れたり艶引けしたりするのは嫌なので、揮発の遅いシンナーで希釈し、口径の小さいガン(0.6mm)を使用しています。

ミラー等のパーツにはプラスチックプライマーを塗布しておきます。

 

まずはルーフモールとウィンドモール部にベースコートの黒を塗布します。

ベースコートにも口径は小さめの0.6mmを使用しています。

続けてバンパーロア部を塗装します。

この時点で色が他に飛ぶのは問題が無く、ただ最初に塗ったルーフモールとウィンドモールにグレーシルバーが飛ばないよう紙を貼っています。

ベースコートが乾いたらマスキングを行います。こちらも1mm幅のマスキングテープを使い、その後6mm幅、12mm幅で空いたスペースを埋めていきます。

リヤバンパーロア部は塗り分けラインが曲線になっていて、「山」のラインは良いのですが、「谷」のラインは1mm幅のマスキングテープを使っても綺麗に貼れないので(内側が浮くので)、こちらは二回に別けて行います。

空いたスペースをしっかり塞ぎ、

続けてボディカラーの塗装を行います。

色はBMW純正のカーボンブラック(カラーコード:416)となります。

カーボンブラックの配合データは幾つかの種類があって、その中でも最もメタリック粒子感の小さい物を選びました。実車に比べて車体が小さくなっている分メタリック粒子も小さくしつつ、正規の配合データを採用するという感じですね。

ぱっと見は黒に見えますが、光に当たるとブルーパールが効いて青味が出る塗色となります。

 

元々あった肌はしっかり当て板を使って研いで凸凹を無くしています。

そしてバンパーロア部の修正です。

最初のマスキングでどうしても上手く出来ない「谷」のラインを、今度は逆から「山」のラインとしてマスキングをして塗る事で綺麗で自然な曲線ラインに塗装します。尚、ベースカラーは全体には塗らず部分的なスプレーで行うので、最初に塗った仕上がったラインを崩す事はありません。

マスキングを剥がし、各部をチェックします。

カーボンブラックが濃色系なので判り難いですが、ルーフサイドモールとウィンドモール(窓枠)が黒に塗られています。

これでベースコートは完了です。

そしてデカール貼りです。

実車であればクリアーを塗った最後にこれらエンブレムを貼る事になりますが、ミニカー等に使われているデカールはそれ単体では耐久性が無いので、クリアーを塗る前に貼っておきます。

幸いにして今回はサイズの近いプラモデル用のデカールが入手出来たのでそちらを利用します。

水に浸して台紙からデカールを剥がし、専用の接着剤を使って貼り付けます。

左右フロントフェンダーにあるMのエンブレムは、

元々のサイズは今回用意したデカールの小さい方と大きい方の真ん中くらいで、当初はこの小さい方を使おうと思いましたが、

実際に貼ってみると大きい方が良かったのでこちらを採用する事にしました。

反対側です。一気に格好良くなりますね。

そしてリヤエンブレムです。こちらもデカールは入手したのですが、元々貼ってあったM850iのエンブレムに比べてサイズが大き過ぎるので、

元々貼ってあった物と、切れてしまった箇所の代わりに新たに用意したMのエンブレムを組み合わせて、

同じような感じに再現しました。

反対側にあった「Xdrive」のロゴは、

剥がした際にベースの黒い部分が破れてしまったので、当初はそれを別のデカールで作成して再現しようと思っていましたが、

   今回のボディーカラーが黒系なので殆どそれが判りませんから、むしろ余分を切ってしまい、

文字だけにして貼り付けました。

トランクバッジはボンネットと同様、新たに入手したデカールを使用しています。

尚、ナンバープレートは別体となるのでそちらは後で作業するようにします。

再びブースに戻り、よくエアーブローして埃を飛ばします。

クリアーに使うスプレーガンは口径0.5mmのタイプで、前回の空冷ビートルの塗装にも使った物ですね。エアーブラシのような微粒子化で、且つスプレーパターンが平吹きに出来るちょっと特殊なタイプです(自動車補修塗装で使うような場面は無いガンです)。

再利用するデカールは流石に怖いので、通常は行わないドライコートを行って様子を見ながら歩を進め、

問題無さそうならいつも通りウェットに2コートクリアーを塗って本塗り完了です。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各エンブレムも良い感じに再現出来て良かったです。

極力肌が残らないようハードナー、シンナーは遅めのタイプを使用し、

フチに溜らないよう注意して塗るようにしました。

ドアアウターハンドルです。

こちらはドアミラーです。

残るはリヤのリフレクターレンズの透過性赤塗装と前後ナンバープレートの作成、左右フロントフェンダーダクトの艶消し黒塗装ですね。それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMW1/18ミニカー 下準備

