レンズ関係透過性塗装 下準備

先日リヤセンターガーニッシュの加工とクリアー下塗りをしておいたホンダS660の純正テールランプ、センターガーニッシュ、ハイマウントストップランプです。

その後60℃40分程の熱を掛け、塗膜を硬化させておきました。

テールランプはセンターガーニッシュの時と同様、裏側やフチの溝に砂埃が付着しているのでよく洗浄しておきます。

当初はS660のレンズ一式のみで本塗りを行おうと思っていましたが、コート毎の乾燥時間=フラッシュオフタイム時に手が空いてしまうのは避けたかったので、こちらのトヨタマークX用テールランプも一緒に本塗りを行おうと思います。

最初に見た時からどうも艶がぼやけていると思っていましたが、

レンズ表面をよく見てみると、艶の中に細かい傷があるのが判ります。今回の塗装でこういった表面の凸凹は平滑になるので、より美しさを感じられるかと思います。

裏側を水洗いした後、よく乾燥させておきます。

続けて被塗面以外の箇所をマスキングしておきます。

この後被塗面を研磨して足付け処理を行いますが、S660のテールランプは塗り分けのマスキングが複雑なので、見本としてテープが貼ってあるレンズはそのまま残しつつ、反対側を先に作業してそちらのマスキングが完了したらもう一方の作業(足付け処理)も行うといった作戦でいこうかと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ホンダS660メッキエンブレム塗装 完成

honda33 先日マットホワイトに本塗りを終えていたホンダ純正のメッキエンブレムです。最後に両面テープを貼り付けます。

再剥離の出来る台紙の上に幅30ミリの両面テープを3段に並べます。

honda34 以前作成しておいたデータを使ってレーザー加工機でカットします。

honda35 エンブレムより一回り内側にオフセットされた両面テープの出来上がりです。

honda36 台紙から剥がしてエンブレムの裏側に貼り付けます。

ちなみにこれくらいの作業であればカッターで切ってもそんなに手間ではありません。ただ両面テープはエンブレムギリギリになると隙間から見えて凄く格好悪いのでしっかりと内側にオフセットさせる必要があります。と言うか今回のエンブレムはフチがフランジ状になっているので、確実に内側に入れないと上手く貼れないようになっている模様です。

honda37 両面テープは一枚物では無い為、後で剥がす事を考えて一旦台紙を全部剥がします。

honda40改めて再剥離用のシートに貼り付けて完成となります。大変お待たせしました!

最初の状態も紹介しますね。

honda24通常メッキの上に塗料は密着しませんので、方法としては一旦メッキを剥がすか(その下の素地はABSなので塗装は問題ありません)、メッキの上に塗装をしても剥がれない下地を作る必要があります。尚、密着剤の類は使用していませんのでご安心下さいませ。

honda38 色はお任せでしたので、VWニュービートルに採用されている「キャンディホワイト」(カラーコードLB9A)に、クリアーは艶消し専用の物をコーティングしています。艶々のクリアーと同様2:1の2液ウレタンクリアーです。

honda39ツルンとしたつや消しで、落ち着いた高級感のある 仕上りになっているかと思います。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ホンダS660用メッキエンブレム 本塗り

honda27 先日メッキ素地用の下地処理を行い、サフェーサーまで塗装しておいたホンダS660用の純正メッキエンブレムです。

サフェーサーを#600~#800で水研ぎし、最後は布タイプの足付け用副資材(アシレックスレモン)でペーパー目を均します。

honda28 よく乾燥させ台にセットして本塗り準備完了です。

honda29 内側の側面部分など塗り難い個所はパーツの裏側からも塗れるようにする事で綺麗に仕上げる事が出来ます。スプレーノズルを細くして固定した棒の隙間からその向こう側を狙い打ちます。ベースコートは口径0.6mmのガンを使いました(別に0.8でも1.0でも大丈夫ですが1.3は厳しいと思います)。

honda30 ベースコートの白を塗り終えたらつや消しクリアーを塗って本塗り完了です。画像は塗り終わった直後なのでまだ艶はありますが、ここから徐々に艶が消えていきます。

honda31 先ほどの状態から30分くらい経つとほぼ艶は消えてくれています。

色についてはお任せでしたので、今回はVWの「キャンディホワイト」(カラーコード:LB9A)を採用しました。クリアーは艶ありと同様2液の艶消し用ウレタンクリアーです。

honda32クリアーを塗らない状態(ベースコートのみ)でも同じようにつや消しの仕上がりにはなりますが、それだと画像のような「いかにも透明な被膜がある」といった質感にはなりませんし、そもそも耐久性が全然違います。コンパウンド掛けをしていても簡単に角が露出したりはしませんのでご安心くださいませ(ただし艶が出てしまいますのでコンパウンドはお控え下さい・・・)。

