比色

 先日届いた荷物を開けてみたところ、こちらの製品が入っていました。

・・・え・・・あ・・・れ?。

いや、そう言えば半年くらい前にこちらで投稿した記事に「それは初音ミクの色では?」といったコメントを頂きまして、ああなるほど、確かその時に「それなら色を見比べてみよう!」と思ってこちらの製品を注文していたのを思い出しました。

ただ買った当時はまだ発売する前の予約品だったらしく、すっかり忘れていた今頃になって発送されたという事でした。実際は半年では無く4ヶ月前の事ですが、注文していた事自体忘れていたようです(同じような事で見た事が無いようなサイズのネジが時々届きます)。

 ちなみにこちらの模型は「メカトロウィーゴ」なる物で、モデラ―の間では自分仕様に塗装したりする方も多く、かなり人気の高い製品らしいです。

今回私が買った物は予め「初音ミク仕様」になった物で、この色を、以前塗装したCORSAIRのPCケースの色や、ICE WATCHと見比べてみよう!と思っていた次第なのです。

参考までにどうぞ↓

ミントグリーンが続きます

 ちなみにこの模型、フィギアが中に乗れます(笑)。随分と良く出来ているんですね~。

 と言う訳で肝心の色味ですが、全く違いました(笑)。

と言う事ですが、実際は初音ミクでも色々なカラーバリエーションがあるようで、今回のメカトロウィーゴには青寄りの色味が採用されたというだけのようです。

仕事で行っている塗装は元々自動車のボディを塗る為の技術や材料が基になっているので、手元にある色見本は車体色がメインですから、今回のような淡い色のソリッドカラー(パステルカラー)などは殆どありません。

ただ小物の塗装を専門にするようになってからは、今回のようはパステルカラーを使う頻度が高くなり、この辺をどうにかしたいと常々思っているのです。

そういった点ではPANTONEのような色見本帳はとても魅力的で、「こういった物がSTANDOXにもあればどれだけ良いか」と何度も思った事か・・・。

ちなみにそういった事も試してはいるのですが、如何せん一色毎に色合わせを行って重量計量し、さらに配合データを残すという作業はかなりの手間と時間が掛かる為、中々出来ないのが現状でもあります。

ただ少し前に行った迷彩塗装で「塗装した後に、PANTONE色見本から近似色を探す」と言う方法を見つけ出したので(今更ですが…)、この方法ならPANETONEの色見本に縛られず、且つPANTONE色見本帳のようなトーン毎に別けた色見本をSTANDOXでも比較的簡単に作れるだろう!と思った次第です。

作業的にはこんな感じです↓

色彩照合

例えば青の原色があって、最初にそれに1%の白を入れた状態でスプレーガンごと重量を量って色板(色見本)にスプレーし、その分減った塗料に再び1%の白を混ぜて重量を計測してからスプレーし、なんて事を7回繰り返せば7色の色見本と配合データが出来上がる!といった寸法です。毎回色を作っては捨てる必要がありません。またその後色見本と照らし合わせればPANTONE色見本との互換性も出せるという算段です。

さらにはそれぞれの色を「艶消し」と「艶あり」どちらも用意しておけば、わざわざ艶消しクリアーを塗って色を確認しなくてもある程度の色味(色変化)は確認出来ると思います。

ただネックとしては、いずれ塗料自体が変わってしまうと言う事で、現在は溶剤ベースコートを使っていますが、いずれこれが水性ベースコートになったら今までの労力が全て水の泡に…と言う事が懸念されます。

対応策としては、原色の置き換えが可能かどうか、またはアクワイヤーのような多角型分光測色機で今まで作った色見本を読み取るといった方法ですが、その際にはある程度の平らな面積が必要な事、また恐らくですが、艶消しの塗色を機械で読み取るのは無理なのでは・・・と思っています。艶消しだと光が上手く反射しないでしょうし、クリアー中に入っているシリカゲルが光の透過を阻害して、正確に色を拾う事は出来ない気がするのです。

まあでも逆を言えば、機械での読み取りが無理ならば色見本を作る意味合いは断然強くなりますから、今からでも色々やっておけばいずれ役に立つ日はきっと来ると思います。

技術的な事を模範するのは比較的簡単ですが、明らかに時間が掛かるような事は意外と真似され難いと思うので、情報がオープンになった今の時代だからこそ、そういう方向に向かった方が将来性は大きいと思っています。ただしそうなると益々泥沼化なのですが(苦)。

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