HONDA CB1300 Engine cover

 ホンダの二輪車、CB1300のエンジンヘッドカバーです。

 表面には元々クリアーが塗ってあるのですが、その下からアルミの腐食が発生しています。

 一部の部品は外れる為、そちらは別パーツとして塗装します。

 浸け置き洗浄後、全体にサンドブラスト処理をしてクリアーと腐食を取り除きます。

 さらにその後リン酸処理と洗浄を行います。

 まずプライマーを塗り、

 結晶塗装を塗りたく無い箇所には艶消しの黒を塗り、

 乾いたらマスキングをします。

 結晶塗装を行い、

 140℃40分程の熱を掛けて硬化させます。

HONDA CB1300ヘッドカバー結晶塗装 さらに数日寝かしたら完成です。

 色は鮮やかな赤の結晶塗装で、主にフェラーリのヘッドカバーに採用している塗色です。

HONDA CB1300ヘッドカバー結晶塗装 完成

cb130011 大変お待たせしました!ホンダCB1300のヘッドカバー、結晶塗装の赤で完成となります。

cb130012 赤は一応オーナー様の希望に沿って「鮮やかで濃い赤」になるようにしています。画像だといつもと変わり無いように見えますが実際はもっと鮮やかに見えますのでご安心下さいませ。

最初の状態も紹介しますね。

cb27パッと見は未塗装に見えますが、ヘッドカバーはアルミ素地にクリアーが塗ってあって、小さいカバーの方はシルバーが塗ってあります。

cb130013 車体に装着されると実際に見えるのは両端だけなので真ん中の方はどうでも良いのかも知れませんが、それを言うと車(四輪車)の場合はボンネットの中ですから、この辺はもう完全に自己満足の世界ですよね。

ちなみにこれの両端に先日紹介したゴールドキャンディーに塗装した丸いサイドキャップが装着されます。一体どうなるんでしょう・・・。

cb130016ちなみにこちらは室内の照明で撮影した画像で、色味に関してはこの方が実物に近いです。自然光で撮影したものに比べると大分赤が濃く見えるのが判ると思います。

cb130015それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

HONDA CB1300ヘッドカバー 結晶塗装 本塗り

cb1300mic 先日サイドキャップをゴールドキャンディーに塗装していたホンダCB1300のヘッドカバーで、元々塗られていたクリアーは溶剤浸け置きである程度取れてくれたのですが、どうも微妙に残っているっぽい(見え難い)ので、結局最後にサンドブラスト処理をする事にしました。もしも見落として残っていたら気持ちが悪いですからね。

cb13001 と言うような感じでブラスト作業完了です。腐食は出ていなかったので出来ればボルト穴やプラグホール内部などはそのまま綺麗なアルミ地を残してあげたかったのですが(後に紹介するホンダアコードのヘッドカバーがそんな感じなので是非そちらをご確認ください)、これはこれで対処方法があるので問題はありません。

cb13002 ちなみにカバーは素材がスチールで、こちらはシルバーに塗ってあったので先にブラスト処理を行って旧塗膜を剥がし、プライマーまで塗っておきました。画像はブラスト処理が終わった直後の状態です。

cb13003 ヘッドカバーはその後リン酸処理を行い、綺麗に清掃したら既にプライマーまで塗ってあるカバーを仮止めしておきます。一緒に塗れば

cb13006いつものように全体にプライマーを塗ったら、続けてホースが挿さるパイプ部分やボルト穴などを黒で塗ります(その画像がありませんでしてすいません・・・)。

cb13004 その後鮮やかで深みのある結晶塗装の赤を塗装し、十分に熱を加えたらマスキングを剥がして本塗り完了です。

ちなみに結晶塗装は焼付け型塗料の部類に入るので、硬化剤を入れる代わりに140℃~170℃程度の熱を掛けて硬化させます。ただしこれは「耐熱塗装」と言う訳では無く、単なる「焼付け塗装」と呼ばれる物で、特段熱に強い塗装と言う訳ではありません。その辺がどうも勘違いされているようで、そもそもこれが万能な耐熱塗装であれば、新車時から塗ってあるヘッドカバーの塗膜はあんな風に(いつもの様に)ペリペリと剥がれたりはしませんので。あれの問題は塗膜では無く下地です。

cb13005これと一緒にご依頼頂いたキャップはエンジンの一部に付く物で、そちらは通常の2液ウレタン塗料で塗っていますが、やはり耐熱と言う訳ではありませんが普通に使っていて剥がれたりはしません。2液ウレタンの耐熱性は一般的に80℃くらいと言われていますが、150℃でも多分問題は無く、何か起こるとしたらそれはやはり下地の問題で、特にポリパテは耐熱性が低く80℃くらいで剥がれたりしますから(塗装屋さんならだれしも経験済みですよね)、その点で「耐熱性が低い」と誤解されているのだと思います。ヘッドカバーを普通の2液ウレタンで何度も塗っていますが、それが問題で剥がれたと言う報告は聞いた事が無いですからね。

