アルファロメオエンジンカバー&サージタンク結晶塗装 完成

 先日本塗りを終えていたアルファロメオ156V6後期型のサージタンクとエンジンカバーです。その後130℃で二度目の焼き付けを行っておきました。

 まずは凸部を#120ダブルアクションサンダーで研磨します。

ただしこれをやり過ぎると角が無くなってシャープさが欠けてしまう為、粗研ぎに留めておきます。

 その後は手研ぎで#120→#180→#240→#320→#400と研磨し、さらに布状研磨副資材(スカイ→レモン→オレンジ)で光らせます。水を使うと汚れたりアルミ素地が曇ってしまうので、全て空研ぎとなります。

 そして完了です。

 サージタンクの方も同じようにし、一個当たり40分くらい掛けてひたすら研ぎ付けます。

 そのままだとアルミ素地が曇ってしまうので、腐食の進行を遅らせられるよう、クリアーを筆塗りしておきます。

さらにその後60℃40分程の熱を掛け、数日寝かしておきます。

 そして完成です。大変お待たせしました!

最初の状態も紹介しますね。

元々は未塗装の状態で、

若干腐食も発生していたのでサンドブラスト処理も行いました。

 今回の色は結晶塗装の黒で、塗装前にはリン酸処理とプライマーの塗装も行っています。

 画像だと見えませんが、サージタンクの中も綺麗に洗浄されています。

 画像だと付属品は外したままですが、各部品は梱包する前に元の位置に取り付けておきました。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

アルファロメオヘッドカバー塗装 完成

 大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたアルファロメオGT 2.0 JTSのヘッドカバーの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介をさせていただきますね。

元々は未塗装のアルミ製のヘッドカバーで、

表面のザラザラとした梨地をある程度削り落とす素地調整を行い、

プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理で平滑な下地を作って、

鋳造して作成した「AlfaRomeo」の凸文字を貼り付け、

さらに「下塗り→完全硬化→研磨」の工程で平滑な下地を形成し、

 本塗りを行って完成となります。

 色は余り派手過ぎず「落ち着いた赤で」と言う事で、ホンダ「ミラノレッド」(カラーコード:R81)を採用しています。

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」を使用しています。

 下地処理では梨地をツルツルにするだけでは無く、各面を研ぎ出して平滑にしています。

 どの個所も当て板を使って面を研ぎ出しています。

 恐らくカバーが着くと見えなくなる個所ですが、細部まで艶々に仕上がっているかと思います。

 「Alfa Romeo」の文字は、ベースコート(赤)を塗装後に天面を研磨して光らせ、密着剤を塗り、全体をクリアーで覆っています。

 貼り合わせた際に出来た隙間には下地処理の段階で丹念に塗料を流し込んでいるので、言われなければ後から取り付けたとは判らない仕上りに出来ているかと思います。

 凸文字の制作についてはこちらの社外記で紹介していますので宜しければご参照下さいませ。塗装の付帯的な事とし、また個人的な作業となっていますので、それ単体ではお受付は出来ない事はどうかご了承下さいませ。

 隙間を無くしたお陰で一体感のある仕上りに出来ているかと思います。

貼り付けには構造用エポキシ接着剤(3Mオフホワイト)を使用しています。文字を活かして剥がすのは恐らく不可能だと思います。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

尚、今回はこちらの色見本キーホルダーも制作をしておりまして、本来はワークショップ向けに開発した物ですが、現在テスト的に塗装のご依頼を頂いた方向けへの作製も承っております。詳しくこちらで紹介しておりますので宜しければご利用下さいませ。

アルファロメオヘッドカバー結晶塗装 完成

先日本塗りを終えていたアルファロメオ GT1300Jr.のエンジンヘッドカバーです。

最後に「Alfa Romeo」の凸文字部分を削って光らせます。

凸文字は成型後にフライスで削られている物と、鋳造してそのままの物があって、今回のヘッドカバーはこの後者となり、凸文字の厚みが十分に無い事、また単にペーパーを掛けても当たらない部分(低すぎる個所)がある為、その辺りを調整しながら削っています。

研磨した凸文字部分にクリアーを筆で塗り、さらに60℃40分程の熱を掛けて数日寝かしたら完成となります。 大変お待たせしました!

