ランエボⅩ樹脂製ヘッドカバー塗装 完成

 大変お待たせしました!ランサーエボリューション10の純正ヘッドカバーの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々は未塗装、樹脂素地の状態で、

表面には格子状の凸凹があり、そのまま艶のある仕上りになるとこれがさらに目立ってしまうので、今回は天面のみサフェーサーを使った下地処理を行って平滑にしてから上塗りを行う事にしました。

 ちょっと角度的に撮影が難しいので、今回は色々な方向から撮影しています。

 製品自体のウネリは残りましたが、酷かった格子状の痕は全く感じられないと思います。

色はダイハツ純正色の「ディープブルークリスタルマイカ」(カラーコード:B79)で、クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 通常の2コートパール塗装ですが、メタリックが入っていないので肌理が細かく、キャンディーカラーのような透明感と深味が特徴です。

 素地は梨地では無くツルツルしているので、サフェーサーを塗っていない所でもある程度は艶のある仕上りになっています(梨地にそのまま艶ありの塗装は気持ちの悪い仕上りになるのでお勧め出来ません)。

 自然光だとラインが判り難いので室内でも撮影しました。

 全方向から光を当てるとコントラストが弱くなり、シャープさの無い写り方になってしまうのですが、この方が塗装の仕上りは判り易いかと思います。

 先日のS20のヘッドカバーもそうですが、エンジンパーツとしてはちょっとあり得ない艶具合に仕上がっていると思います。

 サフェーサーを入れていない所は骨の跡など素地の粗が残っていますが、車体に装着されればこの辺は余り目立たない筈なので問題無いかと思います。

プラグホール周りは塗装しないようにしていますので、プラグキャップが嵌り難い等のトラブルも起こらないかと思います(大抵は大丈夫のようですが、車種によっては時々そういった事があるようです)。

ちなみに先日紹介しましたフェラーリリモコンキーに引き続き、今回もストロボ機材を使った撮影テストも行っておりまして、後程社外記の方でも画像を紹介出来ると思います(上の画像はストロボを使って撮影した画像の一枚です)。(紹介しました→撮影デスク改⑦ ストロボ実践Ⅱ

紹介しいてる画像はいずれもサイズの縮小以外は未加工で、同じカメラを使って環境だけを変えると塗膜はどう変わって見えるのかが判り易いかと思います(ただ実物はどの画像よりも美しく感じられると思いますのでその点はどうぞご安心下さいませ)。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

Mitsubishi Evolution Engine Cover

 業者様からの御依頼で、三菱ランサーエボリューションのマグネシウム製ヘッドカバーを、ローズピンクのキャンディーカラーで塗装しました。

最初の状態は撮影を忘れておりまして、既存の塗膜は剥離はせず、足付け処理のみ行って上から塗り重ねています。

 下色にシルバーを塗装し、その上に透明なローズピンクを塗り重ね、凸文字部を研磨して金属素地を露出し、最後に全体にクリアーを塗装しています。

 日記で紹介する予定が無かったので作業中の撮影は行っていなかったのですが、業者様から掲載のご承諾を頂いたので完成画像だけ紹介をさせて頂きます。

ローズピンクは以前BMWのテールランプの一部に使っただけで、これ単体で使うのは今回が初めてです。予想以上に綺麗だったので、今度マイクの色見本も作成しておこうと思います。