先日ルーフにカーボンデカールを貼っておいたNOREV社のBMW1/18のミニカーです。その後何度かの強制乾燥を行って塗膜を硬化させておきました。

タミヤ製のカーボンデカールは本物の質感に似せる為か表面が凸凹としている為、クリアーを塗ってもそれがそのまま残っています。

上記のオーナー様から頂いた画像資料ではツルツルになっていますので、今回もこちらと同様平滑な仕上げにします。

#800の水研ぎと砥石を使い、最後に#1500でペーパー目を均しておきます。

谷のラインは奥までペーパーが入らないので、ナイロンブラシとウォッシュコンパウンドを使って細部まで足付け処理をしておきます。

またある程度期間が空いたので、全体も洗浄しておきます(ウォッシュコンパウンドには洗浄成分も入っています)。

こちらは取り外した外装パーツです。

塗装の肌が残っているので、

こちらもボディと同様、#800→#1500の水研ぎで塗装面を均し、ナイロンブラシとウォッシュコンパウンドで足付け処理を行っておきます。

その他に塗装する外装小物パーツも同じく足付け処理しておきます。

そして今回のリヤバンパーなのですが、元々のモデルはロア部分が艶消し黒(未塗装の樹脂素地をイメージしてでしょうか)になっていますが、

参考画像として頂いている車体ではグレーメタリックの艶あり仕上げになっています。

ボディカラーのカーボンブラック(カラーコード:416)から検索してもこの2トーンカラーの色番号が見つけられず、Twitterで知り合ったBMWを多く扱っているショップの塗装屋さんに聞いたところそちらでもこの色番号が判らず、ただこの場合はいつもRM社の色見本帳=カラーマスターを利用しているとの事で、

当店にもある(普通は無い)同色見本帳から、先方の塗装屋さんに教えて貰った番号の色板を取り出し、

それを測色機で読み込む!という方法で配合データを入手する事にしました。以前施工したトヨタTE27レビンのフェンダーミラーの色を作成したような感じですね。

またその塗装屋さんのアドバイス的には実車はメタリック粒子が細かいとの事なので、

測色機で得られた配合データの中から、

一番粒子の細かいサイズを選ぶ事にしました。

と言う訳で無事バンパー下の色も準備が出来ましたので、いよいよ本塗りの日が見えて来ました。

ただ他にもVWの時と同様のナンバープレートの制作や、破損して作り直したリヤリフレクターレンズなどの作業もありますので、まだまだ時間は掛かりそうです。

そちらも進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

スロットボタンカバー塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたスロットマシンのボタン部分のカバーパネル塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々傷があった箇所を削った痕があって、クリアー(または1コートソリッド)の塗膜が無くなって赤の着色樹脂が部分的に露出した状態でした。

元の色を参考にして似たような色を作成し、

ベースコート+クリアーの2コート仕上げとしました。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

ボタンが着くと見えなくなるかも知れないのですが、一応フチまでしっかり塗っておきました。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

BMW1/18ミニカー ルーフデカール貼り&下塗り

先日下準備を行っておいた1/18BMWミニカーです。

よく脱脂清掃し、

まずはベースコートの黒を塗ります。

カーボンデカールはそれ単体で下色を隠ぺいするので黒を塗る必要は無いのですが、塗膜間の密着性を上げる為にハードナーを添加したベースコートが塗りたかったので今回はこうしています。ベースコートとクリアーの間にデカールを挟んで一緒に架橋=塗膜と一体化させるといった感じですね(実際にはデカールの気孔を通してベースコートとクリアーコートが反応=化学結合した状態)。

場所を工場二階に移し、デカール貼りの作業を行います。

デカール専用の接着剤を使い、予めカットしておいたカーボンデカールを貼り付けます。

ルーフサイドモールは黒に塗りますが、ここでは一旦一緒にカーボン柄にしてしまいます。

いつも自分で作っているデカールは強く擦るとインクが擦れてしまうので注意が必要ですが、市販の物はかなり丈夫なので作業は比較的楽に出来ました。

念のためルーフサイドパネルに貼ったマスキングを剥がし、この後40℃30分程の熱を掛けて乾燥させます。

タッククロスで拭きながらエアーブローをして付着した埃を飛ばし、

クリアーを塗布します。まずは1コート目です。

続けて2コート目で、カーボン柄の段差が出ているのが判ると思います。艶消し仕上げとかだったら敢えてこの立体感を残す事でドライカーボンの本物っぽさが出ると思いますが、

実車ではカーボンの凹凸が無い平滑な仕上がりになっているので、今回はそれを目指します。

続けて3コート目です。

そして4コート目を塗って下塗り完了です。ルーフサイドパネルに貼ったマスキングを剥がしておきます。

ルーフは本塗りの際にもう一度クリアーを塗るので、この時点ではカーボンデカールの凹凸を無くす為多めに塗っています。

この後完全硬化したらペーパーを当てて肌を均します。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。次はナンバープレートの制作ですかね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!