最初の状態も紹介させて頂きますね。

元々は未塗装で、全体に腐食が出ていたのでサンドブラストを行ってから塗装としています。

色はグレーシルバーとなります。

 結晶塗装には素地の粗さを目出せない特徴があり、今回のヘッドカバーも素地の状態は余りよくありませんでしたが(腐食による浸食で出来た巣穴や段差・バリなど)、パテやサフェーサーを使用せずとも美しい見た目に仕上がっているのが判るかと思います。

 これが艶あり仕上げだったら、かなり残念な仕上りになっていたと思います(そのためにパテやサフェ、二度塗りなどの下地処理が必要になる訳です)。

 結晶塗装はボディシューツなどの塗装とは違い、単にザラザラとした塗膜では無く、幾何学的な模様が出来るのが特徴です。

 ボルトが当たる部分はプライマーとベースコートの黒を塗っただけなので、素地の粗がそのまま残っているのが判ると思います。

 ホースに挿さる部分はプライマー&ベースコートの黒仕上げとしています。

オイルキャップをスライドで固定する個所も結晶塗装では無く艶消し黒仕上げとしています。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

アルファロメオヘッドカバー 結晶塗装 本塗り

 先日お預りしておりましたアルファロメオ GT1300Jr.のエンジンヘッドカバーです。

その後アルカリ洗浄槽にて浸け置きし、裏側に残っていたガスケットなども綺麗に剥がしておきました。

 まずはサンドブラスト処理を行います。ホースパイプ取り付け部とボルトも着けた状態で、こちらも一緒にブラスト処理を行います。

マグネシウム製品や、アルミ製でも古いヘッドカバーで良く見られるのがこういった金属表層の層間剥離で、膨れた部分をそのままにすると塗装まで浮いたような状態になってしまう為、予め潰しておく(削り落としておく)必要があります。

 明らかに浮き上がっている部分はピックツールで捲り上げるようにして剥がし、その後シングルサンダーで広めに削っておきます。また強くエアーブローをして剥がれ予備軍を残さぬよう、虱潰しにしておきます。

 その後全体的にダブルアクションサンダーで均しておきました。

この後は洗浄も含め、リン酸処理を行って十分に乾燥させておきます。

 後日マスキングを行い、本塗り開始です。

 ホースパイプ取り付け部とそのボルトも一緒に塗装します(ボルトは新品に変えた方が望ましいので、一応といった感じです)。

 まずは全体にプライマーを塗り、

 ボルト取り付け部は一応結晶塗装は塗らないようにし(前回施工した同型ヘッドカバーだとここに液体ガスケットが塗られていたので恐らく漏れやすいのではと)、代わりにベースコートの黒を塗っておきます。

ホースが被さる個所も同様にし、テープフリーになったらマスキングをします。ボルトも黒に塗り、そちらはこの時点で完成として別けておきます。

 オイルキャップは通常の内ネジ式では無く、外側の縁に引っ掛けて固定するタイプなので、その部分も結晶塗装では無く艶消しの黒仕上げにし、マスキングをしておきます。

そして結晶塗装を行い、140℃30分くらいの熱を掛けてチヂレ目が出たら本塗り完了です。お待たせしました!

 色はグレーシルバーとなります。

 「AlfaRomeo」の凸文字部分は最後に研磨して光らせ、腐食の進行を遅らせる為にクリアーを筆で塗っておきます。

ホースパイプ取り付け部を固定しているボルトは仮止め用なので気にされなくて大丈夫です。

後日凸文字を削り、クリアーを塗ってもう一度焼いたら完成となります。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

アルファロメオヘッドカバー 本塗り

 先日下準備を行っていたアルファロメオGT 2.0 JTSのヘッドカバーです。マスキングをし直し、よく脱脂清掃を行ったら本塗り開始です。

 まずは研ぎ作業で素地が露出した個所にプライマーを塗り、

 続けてベースコートを塗布します。

尚、今回採用した色はホンダの「ミラノレッド」(カラーコード:R81)で、フェラーリのような鮮やかな赤に比べると、青黒味のある落ち着いた赤となります。以下の記事でも紹介しておりますので宜しければご参照下さいませ。

アルファロメオヘッドカバー 色検証

 ベースコート塗布後、十分に乾燥をさせたら凸文字の天面を削ります。

塗装前は#120手研ぎの状態だったので、同じく#120から始めて#180→#240→#320→#400→#600→#800→#1000と順番に均し、最後に布状の研磨副資材(アシレックス)で均しています。

 マスキングを剥がし、エアーブローでタッククロスで塗装面を清掃し、金属素地が露出した面に密着剤を塗布します。

 そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 プラグホール周りは壁で囲まれていて、普通に塗っても塗料は隅まで入ってくれませんから(肌が荒れますから)、スプレーガンのパターンを細くし、隙間を狙い撃つようにして塗り込んでいます。

 プラグホールに詰めたマスキングテープの芯は、クリアー塗装後に裏から押して少し持ち上げておく事でフチにクリアーがくっ付いてしまうのを防いでいます。内側にマスキングテープを貼るよりも、この方がフチの仕上りは良くなります。

 凸文字もまるで元々あったかのような一体感に出来ていると思います(そもそも素材自体が違うのですが・・・)。

この後一日以上は常温で自然乾燥させ、その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせていただきますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!