BMW MINIフロントグリル枠&ヘッドライトリム塗装 完成

 大変お待たせしました!先日本塗りを終えておりましたBMW MINI F54ミニクラブマン純正のフロントグリルメッキ枠とヘッドライトメッキリム(リング)の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々はABS樹脂に装飾クロムメッキが施されていた物で、これに普通通りの塗膜が出来るよう、下地を作ってからの上塗りとしました。尚、密着剤は使用しておりません。

裏側に着いていたプラスチック製のクリップと、ビビり音防止の為のクッションテープは元の通りに戻しておきました。

 色はソリッドカラ―のブラックで、クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 塗膜の密着性については、通常の塗装と同等と考えて頂いて大丈夫です。

 密着剤(スプレー糊のような物)を使って塗装した場合、面で抑えている時は意外と大丈夫なのですが、何かしらきっかけがあるとそこからペリペリと剥がれて来たりします。

 また密着剤を使って塗った時のように、経年で効果が落ちて塗膜がペリペリと剥がれてくる事もありません。

ちなみに以前当店で塗装した物で一度そう言う事があったのですが、実際の部品を見せて頂くと、塗膜では無く下地のメッキ自体がプラスチックから剥がれて来てしまっていました。車種は三菱のパジェロで、同じように中古品のフロントグリルを手配したのですが、やはりそちらもその時点で既にメッキが劣化して剥がれ掛かっていました。

そうなると上から塗ってもどうしようも無く、ただそこまでのサイズのメッキを当店で剥がす事は出来ませんので、ご懸念の場合には今回のように新品部品をお手配頂くのが宜しいかと存じます(それにしてもそんなに簡単に純正部品のメッキが剥がれると言う事は無いのでビックリしましたが・・・)。

 画像はいつものようにサイズの縮小以外は未加工となります。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

BMW MINIフロントグリル枠&ヘッドライトリム 本塗り

 先日メッキ素地の下地処理~サフェ入れを行っていたBMW MINI F54ミニクラブマン純正のフロントグリルメッキ枠と、ヘッドライトメッキリム(リング)左右です。

その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとして黒のベースコートをドライコートでパラパラと塗っておきました。

画像は軽く水研ぎをした状態で、下地に塗ったプライマーとその後のサフェーサーの肌が凸凹になっているのが判るかと思います。

ラッカーサフェーのように柔らかければそのまま手研ぎでも良いのですが、2液のウレタンサフェだとこの肌が残ってにウネウネとした仕上りになってしまうので、最初は当て板を使ってしっかり肌目を落としておきます。

 ただし当て板を使って研ぐと、曲面のラインはポリゴンみたいにカクカクになってしまいますから、最後はペーパーのコシを使っての手研ぎで研ぎ付けます。番手は#600→#800が普通ですが、今回のように丸みのあるラインは「面」では無く「角」に当たり易いので、下地が出ないよう#800のみで行っています。

 ただし#800の耐水ペーパーだけだと傷が深すぎるので、最後は当たりの柔らかい布状研磨副資材(アシレックスレモン)を使ってペーパー目を均します。耐水ペーパーのような強いコシが無いので、段差がついた個所なども下地を出さずに削る事が出来ます。

 同じようにヘッドライトリムも水研ぎで行います。

水を使わない空研ぎでも出来ますが、コスト高だったり粉っぽくなったりするデメリットもあるので、この辺はケースバイケースでやり方を変えられます。

 その後よく洗浄し、台にセットします。研ぎ汁が残ると厄介なのでマスキングも全てやり直しておきます。

 自動車の車体を塗っていた頃は台の上に直置きで塗っていましたが、小物塗装専門になってからはフチから裏側までしっかり塗れるこの固定方法になりました。部品が車体に装着された状態なら裏側は見えませんが、部品単体でお渡しする今のスタイルだと裏側までしっかり見られてしまうので、見えない所にまで気を遣うようになりました。普通は経験を重ねる毎に仕事が楽になると思うのですが、うちの場合はまるで逆です(苦)。

 フロントグリルのメッキ枠は、それに合わせてベニヤ板などをネジ止めして台を作製しています。ちょっと重いですが、こちらも持って塗れるようにしています。

 よく脱脂清掃したら、ベースコートを塗布します。

先日施工したインプレッサのシフトカバーのフチもこれと同じベースコートの黒ですが、艶具合が全然違うのが判ると思います。しっかりウェットで塗り込むと半艶のようになります。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 内側と外側の側面もしっかり塗らないと綺麗に仕上がらないので、面積の割には結構面倒な形をしています。

こういった形状は今まで段ボールをカットして使っていましたが、以前自作した長ワニクリップが活躍してくれています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