キャンディーカラーは3コート塗装となる為、通常よりも費用は高めとなります。

以前には同型のヘッドカバーでピンクの結晶塗装も承りました。宜しければそちらもご参照下さいませ。

Evolution Engine Cover

ランエボⅩ樹脂製ヘッドカバー 本塗り

 先日サフェーサーを塗布しておいた三菱ランサーエボリューション10の樹脂製ヘッドカバーです。

その後60℃40分程の熱を掛けてサフェーサーを硬化させ、表面にはガイドコートとして黒のベースコートを軽く塗ってあります。

 まずは当て木と#320で空研ぎを行います。ラインが高い所は削れ、低い所はガイドコートが残り、ちょっとあり得ないくらい凸凹なのが判ると思います。

鏡みたいにフラットに仕上げようとすると下地が露出してしまうので、高い個所と低い部分とを自然に繋げるようなライン出しを行っています(なのて当て板が少し短めです)。

その後スポンジパッド(柔らかい当て板)と#400を使い、緩やかなラインに均します。

 続けて#600の水研ぎで細かいライン出しを行い、#800で目消しを行います。

この後再び全体を洗浄してよく乾かします(作業は数日に分けて行っています)。

 プラグホール周りのマスキングは、いつものようにフランジ状になった個所の「谷のライン」を境界線にしようかと思ったのですが、

 丁度レーザー加工機を使う機会があったので、一緒にマスキング用の型を作る事にしました。

 こんな感じで、塔のようになった部分より0.5ミリ程食み出るような感じにドーナッツ状の輪っかを嵌め込めるにします。

 その後よく脱脂清掃し、マスキング、さらに最終脱脂を行います。

 先程作ったマスク型はこんな感じで固定します。ほんの少しだけ食み出ているというのが肝で、ピッタリだとクリアーがくっ付いてしまいますし、出過ぎると邪魔になってその周りが綺麗に塗れません。

 被塗面の足付け処理は行っていますが、念の為足付けがし難かった個所に火炎処理を行っています。

ちなみにこの火炎処理ですが、非常に良い物なのですが余り塗装業界では普及はしていません。理由はやはり「火」を使う事で、実際マスキングテープ周りは燃えてしまいますから、危なくて車の塗装には使えないですよ。

 その後プラスチックプライマーを塗り、ベースコート、そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 色はダイハツの「ディープブルークリスタルマイカ」(カラーコード:B79)で、クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」となります。

このブルーメタリックは非常に綺麗な色で、使われているパール顔料は勿論、青の原色も透明感の高いタイプの物が良い具合に組み合わされているようで、まるでキャンディーカラーのような風合いを感じられます。凄く良く考えて作られた色なのでは無いでしょうか。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ランエボX樹脂製ヘッドカバー塗装承ってます

 先日到着しておりましたランエボX(10)の樹脂製エンジンヘッドカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容は結晶塗装では無く「艶ありのブルーメタリック」で、色は以前マイクやそのスタンドなどに採用した色で承っていますのでそちらも紹介をさせて頂きますね。

ゼンハイザーe945マイク塗装 完成

マイクスタンド塗装 完成

こちらの色はイハツムーブの純正色「ディープブルークリスタルマイカ」(カラーコード:B79)で、深味がありパールが効いた私的にもお勧めな塗色となります。

近年のブルー系パールは昔に比べ、当時には無かった美しいパール原色(顔料)が採用されている物が多いので(粗めの干渉パール)、非常に綺麗な塗色が多くなったのが特徴です。

 尚今回の製品は表面に内部骨格の跡が多く出ていて、これが艶ありの仕上がりになるとさらにこれらが目立ってしまうので、今回はヘッドカバー上面の平らな個所のみサフェーサーを塗って仕上りを良くするよう承っております。

マスキング個所については、ホースパイプ取り付け部とオイルキャップ周り、後はプラグホール周りも内側とフチは塗らないでそのまま残そうと考えております。

素材を樹脂素材にしてあるのは恐らく軽量化の為で、ランエボのヘッドカバーにはマグネシウム製の物もあるのですが、そちらはとにかく腐食がし易く、当店でもいつも業者様からご依頼を頂くのですが、パッと見は綺麗でも既に剥離が始まっているので、結局新たに新品を御用意頂くというケースが非常に多いです。

ただ今回のように素材がPA(ポリアミド)だと、これはこれで塗装がし難いので(PP同様オレフィン系は密着性が悪いです)、新車ラインでわざわざこれを塗ろうと言うのは非常にコスト高となってしまうので、その結果未塗装になってしまった、と言う事だと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

ランエボヘッドカバー結晶塗装 完成

lancer5 こちらもお待たせしました!ランサーエボリューション用のHKSヘッドカバーも結晶塗装の赤で完成となります。

lancer6 こちらの色は先ほど紹介したオデッセイとロータスエリーゼのヘッドカバーと同じで、ちょっと違うように見えるのは撮影した状況と、今回は多少撮影後の画像を調整しています(と言ってもjpegなので大きく変化している訳では無いのですが)。

lancer最初はオレンジ色の艶有り塗装が施されていて、私的に気に入らなかったのは削られた凸文字の角が取れて丸くなってしまっていた事なんですよね。多分サンダーを多用して楽をしてしまったのだと思います(私も経験ありますので)。

lancer9と言う訳で今回は凸文字をかなり削り込んで(といっても後の事も考えてます)シャープな感じになるようにしておきました。その後表面にクリアーを塗ってあります。

lancer8結晶目を近くで見るとこんな感じです「H」の左側のところですね。

lancer7それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!