スバルサンバー ヘッドカバー結晶塗装 本塗り

 先日お預りしておりましたスバルサンバーのエンジンヘッドカバーです。

その後アルカリ洗浄槽に浸け置きをしておきまして、途中何度か引き揚げたのですが、バッフルプレート内側の固まったオイルが中々取れなかったので少々長めに時間を掛けておきました。汚れは綺麗に取れていますのでご安心下さいませ。画像はリン酸処理も行った状態です。

 まずは全体にプライマーを塗布し、

 ホースパイプ差し込み部にベースコートの黒を塗布しておきます。今回の色に対してであればシルバーの方が良かったと思うのですが、ホースが着けば見えなくなりますので問題は無いかと思います。

黒が乾いたらマスキングをして本塗り開始です。

 結晶塗装を行い、140℃20分の焼き付けを行います。

 色は日産の「ナデシコピンクパールメタリック」をイメージした色で、前回ご依頼を頂いたブレーキパーツの時よりも若干ピンクを濃くしたような感じにしています。

ちなみに以前施工しましたランエボヘッドカバーのようなもっと濃いピンクの結晶塗装も可能です。

まだこの時点では一回目の焼き付けのみで、後日2度目の140℃20分を、今度は赤外線ヒーターでは無く恒温器で行う予定です。

その後は天面にある「SUBARU ☘CLOVER4」の、一段高くなった長方形の部分を研磨して鏡面状に光らせて、最後にクリアーを筆で塗る予定です。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

TOYOTA 5MG Engine cover

 先日より業者様からお預りしておりましたトヨタ5MGのエンジンヘッドカバーです。日記掲載のご承諾は頂いていたのですが掲載はしておりませんでしたので、一連の流れと作業内容が判るよう施工例として纏めて紹介をさせて頂きます。

 アルカリ洗浄に浸け置きをしてオイル等の汚れを除去し、その後溶剤槽に浸け置きをして旧塗膜を剥離、さらに凸部を#80で粗研ぎした状態です。

 今回は腐食による塗膜の剥がれもあった為、サンドブラスト処理(軽め)も行う事にしました。

 ブラスト処理後、リン酸処理~洗浄を行います。

 よく乾かし、マスキングを行います。

 まずはプライマーを塗布します。ホースパイプ部のみこの後艶消しの黒を塗ってマスキングをします。

 結晶塗装後、140℃で20分程熱を掛けた状態です。

 今回はこの部品のみの結晶塗装だった為、恒温器では無くこのままもう一度赤外線ヒーターで140℃20分程熱を掛けました。

 鋳造製品はその特長から「巣穴」が存在していて、そこに残った水分や油などが熱を掛ける事によって膨張し、塗膜を膨れさせたりします。通常は熱を入れながらチェックするので膨れたら直ぐに針を刺して破裂させますが、今回は面研する凸部の上面だったのでそのまま放置しました。膨れた後に萎むとこのように結晶目が潰れてしまう為、最初は赤外線ヒーターを使って目視しながら熱を賭けるようにしています。

その後凸部を研磨してアルミ素地を光らせ、腐食の進行を遅らせられるようクリアーを筆塗りしておきました。この後再び60℃40分程の熱を掛けます(ただしそのコストは掛けられないので何かしら他の案件と一緒に、今度は恒温器に入れて熱を掛けるようにしています)。

 そして完成です。大変長らくお待たせいたしました!

 結晶塗装は他の塗装とは一緒に出来ない為、大体一か月半~二か月半と比較的時間が掛かってしまう案件となっております。

 ホースパイプ部は綺麗な状態なら塗装せずそのままなのですが、やはりこちらも経年でメッキが剥がれて錆易くなっているので、そういった場合はプライマーも塗って艶消し黒仕上げにしています。

それでは後程ファックスにてご連絡を差し上げますね。本日発送予定です。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

アルファロメオヘッドカバー 色検証

 先日お預りしておりましたアルファロメオGT 2.0 JTSヘッドカバーの塗色を検証しました。

今回はヘッドカバーと一緒にPANTONEのカラーチップを添付して頂きまして、こちらの「187C」なる色は、フェラーリの赤(画像にあるロッソコルサ300)より茶色寄りの筈なのですが、実際の色見本と比べてみるとピンクに見えるくらい白い(淡い・明るい)感じです。

「???」な感じがしますが、この辺が印刷と塗装との違いでして、やはりと言うか実際に塗装した物と見比べてみないとこういった事は判らないものです。

画像は色見本帳から適当な赤を選んで並べた物で、どちらも同じソリッドカラーの赤ですが、右側が「鮮やかな赤」、左側が「落ち着いた赤」といった色味となります。

 先程と同じ様に、右側が鮮やかな赤で、左側が落ち着いた赤の色見本に分けてみました。

今回は左側の「青黒い赤」の中から選ぶような感じにします。

 尚、今回のパントンの色に近い色見本と言うのも見つかったのですが、ピンクが濁ったような色で、塗装として見ると全然綺麗ではありません。

また参考までに、アルファロメオの代表的な赤「ロッソアルファ」(カラーコード:130)とも見比べてみました。大分違いますよね・・・。

尚、今回のイメージとしては、「余り派手派手しくない反面、濁りは感じられないような落ち着いた赤」といった色にしようと考えておりますが、そういった事から考えるとフェラーリの赤でも悪くは無く、ただそれよりも多少なり青黒い色味と言う事で、

 こちらのホンダミラノレッド(カラーコード:R81)にしようと思います。

こちらは以前施工した日産L型ヘッドカバーにも採用した色で、一見派手に思われがちですが(オーナー様もそう感じられているかと思います)、フェラーリのロッソよりも落ち着いた色味で、今回御希望されるイメージに丁度良いのでは、と思った次第です。

またこちらのR81の配合データの色見本は4種類ありますので、その中から一番青黒い色(最下段milano red/BL.D)を採用しようと思います。

作業着手はまだかなり先になるかと思いますが、進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう暫くお待ちくださいませ!

