先日本塗りを終えていたスバルエンブレムと一緒に御依頼を頂いている色見本ミニカーです。樹脂を注型して色見本用の素体として使っている物を、サフェで整えてキーホルダーとして販売している物ですね(単体での販売はしておりません)。
まずは下色として隠ぺい力の高いシルバーを塗布します。具体的にはVW社のリフレックスシルバー(LA7W)を使っています。ちなみに御依頼頂いているのは一個ですが、予備としてもう一個塗っておく事にしました。
続けて粒子の大きいメタリック=STANDOX MIX598を塗布します。スタンドックスの原色で一番粗いメタリックで、ただ隠ぺい性がかなり低いのでそれ単体での使用は難しいのです。
ちなみに下色に黒を使うと正面と透かしでの明度差が大きくなり、より金属感が高く見えるようになるのですが、そうなると塗り方によって色の差異が大きくなってしまうので色見本としては適さないでしょう、と言う事を、少し前にスタンドックスのデモマンの方と話しています。
その後透過性の青=ブルーキャンディーを塗布します。使用しているのはハウスオブカラー社のKK-13 BURPLEです。
ハウスオブカラー社の塗料は、樹脂と顔料(または染料)が混ざった物と(UK)、今回のように顔料(または染料)単体の物=KKシリーズがあって、今回のようにこの後者=KKシリーズの物を、自分が使用する塗料=当店の場合だとSTANDOXベースコート用樹脂であるMIX599に入れればスタンドックスの塗装システムとして使用する事が出来ます。ポカリスエットの粉末を買って自分で水と混ぜて作るか、またはペットボトルのを買ってそのまま飲むかといった感じですかね、
ただハウスオブカラー社の色見本に使われている下色=シルバーはSTANDOXのそれとは違う物なので、わざわざ自分用の色見本を作っていたりする訳です(画像のミニカーは以前塗っている物です)。
そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!
クリアーはエンブレムに使ったクリスタルクリアーでは無く、現在テスト的に使っている同社STANDOXのVOCエクストラクリアーを採用しました。
スバルのエンブレムは下地がメッキなので色の見え方は全然違うかと思いますが、上に重ねている青は同じ物となります。
この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。
ちなみにこれ単体で塗ると採算が合わないので、
今回はこちらの色相環キーホルダー用のピースも一緒に塗らせて頂きました。
今回の色見本ミニカーと同様下地にシルバーを塗る物と、それとは別に現在こちらのミラーアクリルを使ったタイプそれぞれ作成しています。色相環12色を塗装で表現したキーホルダーですね。
元々はソリッドカラーで作っていたこちらのタイプと、
それを改良してキャンディーカラーにしたタイプ、そしてさらに今回ミラーアクリルを使った物を新たに制作しています。11月に開催されるデザフェスに出店するので、そちらで販売する予定です。
それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!