フェラーリ458リモコンキー 本塗り①
先程の①に続きます。
0.7ミリ幅のラインを緑色のマスキングシートで行うのは色々不都合が生じたのでそれは止め、改めて市販の0.7ミリ幅の和紙タイプのマスキングテープを使う事にしました。
以前これの1.0ミリ幅の物を使った時は糊残りが酷く、そういった事もあってその後使う事が無かったのですが、知り合いの塗装屋さんはいつもこれを使っているとの事で今回見直して採用する事にしました。
結果としてはこのマスキングテープを使わないと今回の作業は出来なかったのでは!と言う程で、それにしても画像だと簡単そうに見えますがまさに地獄のような作業でした(苦笑)。
そもそもこの段階ではまだ上手くマスキングが出来ているという訳では無く、しかしこれ以上は物理的にどうにもならないと言う事もあったので、今回は細部の塗り直しは覚悟の上でこのまま先に進む事にしました。
塗装する時は鍵本体からカバーを外して行うのが当然ですが、一旦外してしまうと失敗するイメージしか無かったので、今回はこの状態のまま本塗り(ベースコートのみ)を行う事にしました。尚嵌め込んでこの状態では塗れない箇所は後に全て塗り直していて、とにかくライン入れを最優先としています。
たったこれだけの為に丸一日を費やしてしまいました・・・。
ストライプラインの中央部を白に塗り、
乾いたらマスキングをして塞ぎ、
そして黒を塗ります。
マスキングを剥がします。
基準となるラインが決まったので鍵本体からカバーを外しました。
この状態では細部の仕上りは全然駄目なので、ここからさらに半日以上掛けて修正を行っていきます。
曲線状になった箇所に真っすぐマスキングテープを貼ると内側が浮く為、そこはどうしても汚い仕上りになります。
通常であれば内と外でマスキングテープを別けて貼るので対応は出来ますが、今回はこの幅が0.7ミリだったのでこうするしか無く、後から修正でカヴァーする事に決めました。
尚今回は「黒」「白」「シルバー」の3色を同時に修正しながら塗装する為、口径の小さいスプレーガンが足りなく、普段は使わないIWATAのエアーブラシも出動して貰っています。ただこちらは手元にレギュレーター(エアーの調整をするボリュームのような物)がついていないので、トランスホーマー側で調圧しています。
各見切りのラインはこんな感じでほぼ全て修正しました。
またそれでも貼り方が曲線になってしまうところは、さらに細い0.4ミリ幅のマスキングテープを使用しています。
幅は細いですが和紙タイプマスキングテープなので、引っ張っても細くなったりしないのが利点です。
こんな感じで虱潰しに修正を繰り返していきます。
ベースコートだけで一日以上の時間を費やしているので、じっくり腰を据えて出来るよう椅子も用意して終日ここで作業をしていました。
各部の修正が終わり、ようやくベースコートが完了です。
画像だと見えませんが、フチまで全て修正しています。
そしてクリアーを塗って本塗り完了です。クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。
塗り分けの見切りライン自体は綺麗に仕上がっていますが、各部は何度か塗り重ねているので段差はついてしまっています。
なのでこちらは完全硬化後、ペーパーを掛けて磨き処理を行うようにします。
それでは完成次第改めて紹介させて頂きますので、どうぞもう少々お待ちくださいませ!