ロータスエキシージ スロットルボディ塗装 完成

大変お待たせしました!ロータスエキシージのスロットルボディ塗装、本日完成となります。

最初の状態からの作業も改めて紹介させて頂きますね。

元々は未塗装のアルミ素地状態で、

 「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」と言った工程を経て、

一旦艶ありの黒として仕上げました。工程自体は本塗りですが、デリケートな高輝度メタリック塗装の為の下塗りとなります。

その後熱を掛けて再び足付け処理を行い、

「ベースコートの黒→高輝度メタリック(STX JLM-906)→クリアー」の3コートSPFシルバー(SPF=多分スペシャルファインの事)で本塗りを行いました。

 その後再び熱を掛けて完成となります。

 今回の案件は前回 ご依頼頂いた同車ロータスエキシージのエンジンヘッドカバーの続きで、そちらと同じ色=仕様としています。以下の記事がその時の完成画像となります。

ロータスエキシージヘッドカバー塗装 完成

また今回はこちらの完成記事の前に、通常仕事で使わないカメラと編集ソフトを使って先に画像を紹介していたりもします。実際の質感としては、こちらの画像やあちらの画像よりも実物の方が綺麗で美しく感じられると思います。

塗装完成撮影前の撮影

 ガスケットが当たる面やパイプ部分は塗装していなく、また電子機器が入った底の黒い蓋もリベット留で分解は難しく、マスキングで対応しています。

 この撮影の仕方だと四方から照明を当てているので「透かしの黒味」が表現出来ていなく金属感が劣るのですが、明るい光が反射しないと肌の具合が判らないので「塗装の仕上り」を紹介する上ではこういった撮影方法としています。先日レフ板も買いましたが、塗装完成品の撮影には使え無さそうですね。ただレフ板代わりにトレース台を自立するようにしたのが意外と良かったので今度社外記でそちらを紹介しようと思います。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度も当店を御利用頂き有難う御座いました!

ロータスエキシージ スロットルボディ 本塗り

先日下塗りとして一旦艶ありの黒に仕上げておいたロータスエキシージのスロットルボディです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させておきました。

通常「メッキ調の塗装」と呼ばれるような塗装を行う場合はこのまま足付け処理無しに専用の塗料を塗りますが、色々問題があったので今はそちらは行っておりません。と言うかそれなら本当のメッキ屋さんに出した方が良いですからね。

 と言う訳で再び全体を足付け処理します。ペーパーは#1500のみで、あとはスコッチとナイロンブラシにウォッシュコンパウンドを併用します。

 マスキングを貼り直し、

 台にセットします。片手で持ってスプレー出来るようにしてあります。

前回と同様、道先案内人的な役割をして貰う色見本も用意しておきました。

 まずはベースコートの黒を塗布します。

 続けて、STANDOXの高輝度メタリック「JLM-906」とバインダー(樹脂)を「1:6」にした物を塗布します。塗装している条件は前回ヘッドカバーを塗った時と同じで、スプレーガンも同じデビの低圧ガンを使っています。

尚、JLM-906を使ったSPFシルバーについては以下の記事が判り易いと思いますので宜しければご参照下さい。

3コートSPFシルバ―塗装

SPFシルバーを塗った色見本を確認しながらコート数を決めていきます。

ちなみに通常ベースコートでゴミなどが着いた場合はペーパーの中研ぎなどで対応は出来ますが、SPFシルバーのような高輝度メタリックは延々その跡が残るので触れないのが一番です。どうしても、と言う場合には、上記のような専用のタッククロスなる物で塗膜の表面を軽く撫でるようにして取り除きます。それで駄目なら黒からやり直しが方が良いかも知れません(ただし余計な膜厚はつくし肌は荒れるしとまるで良い事がありませんが・・・)。

 シルバーを塗り終えたらクリアーを塗って本塗り完了です。

参考までに、以前ご依頼頂いたヘッドカバーの画像も紹介しますね。

 こちらも本塗りが終わったばかりの時の画像です。

光に当たると激しく反射しますが、下地の黒が透けているので角度をつけるとその黒さから金属的な質感に見える、と言う作用があります。

 塗り難い箇所はスプレーガンはパターンを一番小さくして狙う打っています。最初は結構使い難いと思っていたDeMIⅡスプレーガンが役に立ってくれています。

今回のような3コート塗装は一度塗り過ぎたりすると元に戻す事が難しくなりますが、先に試し塗りをする事で思わぬミスやブレを修正する事が出来ます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ロータスエキシージ スロットルボディ 下塗り

