KTM RC390 Windscreen

KTM RC390のスクリーンパネルです。状態は新品で、全面にスモーク塗装を承りました。

 自動車のテールランプと違って反射板が無い為、そのままマスキングをしてしまうと塗っていてスモークの濃度が判らない為、こういった場合は反射フィルムか透明のフィルムを使ってマスキングをします。

被塗面を#1300で足付け処理を行い、プラスチックプライマーを塗布します。

 黒を添加したベースコートで濃さを調整し、クリアーを塗って本塗り完了です。

今回は10段階中3~4程度、当店で設定する濃度だと「極薄めと薄目の中間」~「薄目」くらいで承りました。

 その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、必要に応じて磨き処理を行い数日寝かしたら完成となります。

 当店で通常使用するクリアーはSTANDOX「イージークリアー」で、オプションで高品位なタイプの同社「クリスタルクリアー」に変更が可能です。クリスタルクリアーは高美観・耐UV効果・耐擦り傷性・耐薬品性などに優れています。

スモーク塗装を美しく仕上げる為には、ムラとダマの発生を極力出さないよう薄めたスモーク層を何度も塗り重ねて仕上げます。

一度に膜厚を着けようとすると部位によって濃淡が変わってしまい、美しい塗膜にはなりません。

 真っ黒なスモークならムラは目立ちませんが、上品さを求めた薄いスモークにするには時間を掛けて丁寧にコート数を重ねる必要があります。

ただし殆どの場合で塗装費用は新品部品の金額を上回ってしまう為、既にスモークになった既製品があればそちらを購入した方が安く済むと思います。そこに希望する濃さが無かったり、そもそもそういった物が売っていないと言う場合にご相談を頂ければと思います。

BMWアッパーカウル塗装 完成

 大変お待たせしました!古いBMW Motorradのアッパーカウル塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々ブルーメタリックに塗られた新品部品で、 オーナー様曰く「 R90S用と同デザインの純正後付キットで、 製造年は不明ですが恐らく40年前のものではなく補修用の事後生産品ではないかと思います。」との事です。

既存のデザインはそのままに、ただしラインはフリーハンドでのピンストライプでは無く、「2mm 幅 & エッジ起算 3~4mm 内側」といった内容で仕上げています。
 塗色については現在のボディーカラーと同色で、カラーコードは 「532」と調べて頂いたのですがSTANDOXでは配合データが無く、一緒にお預かりしたフロントフェンダーから色を作りました。

 ゴールドのストラインプラインについては、「色名が GOLD。カラーコードが #104 。共に ’77~’78年の R60/7 ~ R100/7 に使用。太いものが 3.8mm 幅、細いものは 2mm 幅、2本の場合 3mm の隙間を開ける」との規定があるそうです。

こちらも配合データは存在しなかった為、近似色で作成しています。

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーで、元々塗られていた塗装とはまるで質感が違うのが判ると思います。

ちなみに先日ご依頼頂いたトヨタ86テールランプのオーナー様からは、「写真でもその美しさを拝見しておりましたが、実物のクオリティは圧巻でございました。マスキング部の仕上がりが個人的にすごくツボで、丁寧な作業が伝わってくるようです。」とのお言葉を頂戴しまして、また同時期にお納めしたカローラフィールダーテールランプのオーナー様からは、「写真で見るより更にすばらしい出来栄えに只々、感動しております。」とのお言葉も頂戴しました。技術的な事は別として、とにかくクリアーの質感は画像で見るよりも断然実物の方が凄いですよね。

 アッパーカウル上部に着いている黒い樹脂部品は、カシメ部をドリルで揉めば外す事は出来るのですが、同じ物が用意出来無さそうだったので今回はマスキングで対応しています。仕上り的にはマスキングで塗ったようには判らないと思いますのでご安心下さいませ。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度も当店をご贔屓頂き誠に有難う御座いました!

BMWアッパーカウル 磨き

先日本塗りを終えていた古いBMW Motorrad用のアッパーカウルです。

必要に応じて磨き処理を行っています。

 手前が色見本用として一緒にお預かりしたフロントフェンダーで、こちらも軽く磨いておきました。

ただこちらのフェンダーの塗膜はシリコンオフやコンパウンドを塗っただけで跡が残ってしまいますので(使われている塗料はラッカー系かも知れません)、軽い磨きに留めています。

ヘッドライトの穴部分についていたゴムは表面が白く粉を噴いたような状態だったので、シンナーで拭いて黒くしておきました。

 傷が付かないようマスキングテープを貼り、

ひっくり返してゴムを装着します。

ちなみに元々は瞬間接着剤の点付けで着いていましたが(ほぼ取れ掛かっていましたが…)、今回は一周両面テープを貼って取り付けています。かなりしっかり付けてありますので今後取れる事は無いと思います。

後程撮影をして改めて完成のご案内を差し上げますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMWアッパーカウル 本塗り

 先日ライン入れの検証を行っていた古いBMW Motorradのアッパーカウルです。

元々塗られていた白いラインテープはフタル酸樹脂塗料(所謂「ペンキ」)の可能性が高く、その上にウレタン塗料(またはラッカー・ポリエステル・エポキシいずれも)を塗るとチヂレやクラックが入る恐れがある為、完全に除去しておく必要があります。

