ヴィヴィオヘッドカバー結晶塗装 完成

先日本塗りを終えていたスバルヴィヴィオのヘッドカバーです。

最後に凸部を研磨して光らせ、アルミ素地にクリアーを筆で塗っておきました。

 そして大変長らくお待たせしました!スバルヴィヴィオのエンジンヘッドカバーの結晶塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

アルミ素地には全体的に腐食が出ていて、

また固形化したオイルの汚れも酷かったのですが、

アルカリ洗浄液に一ヶ月くらい浸け置きし、

外側はサンドブラスト処理(軽め)で綺麗にしておきました。

 見た目もそうですが、内側からも綺麗にしていますのでこれからも長くお使いいただけるかと思います。

 ここまでの画像だと逆行になるのでちょっと色味が暗いのですが、

 順光になると鮮やかな青味を感じられます。

 以前(確か)プレオのヘッドカバーを塗った時、プラグホールの外側に結晶塗装を塗るとキャップが嵌り難くなるとの事で、それからは穴の周り(壁部分)には結晶塗装をしないようにしています。

ただ今回のように一度腐食の出た金属は再発する可能性が高いので、プライマーはしっかり塗って、塗膜の厚みを着けたくない個所には艶消しの黒を塗るようにしています。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ヴィヴィオヘッドカバー 結晶塗装 本塗り

 先日サンドブラスト処理を行っていたスバルヴィヴィオのヘッドカバーです。

フィンの部分は塗装後に研磨して光らせますが、今回はこれが研ぎ難い事、また腐食も出ていたので先に#120で粗研ぎをしておく事にしました。

 台にセットし、本塗り開始です。

 まずは全体にプライマーを塗ってしまい、

 結晶塗装を塗りたく無い部分には普通の黒(STANDOXのベースコート)を塗り、さらに乾燥させてマスキングを行います。

 そして結晶塗装の本塗りを行い、140℃程の熱で焼き付けます。ちなみに今回は145℃で30分くらいでした。

結晶塗装はメラミン系の熱硬化型樹脂の為、通常の2液ウレタンを硬化させる際の60℃~80℃程度の熱ではいくら経っても固まりません。1液性の熱硬化型樹脂はある一定の熱に達しないと架橋反応が起きないのです。

見た目的には固まっていてもそれは「硬化」では無く「乾燥」といった感じで、2液ウレタン塗料で例えると硬化剤を入れ忘れたクリアーのような状態でしょうか。極端に言うと、ゼリーを作るのにゼラチンを入れ忘れたといった状態です。待っていればいつかは固形になりますが、それでは本来の強度には達していない、という状態です。まあウレタンクリアーに硬化剤を入れ忘れたら色々な意味でもう駄目な訳ですが…(最初に勤めていたディーラーで、比較的お年を召した塗装屋さんがこれを良くやっていてまさに地獄のような光景でした)。

塗装屋さんが良く言う「焼く」と言うのは熱を入れる事なので、これのせいで普通の2液ウレタン塗装も「焼き付け塗装」と勘違いをされる事が多いのですが、2液ウレタンは主剤と硬化剤が反応して固まるので、実際熱を入れなくても固まりはします(仕事では当然100%熱を掛けますが)。

対して熱硬化型の塗料は1液で硬化するにも関わらず、容器の中にそのまま保存されていても勝手に固まる事はありません。スプレーガンに塗料を入れたままうっかり忘れて次の日になってもガンが使い物にならなくなった!と言う事は無いのです。

これもやはり以前の職場での出来事ですが、使い終わったスプレーガン(しかもSATA)をうっかり洗い忘れてしまい、ガンの中に残ったクリアーがそのまま固まってしまった…と言う光景を見た事があります。カップの中だけならまだしも、この場合スプレーガンの中(塗料が通る通路)全てでクリアーが固まる為、ガンクリーナー(なる専用の溶剤)でも取れず、結局オーバーホールに3万円くらい掛かっていました。ガン自体が7万円くらいするので、それでも買うよりは安い訳ですが、その塗装屋さんは外注さんだったので恐らくは実費に…と言う訳です。