尚ワックスは普通に掛けて頂いて大丈夫です。若干テカリは出ますがむしろ何かしらコーティングされていた方が汚れ難くなりますのでお勧めです。

後は裏側の両面テープをレーザーカットして貼り付けたら完成です。そちらも出来ましたら改めて紹介しますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ホンダS660用メッキエンブレム 塗装承ってます

honda24 先日到着しておりましたS660リヤ用のホンダ純正メッキエンブレムです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容はこちらを「マットホワイト」で、白の色に付いてはお任せ頂いたので、こちらはいつも採用しているVW社の「キャンディホワイト」(カラーコード:LB9A)を予定しております。

honda25裏側には両面テープが貼ってありますが、こちらは一旦剥がして最後に新たに貼り直します。

単に塗るだけであればそのまま残す事も可能ですが、今回のようにメッキ素地への塗装となるとそれ専用の下地処理を行う必要がありますので、その際にはこの両面テープが邪魔なのです。

ただこの両面テープに関しては、以前同じ物をご依頼頂いた時にデータを作成してレーザー加工機で綺麗にカット出来るようになっていますので、元に近い状態で復元が可能です。そちらも紹介させて頂きますね。

s6603最初にこんな感じで両面テープの形をスキャナーで読み込みます。ちなみに両面テープはエンブレムよりも一回り小さく奥まった位置に貼られるようになっています。両面テープをギリギリでカットするとエンブレムを横から見た時にとても格好悪いからです。

s66018ソフトを使って作成したデータを基に、レーザー加工機を使ってカットします。詳しくはこちらでも紹介していますので宜しければご参照ください。

h6601レーザーでカットした両面テープを黒に塗装したメッキエンブレムに貼ったところです。両面テープはエンブレムの輪郭よりも少し内側にオフセットされて貼られているのが判ると思います。

ただこの時問題だった事として、両面テープをレーザーでカットすると端が炭化してしまい、その煤を一つ一つシリコンオフで拭き取る(!)と言う作業が必要だった事で、これをどうにか出来ないかと思って改善出来たのがその後のトゥディのエンブレム作成&塗装の案件でした。

today124 通常使っていた両面テープはブチル系だったのですが、その後ウレタン系の物を見つけ出し、それを使うとレーザーでカットした断面も焦げず(焼けず)に綺麗にカット出来ます。

today125焼けるというよりも「溶ける」といった感じなので、断面はとても滑らかで美しいです。白いウェスで拭いても焦げが移るような事もありません。詳しくはこちらのページで紹介しています。F1マシンじゃないですが、社外記でやっている事が実際の仕事にフィードバック出来ているのでこれらが大いに助かっています。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

HONDA S660メッキエンブレム塗装 完成

h660 先日本塗りを終えていたホンダS660の純正メッキエンブレムです。サイドマーカーの方はまだですが、先に両面テープを貼ってこちらを完成にしたいと思います。

h6601 両面テープはレーザー加工機でカットしてあるのでそれをピンセットで貼り付けます。ちなみに普通のように見えますが実はこれって凄い事なんですよ(笑)。

h6602 そして元々貼ってあった台紙に戻します。

h6603 寄って撮るのが限界なのでトリミングしてみました。

h6604 続けてホンダのマークです。こちらは一個は全面両面テープで、もう一個はクリップ式での取り付けと上下に少しだけ補助的に両面テープが貼ってあります。

h6605 そして完成です。そのまま撮影して梱包も済ませておきました。

h6606 メッキの上に直接黒を塗っていれば艶々なのは当然ですが、その間に下塗りと中塗りの違う種類の塗料が2層入っていますから途中で研ぎの作業も行っています。詳しくは紹介出来ませんが、「下塗り」「中塗り」「ベースコート黒」「クリアーコート」の全部で4層構造になっています。

h6607一緒にご依頼頂いているサイドマーカーの方は他のテールランプ関係と一緒に塗りますので、そちらが完成しましたら改めてその旨ご連絡いたしますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!