さらに元々の肌は余り良くなく、ブツ(ゴミが付着して表面張力により突起状になった物)も多数あった為、全体を#800の水研ぎで平滑に均しておきます。

さらに全体をスコッチ&ウォッシュコンパウンドで足付け処理を行います。忘れがちなフチの断面などもしっかり足を付けておきます。

裏側も一緒に塗るので同じように足付け処理をしておきます。こういった場合は布状の研磨副資材(アシレックスレモン)が便利ですね。

よく水気を切って清掃し、マスキングを貼り直して台にセットします。

 裏側も一緒に塗れるよう、こんな感じでスプレーガンが入るスペースを空けておきます。

 最終脱脂を行い、よくエアーブローをして埃を飛ばしたらまずはベースコートを塗布します。

ベースコートの調色作業については以下の記事で紹介しておりますので宜しければご参照下さいませ(いつも見て頂いている方には直ぐ先日の事なのでわざわざリンクを貼る必要も無いのですが、初めてこのページにいらっしゃった方に判り易いようにしておりますので、少々クドクて申し訳無いのですが何卒ご容赦下さいませ)。

BMWアッパーカウル 調色作業

 ベースコートを十分に自然乾燥させ、テープフリーな状態になったらライン入れのマスキングを行います。

 最初に外側をフチのラインに合わせて3ミリ幅のラインテープを貼り、それに合わせて2ミリのラインテープを、さらにそれを挟むようににして3ミリのラインテープを貼っていきます。

 一度で綺麗に貼れない個所は何度か重ねてガイド用のラインを出し、それが決まったら先ほどと同じように3重に貼っていきます。

 最初の状態と比べて相違無いか確認しながら作業しています。

 ラインの位置が決まったら真ん中のテープを剥がします。

全体を見直して、良く無い個所があったら修正していきます。

 ラインテープのマスキングが終わったら全体を養生します。

 テープを貼る際には微細な毛埃を挟まなないよう注意していますが(見つけ次第回収しています)、念の為最後にタッククロスを使ってチェックします。ラインの谷間にピッタリ嵌っている毛埃は目視では見つけられないのですが、これでササっと擦ると隠れていた毛埃が見つけられるのです。

ちなみにタッククロスとは埃の出ない繊維に多少の粘着物質が着いた物で、塗装前にエアーブローするときにこれもセットで使うのが基本です。何故か分かりませんが被塗面にのったホコリって超強力にエアーブローしても飛んでくれない場合があるんですよね。

 そしてゴールドを塗り、

 マスキングを剥がします。

 これくらいのアール(曲線)なら先にゴールドを塗ってラインテープを貼る方が作業的には断然楽ですが、そうするとどうしても見切りラインが汚くなるので今回はわざわざこうしています。塗装屋さんなら判りますよね。

 そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーへの変更で承っています。

元々の塗装は肌も綺麗ではありませんでしたが、高品位なクリアーのお陰で肉持ち感のある艶のある肌に仕上がっていると思います。

裏側は序でといった感じですが、元の塗装みたいにタオルが引っかかったりするようなザラザラな仕上がりではありませんのでご安心下さいませ。

この後一日自然乾燥させたら60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、磨き処理をしたらヘッドライト周りのゴムを着けて完成となります。お預かりしているフェンダーとも並べて色を確認してみますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMWアッパーカウル ライン入れ検証

 先日調色作業を終えている古いBMW Motorradのアッパーカウルです。

 現状はブルーメタリックに白いラインが入っていて、このデザインはそのままに、色を先日紹介した色見本のフロントフェンダーと同じ配色にすると言う内容です。

一応イメージし易いよう、色の見本にしているフロントフェンダーも紹介しますね。

ベースカラーをマルーン系のメタリックに、ストライプラインはゴールドに塗装します。

 現状の白いラインはフリーハンドでのピンストライプとなっていて、途中でライン太さや位置が結構バラバラになっています。

 今回は「フチから3~4ミリ」、「ラインの太さは2ミリ」とご指定を承っておりますので、カウルのエッジ部分の丸みが終わった辺りを起点とし、それに沿って3ミリ幅のラインテープを貼っていきます。真横から見た場合だとカウルのフチからは3.5ミリくらいの位置になっていると思います。

 今度はそれに沿って2ミリ幅のラインテープを貼っていきます。既存の白いラインとは大きく外れますが、そこは気にしなくて大丈夫です。ちなみにこの作業は検証(練習)であって、本番のマスキングではありませんので念の為。

さらにその外側に再び3ミリのラインテープを貼って、真ん中の2ミリ幅のラインテープを剥がすと、エッジに沿った「ほぼ2ミリ幅のライン」のマスキングが出来上がるという寸法です。

工程としては、この後全体を足付け処理し、まずベースカラーとなるマルーン系メタリックを裏表全面に塗り、テープフリーな状態になったらこのラインテープでのマスキングを行い、周りも全て覆ってゴールドを塗装、全てマスキングを剥がしてクリアーを塗って本塗り完了!と言う予定です。

ちなみに塗装だけであれば現場作業は4時間程度ですが、今回のようにライン入れを行うとその3倍以上の時間が掛かってしまう為に費用も倍以上の金額となってしまいます。

今回も当店で塗るのは本体色だけで、ピンストライプについてはそれ専門のショップさんにお願いされればと進言させて頂いたのですが、こういった事もご理解の上で今回当店へご依頼頂いております。全てのご依頼がそうですが、ご希望に沿えるよう尽力したいと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!