先日本塗りを終えていたF50ブレンボキャリパー一式です。外しておいた部品を組み付けます。
簡単な部品の脱着についてはサービスで行っておりますが、あくまでもお客様に代わってと言う形ですので、実際に車体に組み付ける際には各部の点検をお願い致します(画像に映っていない物を外してはいませんのでその点はご安心下さい)。
またブレーキパッドなどの消耗品は組み付けはせず、別に梱包してキャリパー本体と一緒に同梱しておきます。
最初の状態も紹介しますね。
また今回はキャリパー正面にある突起を平滑にし(画像はオーナー様自ら施工しています)、サンドブラスト後にはこの正面のみをサフェーサーで平滑な下地に整えています。キャリパー全体の梨地を平滑にしている訳ではありません(それは大変なのでとても高額になります)。
また塗装で入れたロゴは、それぞれ今回の為にデータから作成しました。この場合は塗装費とは別にデータ作成費が必要ですのでご注意下さいませ。
正面以外はサンドブラスト後には薄膜のプライマーのみですが、元々このキャリパーは製造時に切削されている為、そのままの塗装でも比較的艶のある仕上がりになっています。鋳造成型時の梨地が残っている場合は多少なり表面が凸凹しています。
ちなみにザラザラとした梨地を、今回のような「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程では無く、「上塗り塗装の二度塗り」と言う方法で艶だけを出すという事は可能なのですが、その場合は「肌の上に肌を重ねる」ような事となりますので、今回のようなシャープな仕上がりにはなりません。
またサフェーサーを塗ってもしっかりと研ぎ付けなければ結局だらしのないフォルムとなり、「確かに艶はあるけど何か違う…」と言うのは大抵そういった事です。それらは作業自体楽なのでコストは落とせますが、余りメリットが無いので私的にはお勧めしません。
ブレーキ屋さんから下請け的にご依頼を頂いた場合は、ボルト穴周りや車体との接合面は塗装しないで、アルミ素地剥き出しのままの仕上りとなりますが(膜厚をつけたく無いのでそこは塗らないでと言うご指定です)、当店にご依頼頂いた場合はその部分もプライマーと艶消しの黒だけを極薄膜で塗るようにしています。
下段に配置したロゴはサイズ的に厳しく、多少なり曲面部分に差し掛かりましたが、正面から見れば(車体に装着された状態で見れば)全く違和感はありませんのでご安心下さいませ。
それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!