なので当初ご心配されていたサイドキャップの方も全く問題は無く、安心してお使い頂ければと思います。いずれ何かが起こるとしたらメッキの下で錆が起こる事ですが、あのメッキであれば多分問題は無いと思います(通常錆に強いメッキでも結局下地が悪ければ酷い事になります)。

それでは完成次第改めて紹介させていただきますね。もう少々お待ちくださいませ!

HONDA CB1300ヘッドカバー結晶塗装承ってます

cb27 先日到着しておりましたホンダCB1300の純正ヘッドカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

こちらは少し前にも同じ物を結晶塗装で塗っておりまして、今回もほぼ同じ内容となっています。ただ程度としては今回の物は凄く良いですね。

cb28綺麗に見えるのは実はアルミ素地の上にクリアーが塗ってあって、これによって「ある程度」は腐食は防げるのですが、クリアー自体に防錆顔料は入っていませんし、実は空気や水蒸気はクリアーを通り抜けてしまうので腐食は抑えられません。前回のヘッドカバーがそんな状態でしたよね。改めて紹介します。

cb14 少し前に施工した同型のヘッドカバーも同じく クリアー塗装は施されていたのですが、経年でこんな感じに腐食が発生してしまいます。クリアーが剥がれたから腐食と言う訳では無く、順番的には腐食が発生してクリアーが剥がれたって感じですかね。未塗装ですが亜鉛メッキのスチール製パイプの方がまだマシと言う状態です。

cb26こちらは以前の完成画像で、今回は「鮮やかで濃い赤」といったご要望を頂いていますので(ちょっと難しいですが・・・)、一応イメージに近くなるようにしてみたいと思います。青味を加える、みたいな感じですかね。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

HONDA CB1300ヘッドカバー結晶塗装 完成

cb24 大変お待たせしました!ホンダCB1300のヘッドカバー、結晶塗装の赤で完成となります。フェラーリ風のイタリアンレッドですね。

cb25 小さなカバーの中に入っていた部品は元の通りに戻しておきましたが一応チェックしておいて頂ければと思います。ちなみに本塗りの時は向きが逆だったのはあの方が塗り易い事と、あとは私が完全に勘違いしていただけです。分解前の画像を見てびっくりしました・・・。

最初の画像も紹介しますね。

cb14 純正の状態ではアルミの素地にクリアーが塗ってあったみたいですが、案の定と言うかクリアーだけでは防錆効果は無くその下で腐食が発生してしまっていました。ただこうなってしまった部品でも、塗装(と下地処理)を行う事で耐久性は純正以上にまで出来たりします。と言うかプライマーはちゃんと塗りましょうって。

cb26今回の腐食は根深かったので、いつもお世話になっているサンドブラスト専門店にて根こそぎ削り取って頂きました。いくら見た目を綺麗にしても後で再発したら意味が無いですからね。

cb22 近くで見るとこんな感じです。私的にははっきりとした目の結晶塗装が好きなので(じゃないとボディーシューツと大差ありませんので)、通常の塗装に比べるとかなり塗り込んでいます。ただ時々失敗して全部シンナーで洗い流す・・・なんて事もありますけどね。

cb23左側のヘッドカバーは今回一緒に作業したNDロードスターのヘッドカバーで、同じ赤でも色が違うのが判ると思います。右側のCB1300のヘッドカバーはイタリアンレッドな結晶塗装なので多少朱色っぽく、左側のロードスターのヘッドカバーはそこから少し調整してレッド系のパールを入れていたりします。言われても判らないかも知れませんが(すいません・・・)、画像を良く見てみると光に当たって少し発光(反射)しているのが判ると思います(そう刷り込むように、と。笑)。こちらは後ほど紹介しますね。

メールは頂いておりませんので時間が遅いですから明日以降に電話にて完成のご連絡を差し上げたいと思います。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!