と、すいません話が逸れまして。

この後数日寝かした後、凸部を面研して光らせ、最期に筆でクリアーを塗ってさらに硬化させたら完成となります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ヴィヴィオ&ロードスターヘッドカバー サンドブラスト処理

 大変お待たせしております。スバルヴィヴィオのヘッドカバーです。先日浸け置き洗浄を終えましたので、サンドブラスト処理を行います。

 比較的軽めのサンドブラストで作業時間は15分程となりますが、やるのとやらないのでは素地の状態が全然違っているのが判ると思います。

この後はリン酸処理&洗浄で、そちらはもう少し先になりそうですのでどうぞもう少々お待ちくださいませ。

 そしてこちらは先日先にテールランプとハイマウントランプをお納めしたNCロードスターの樹脂製ヘッドカバーです。スモーク塗装は喜んで頂けましたようで本当に何よりです。

こちらをサンドブラスト処理をするのは「足付け処理」の為で、この形状に隅々までペーパーを当てるのは非常に手間が掛かる事と(出来ない訳ではありませんがナンセンスです)、またペーパーよりもサンドブラストを当てた方がこの後の塗装の食い付きは良いのでこうしています。

 ちなみにこちらは以前ご依頼頂いたロータスの樹脂製エンジンカバーですが、当店に来られる前に既に結晶塗装が施されていたようですが、見事に剥がれています。

 

どうしてこうなったのか、またどれくらいで剥がれたのかは不明ですが、塗装はちょっとした事でこういった事態を起こしかねません。文章だけの「サンドブラスト処理済み」も一体どの程度の作業をしてくれているのかは不明ですので、実際にどのような処理がされているのかも想像&確認するのが宜しいかと存じます。メッキのエンブレムを艶消し黒にする場合なども、見た目だけなら缶スプレーでも十分綺麗に出来ますしね。むしろ羨ましい限りです。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

サンドブラスト 下準備

 先日本塗りを終えているNCロードスターのテールランプと一緒にご依頼頂いている樹脂製のエンジンヘッドカバーです。

 以前施工した時は硬くて外れなかったのですが、今回のヘッドカバーは手で押すだけで周りのボルトは外れた為、洗浄する前に全て取り外しておく事にしました。画像はかなり前の状態です。

 その後アルカリ洗浄槽に浸け置きし、油や泥汚れを除去しておきました。

ロードスターのエンジンカバーは本来ここまで長くする必要は無かったのですが、周りのオイルシール(ゴムパッキン)が着いたままで、それを外すと溝にまだオイルが残っていたのでそのまま一緒に浸けておきました。

特に汚れが酷かったのが下段にあるスバルヴィヴィオのヘッドカバーで、途中引き揚げてはスチーム洗浄をしてを何度か繰り返しようやく綺麗になりました。うっすら茶色くなっているのはオイルでは無く錆ですのでご安心下さいませ。

一応最初の状態も撮影していますので紹介しますね(控えていたのですが折角なので)。

見える所はブラシなどを使って綺麗に出来るのですが、バッフルプレートはリベット止めで外せない為、中まで綺麗にするのにかなり時間を要しました。

この後はサンドブラスト処理を行い、さらにもう一度洗浄を行います。作業進行次第紹介致しますのでどうぞもう少々お待ちくださいませ!

スバルヴィヴィオ ヘッドカバー結晶塗装承ってます

先日到着しておりましたスバルヴィヴィオのヘッドカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容は「結晶塗装の青」で、凸部のフィンは塗装後に研磨して鏡面状に光らせ、クリアーを筆で塗っておきます。また状態は宜しくありませんので、軽めのサンドブラスト処理も承っております。

色についてはこちらの青を参考にとご指定承っております。

ほぼ同じ色と思われる物もありまして、こちらのページからほかの画像もご確認頂けます。

こちらはプレオ用のヘッドカバーとなりますが(間違えていたらすいません)、完成イメージとしてはこちらと同じような感じになる予定です。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!