BMW MINIフロントグリル枠&ヘッドライトリム 下地処理

 先日お預りしておりましたBMW MINI F54ミニクラブマン純正のフロントグリルメッキ枠と、ヘッドライトメッキリム(リング)左右です。

樹脂素材の装飾クロムメッキ部品へ塗装をする場合は、メッキを剥がすか、それ用の下地を作ってからの上塗りとなりますので、今回のような大きい部品は後者の方法での塗装となります。

尚、メッキを剥がすケースは殆どありませんが、以前ご依頼を頂いたプジョーのステアリングスポークカバーの塗装では、凹み文字部分を平滑にすると言う事でメッキを剥がしてからの作業となりました。

 メッキの素地調整をした後、プライマーを塗布します。

プライマーは表面から側面まで満遍なく塗り、

 さらに裏側まで回り込むように塗っておきます。

 続けてサフェーサーを塗布します。

ライン自体は良いのでサフェーサーは厚塗りする必要はなく、3コート程としています。

この後60℃40分程の熱を掛けて硬化させ、後日研ぎ作業を行ってから本塗りとなります。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

BMW MINIフロントグリルメッキ枠&ヘッドライトメッキリム塗装承ってます

 先日到着しておりました、BMW MINI F54ミニクラブマン純正のフロントグリルメッキ枠と、ヘッドライトメッキリム(リング)左右です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容はどちらも艶ありの黒で、クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」への変更で承っております。

どちらも素材は樹脂製で、表面には装飾クロムメッキが施されている為、メッキ素地用の下地処理を行ってからの上塗りとなります(安易な方法としての密着剤の使用はしません)。

以前同型部品の施工事例がありますのでそちらも紹介をさせて頂きますね。

BMW MINIメッキグリル枠塗装 完成

ヘッドライトリムの裏側には、ボディ(ヘッドライト)へ固定する為の黒いクリップが6か所着いていて、

てっきり昔ながらのスチール製のクリップかと思っていましたが(業界の方なら判りますよね)、

 プラスチック製の物がスライドして嵌っているだけなので取り外しておきました。

 またクッション材が4ヵ所貼ってあったので、

 こちらも取り外しておきました。素材はオデッセイのビームライトガーニッシュの裏に貼ってある物と同じですね。メッキ素地の下地処理は結構激しい作業になるので、余計な物は極力取り外しておきます。

 両面テープも新たに貼っておきました。

今回はメッキ製品への塗装で、また新品部品を御用意されると言う事もあり、予定していたご予算をオーバーしてしまい一旦は諦められる事になったのですが、その後「毎日、ブログ拝見してずっとお願いしたいと思っておりますので、今回良い機会と思いますので作業依頼お願い致します!!」との事でこの度ご依頼頂ける事になりました。このようなお言葉を頂戴してしまうのは非常に恐縮で、いつ止めようかと思っていた日記ですが、何とか今後も続けていければと思っております。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

BMW MINIメッキグリル枠塗装 完成

 こちらも大変お待たせしました!BMW MINのメッキグリル枠の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

飛び石傷が結構多かったのですが、プライマーとは別にサフェーサーの塗装&研磨も行っているのでその跡は全く感じられないと思います。

 メッキ用の下地処理を行わず、密着剤を塗ってそのまま上塗りを行えればご案内している半額くらいの費用で塗装出来るのですが、一度塗装がペリペリと剥がれると補修するのは難しいので当店では対応していません。

 尚当店での塗装では普通にフェザーエッジが出せますので、後で傷を付けてしまったなどの場合でも補修が可能です。下地が出来ていないと延々チヂレが起きるので部品を交換するしか方法はありません(ラッカーならシンナーで落とせるのでそれなら大丈夫な場合はあります)。

 以前当店で塗ったメッキ部品を、回りまわって知り合いの塗装屋さんが補修するという事があったのですが、補修の仕方を説明したその時に「タカハタ君、凄いね。フェザーエッジが普通に出るよ!」と感動していました。やっている事は全然特殊な事では無いのですが、多分そこまで手を掛けるという発想が無いのかも知れません。

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となっています。

【お任せ仕上げコース】ですので磨き処理はしていなく、塗りっ放しのそのままです。塗って直ぐに熱を掛けるともう少し艶が引けてしまうのですが(塗膜中の溶剤が急に出てくるので表面を荒らしてしまうのです)、一晩置いてから熱を掛けるようにしてからはある程度の艶を保持したまま仕上げられるようになりました(勿論ベースコートでドライ吹きをしない事が必須ではありますが)。

一緒にお預りしておりますテールランプもそろそろ着手しますのでそちらもどうぞもう少々お待ちくださいませ!