 先日サフェ研ぎを行っておいたロータスエキシージのスロットルボディです。綺麗に清掃してマスキングもし直しました。

 そのまま本塗りに行ける状態ですが、上塗りに行うSPFシルバーは非常にデリケートな塗色(高輝度メタリック)の為、一旦下塗りとして普通の黒を塗装します。

 まずはサフェ研ぎの際に露出したアルミ素地部分にプライマーを塗布し、

 続けて黒のベースコート&クリアーを塗って下塗り完了です。下塗りにしてはクォリティが高過ぎた気がしないでも無いのですが、他の御依頼品と一緒に塗ったので使っているのはクリスタルクリアーで、レベリング性能が無用に良い為勝手に伸びていってしまった感じです。

この後も本塗りと同じように一旦熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、再び足付け処理をしてから「ベースコート黒→SPFシルバー→クリアー」の3コート塗装で本塗りを行います。

どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ロータスエキシージ スロットルボディ サフェ研ぎ

 先日「素地調整→リン酸処理→プライマー塗装→サフェーサー塗装」までを行っていたロータスエキシージのスロットルボディです。ガイドコートとして全体に黒をパラっとドライコートし、サフェ研ぎを行います。

 殆ど手が入らないような形状ですが、サフェーサーが塗られた個所はそれ自体で肌が荒れているのでとにかく表面を研がないといけません。また変な研ぎ方をするとそれ自体の跡(研ぎスジ)が残ってしまう為、基本通り平行四辺形を描くような動きでサフェーサーを研いでいきます。

 画像には写っていませんが、研ぎ作業の一番使ったのは#600と3ミリ厚のアクリル板の組み合わせで、最後はペーパーでは無く布状の研磨副資材(画像のアシレックススカイ細目)を使って深いペーパ目&研ぎ跡を均していきます。この辺も指は入らないのでヘラなどを併用します。

研ぎには#800も使っていますが全体的には#600の目になっていて、このまま上塗りを行うとそれらのペーパー目は出てしまいますが、この後下塗りとして普通の黒を塗る事でそれらも防ぐ事が出来ます。最終的に塗るSPFシルバーはアルミ粒子が高輝度な分、ちょっとしたペーパー目も拾ってしまうデリケートな塗色の為、この時点で気を付けるよりも間に下塗り(やる事は本塗りと同じ)を入れる方が確実です。

また他にもアルファロメオのリモコンキーカバーやNワゴンの一部パーツ、CORSAIRパソコンケースのフロントパネル裏吹きなども艶有りの黒なので、それらも一緒に塗るよう並行して下準備を行っておきます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ロータスエキシージ スロットルボディサフェ入れ

 こちらも作業進行しておりますのでご安心下さいませ。前回は半年くらい掛かってしまいましたが、今回は3ヶ月くらいで出来るよう進行しております。

 まずは前回と同様、ご指定個所の凸部を削り落とします。

 さらに全体を#120~#240で削り、

 さらにリン酸で化成処理を行います。

 マスキングを貼り直し、台にセットします。

 最初にプライマーを塗り、続けてサフェーサーを塗布します。

かなり研ぎ難い形状なので、こちらはサフェーサーをシンナーで多少希釈して肌の凸凹を抑え、その分コート数を多くして対応しています。多分10コート程は塗っていると思いますが、フラッシュオフタイムを十分に取っているので問題ありません(後は夏場に硬化剤が早いと危険ですので遅めにする必要はあります)。

こちらはサフェ研ぎ後、念の為前回と同じく一旦艶ありの黒で仕上げ、下地が出来てから本塗り(3コートSPFシルバー)を行う予定です。

こちらの前にご依頼いただいているヘッドカバーの本塗りの記事が以下となりますので宜しければご参照下さいませ。

ロータスエキシージヘッドカバー 本塗り

今回のスロットルボディを極力この時の色に合わせたいので塗装条件も同じにしたいのですが、こういった時に前回使ったガンや仕様などを確認出来るのでとても便利です。以前は毎回塗装カルテなる物を作っていましたが、今の案件数でそれを行うのは流石に危険ですので(会社の危機になります…)。

それではこちらも作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!