アルファロメオヘッドカバー塗装&凸文字制作承ってます

 先日到着しておりましたアルファロメオGT 2.0 JTS 4気筒モデルのヘッドカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容は結晶塗装ではなく、先日完成したS20ヘッドカバーのような「艶々の塗装」で承っております。またなんと今回は、ヘッドカバー上部に「AlfaRomeo」の凸文字の追加(!)もご依頼頂きました。

 結晶塗装であれば素地の粗はそのままでも目立たなくなるので問題無いのですが、

 今回は艶あり塗装なのでこれらを「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程でまず平滑な下地を作らなければなりません。かなり大変な作業なので納期は一応長めに半年程でご了承頂きまして、またその間は同様の作業はお受付が出来ませんのでご了承下さいませ。

 色に関してはPANTONEのカラーチップ(187C)を見本として添付して頂きましたので、これを参考に色見本帳からイメージにあった色を探したいと思います(実は本日既に検証しましたので後日改めて紹介致します)。

「AlfaRomeo」の凸文字を入れる個所はこの位置で、サイズ等に関してはお任せ頂いていますが、一応添付資料を基に決めていこうと思います(筆記体なので線が細いですから、鋳造で行うとしては小さいより大きい方が綺麗に作り易いです)。

凸文字の制作に関して何の事だか判らないという方もいらっしゃると思いますので、一応簡単に、以前ロードスターヘッドカバーのヘッドカバーに施工した「MAZDA」の凸文字制作時の作業を紹介させて頂きますね。

 まずは元々ヘッドカバーにあった凹み文字を石刷りしてスキャナーで読み込んでIllustratorでロゴデータを作製し、

 それを基にレーザー加工機でMDF板を切り取ります。

 それらを組み合わせて鋳型を作製し、

 低融点金属(ピューター)を溶かし、

型に注いで固まると、こんな感じで凸文字が作成出来ます(ただ実際こんなスムースに出来上がっている訳では無く、色々試行錯誤はしました)。

実際に施工した作業例のページがありますので宜しければご参照下さいませ↓

MAZDA MX-5 Engine Cover

ヘッドカバーに着いていた樹脂製のホースパイプは取り外しておきましたのでご安心下さいませ。もしかしたらオーナー様も取り外しに挑戦されたのかも知れませんが、この手の部品は中にOリングが入っていて少々抜けにくい所がありますので、回しながら引っ張ると簡単に取れる事が出来ます。オイルが着いていれば結構簡単に外れるのですが、新品の場合だとちょっと不安になる固さですよね。

それでは後日塗色についても紹介させて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

ランエボⅩ樹脂製ヘッドカバー塗装 完成

 大変お待たせしました!ランサーエボリューション10の純正ヘッドカバーの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々は未塗装、樹脂素地の状態で、

表面には格子状の凸凹があり、そのまま艶のある仕上りになるとこれがさらに目立ってしまうので、今回は天面のみサフェーサーを使った下地処理を行って平滑にしてから上塗りを行う事にしました。

 ちょっと角度的に撮影が難しいので、今回は色々な方向から撮影しています。

 製品自体のウネリは残りましたが、酷かった格子状の痕は全く感じられないと思います。

色はダイハツ純正色の「ディープブルークリスタルマイカ」(カラーコード:B79)で、クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 通常の2コートパール塗装ですが、メタリックが入っていないので肌理が細かく、キャンディーカラーのような透明感と深味が特徴です。

 素地は梨地では無くツルツルしているので、サフェーサーを塗っていない所でもある程度は艶のある仕上りになっています(梨地にそのまま艶ありの塗装は気持ちの悪い仕上りになるのでお勧め出来ません)。

 自然光だとラインが判り難いので室内でも撮影しました。

 全方向から光を当てるとコントラストが弱くなり、シャープさの無い写り方になってしまうのですが、この方が塗装の仕上りは判り易いかと思います。

 先日のS20のヘッドカバーもそうですが、エンジンパーツとしてはちょっとあり得ない艶具合に仕上がっていると思います。

 サフェーサーを入れていない所は骨の跡など素地の粗が残っていますが、車体に装着されればこの辺は余り目立たない筈なので問題無いかと思います。

プラグホール周りは塗装しないようにしていますので、プラグキャップが嵌り難い等のトラブルも起こらないかと思います(大抵は大丈夫のようですが、車種によっては時々そういった事があるようです)。

ちなみに先日紹介しましたフェラーリリモコンキーに引き続き、今回もストロボ機材を使った撮影テストも行っておりまして、後程社外記の方でも画像を紹介出来ると思います(上の画像はストロボを使って撮影した画像の一枚です)。(紹介しました→撮影デスク改⑦ ストロボ実践Ⅱ

紹介しいてる画像はいずれもサイズの縮小以外は未加工で、同じカメラを使って環境だけを変えると塗膜はどう変わって見えるのかが判り易いかと思います(ただ実物はどの画像よりも美しく感じられると思いますのでその点はどうぞご安心下さいませ)。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!