フォレスターテールランプ 本塗り

先日下準備を行っておいたSKフォレスター STI SPORTの純正テールランプです。

レンズ系の透過性塗装は異物が入るとそのまま残って見え続けてしまう為、通常の塗装=下地を隠蔽してしまう塗色に比べてどうしても気を遣います。

なので前日までにブース内の壁と床、塗装台と棚板を高圧洗浄機で埃を洗い流すようにして清掃を行っています。これを1個(1セット)だけで行うと採算が合いませんが、タイミングを合わせて何セットかを纏めて塗る事で費用を抑えるようにしています。

最終脱脂処理を行ったらエアーブローで埃を飛ばし、プラスチックプライマーを塗って本塗り開始です。

スモークの濃さはこの時のヴェルファイアのテールランプの画像を参考に、

またまたこの時の画像だと「若干薄すぎるかな」というニュアンスで承っていますので、それぞれの濃さを確認しながら微調整を行っています。透過性塗装(スモーク)は内部反射板やレンズ自体の構造によって見え方が変わるので捉え方が難しいのです。

赤いレンズ部がこれ以上黒くなると次の段階(「薄め」)になってしまうという所でスモーク完了です。ここまでがベースコートですね。

そして最後にトップコート=クリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

ベースコートは5コート、トップコートは2コート、合計7コートをおよそ6時間くらい掛けて行っています。殆どがコート間の乾燥時間=フラッシュオフタイムで、これが一個(1セット)でも大体同じくらいの時間が掛かってしまいますから、ある程度の量を纏めてグルグル回しながら作業をするようにしています。

オーナー様的にはクリアーレンズをもう少し黒くされたいと思っていたようですが、暗くなり過ぎて弊害が出るのはマズイので、ノーマルより多少落ち着くこれくらいで丁度良かったのでは、と思う次第です。

ちなみにこちらのオーナー様からは色見本キーホルダーの制作も承っているのですが、そちらは先にご依頼を頂いたスバルエンブレムの塗装に間に合わなかったので、別の作業時に一緒に塗るようにしています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!