カワサキバリオス カウルパネル塗装 完成

 大変お待たせしました!カワサキバリオスのカウルパネル5点の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々は黒メタリックだった物を、

色見本の中から新品塗装済み品のフューエルタンクの色に近い色を選び、

 またそれでも彩度が足りなかったので(色が濁っていたので)配合データから白と黒を抜き、フューエルタンクの鮮やかな赤に近い色にしました。

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」となります。

上の画像に写るシートカウル3点は中古部品で小傷があった為、「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で下地処理を行ってから上塗りを行っています。

 サイドカウルは元々新品だった為、足付け処理のみで塗装しています。「単に塗るだけ」の仕様ですが、材料が良いので新品以上の艶と美しさを感じられるかと思います。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

カワサキバリオス 本塗り

 先日サフェーサーを塗布しておいたカワサキバリオスのカウルパネルです。

ガイドコートとして全体に黒をパラパラと塗ってあります。

 こちらはパテなどの補修はしていないので硬い当て板は使わず、柔らかめのスポンジパッドと#600で水研ぎ、その後#800でペーパー目を均します。

 サイドカウルは新品塗装済み品の為、こちらは足付け処理用の研磨副資材(アシレックスレモン)を全体に当てます。手が入り難い個所はヘラを使い、フチまでしっかり足付けをしておきます。

 台にセットし、良く脱脂清掃を行います。

 塗装前のエアブローは、「自分の体→ブース内全体→被塗物→ブース内全体→被塗物→自分の体→スプレーガン→被塗物」と、結構時間を掛けてしっかり行っています。スプレーガンについていた埃が剥がれ落ち、そのまま被塗面に巻き込まれるという光景を何度か見ているので、ガン自体のエアーブローもかなり重要だったりします。

 また乾燥した日は静電気が発生する為、エアーブロー時には除電ガンなども併用して行います(ただエアー量が制限されてしまうので、私の場合は最初と最後、また途中などに使う感じです)。

 まずは適当な下色を塗っておきます。

 今回は色見本帳から似たような色を選び、その配合データから色を作成していますが、一応色を確認しておく事にしました。

 配合データで作成した色のままだと既存の色(見本としてお預りしたフューエルタンク)よりも彩度が低い為(色が濁っている)、白を抜いて改めて色を作ってみました。配合データそのままよりもさらに良くなったと思います。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 通常ここまで鮮やかな赤はあり得ないのですが(隠蔽しないので)、世界的にVOC(揮発性有機化合物)を減らそうという傾向にある為、下地の白が透けてしまう「キャンディーカラーのようなソリッドカラー」は近年多く見られます。最近の車は判りませんが、VWビートルなどは酷かったですよね。

 この後一晩は自然乾燥で寝かし、その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

カワサキバリオス カウルパネル サフェ入れ

カワサキバリオス カウルパネル塗装承ってます

先日お預りしておりましたカワサキのバイク、バリオスのカウルパネルです。

サイドカウルは新品塗装済み品なので足付け処理のみで大丈夫ですが、シートカウル(3部品構成)は中古品で多少なり傷がある為、「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理を行います。

 傷がある個所は#180のダブルアクションサンダーで研磨し、その後クッションパッドを挟んだ#240ダブルアクションサンダーで全体を研磨し、さらに角などは手掛け#320で空研ぎを行います。またエアーツールが入らない個所は布状の研磨副資材(アシレックススカイ)とヘラを使って足付け処理を行います。カウルのフチや鍵穴の断面などもしっかり処理しておきます。

 その後裏表共に水洗いで洗浄し、良く乾かしておきます。

 シリコンオフで脱脂を行ったら、エアーブローをして埃を飛ばし、プラスチック素地が露出している個所にプラスチックプライマーを塗布し、さらに取りこぼしが無いよう全体にも塗っておきます。

 続けてサフェーサーを塗布します。今回はパテを使っている訳では無く、また凸凹としたラインを修正する必要も無いので、先ほど紹介したランエボⅩのヘッドカバーのようにタップリ塗る必要はありません(とは言ってもウェットで4コートは塗ります)。

この後は自然乾燥で一晩寝かし、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それではこちらも作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

カワサキバリオス カウルパネル塗装承ってます

 先日到着しておりましたカワサキバリオスの外装カウルパネル一式です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 サイドカウルは新品なので足付け処理だけしてそのまま塗れますが、

 シートカウルについては中古部品で、

 パッと見は綺麗なのですが全体的に小傷があり、

 そのまま塗るとそれらの痕が残るので、こちらは「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で下地を良くしてからの上塗りで承っています。

 色については、こちらのフューエルタンクを参考としてお預りしています。カワサキ純正色のパッションレッド(カラーコード:234)となります。またクリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」への変更で承りました。

 ただしスタンドックスではその配合データが存在しない為、色見本の中から近い色を探して採用する事としました。

 こちらの色見本はフェラーリのロッソコルサ(332)で、これでも比較的鮮やかな赤になりますが、フューエルタンクの方はさらに鮮やかで、これはちょっとおかしいな?と思う程でした。

 ちなみに当店にはスタンドックスでは無くてPPGなる塗料メーカーのバイク用色見本帳があって、

 そこには該当の色見本が存在していました。

 それと見比べてもタンクの方がかなり色鮮やかなのが判ります。実際は画像で見るよりも、まるで透き通ったような赤になっています。これはもしかして・・・

 と思って裏を見てみると、恐らくはこれは下地のピンク(恐らくはカラーサフェ)が透けているのでは、と思った次第です。昔塗装したVWのLUPOのトルネードレッドもそんな感じでした。

 ちなみに色見本帳の中でもこれが一番近いと思ったのですが、配合データを見てみると、やはり下色に「白」を塗り、その上に透かした赤を塗ると言う変則的な3コートキャンディー塗装でした。しかもパールが入っているので使えません(今回のパッションレッドはパールもメタリックも入っていないソリッドカラーです)。

と言う訳で色見本帳の中で一番近かったのがこちらのHYUNDAIのヒップホップレッド(カラーコード:HL)で、フューエルタンクの赤に比べると濃い(黒い)ですが、パッションレッドの色見本よりは断然近いのでこちらを採用しようと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!