改めて真空脱泡

SHUREマイクの色見本用モックアップの作成は、いつもこんな感じにシリコーン型に注型用ウレタン樹脂をそのまま注いでいましたが、

 ちょっと思う所があったので、ウレタンレジンとしては久しぶりに真空脱泡を試してみる事としました。

最初の頃に使っていたウレタンレジンは120秒硬化の早いタイプで、さらにその時は気温が高かった為に真空脱泡をしている途中に硬化が始まってしまう(!)と言う大惨事ぶりだったのですが、その後今使っている180秒硬化の遅いタイプを教えてもらったのと、今の低い気温(10℃くらい)ならいけるのでは!と思ったのです。

 デシケーター内の空気をドライポンプで吸い出して気圧を下げると、予想通り結構な量の空気を脱泡する事が出来ました。

ただ余り欲張ると以前と同じ轍を踏むので、多少余裕を持って早めに終わらせるようにします。

 また巣穴が見やすいようにと、レジンに着色剤を入れて黒くしました。

 左が自然落下で注型した物で、右が真空脱泡をして作成した物です。色は違いますが樹脂は同じ物です。

 真空脱泡した方は見た目には殆ど気泡(巣穴)は見られず、

 単に注いだだけ(常圧)で注型した方には小さなピンホールが幾つか見受けられます。色が黒だと良く判りますね。

 今回の物は今までに比べてもかなり巣穴が多く、そのままでは到底塗れないのでサフェーサーを塗る事にしました。

 どうせ塗るならと言う事で、常圧で注型した物は結局全部サフェを塗っています。

 こちらは真空脱泡した方で、脱泡時に上に上がってそのまま固まった気泡がかなりの量なのが判ります。

試しに(と言うか他の塗装のついでに)、真空脱泡した方にはクリアーだけを塗ってみました。

下には何も塗っていませんが(当然ですがウレタンレジンに密着剤など不要です)、巣穴やハジキなど殆ど無く綺麗に仕上がりました。モックアップマイクでは今までで一番良い出来だと思います。

気温が上がってしまったらまた違う結果になるかも知れませんが、当面は真空脱泡で作って作業を楽にしていこうと思います。

と言うかもっと早くやっていれば良かったですね。

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