エアーホーン ゴム部本塗り

air29先日本体と付属部品の塗装を終えていたエアーホーンです。塗膜が完全硬化したのでタンクのゴムキャップとホースの塗装を行います。と言うか既に先日これは終えていたのですが、実は大変な事が起きていました(なので昨日からの更新が止まっていたのです)。

air30本塗り自体は問題なく終わっていました。マスキングはかなり手間が掛かりましたが台に固定したセッティング自体はそのまま利用したので多少は軽減出来ています。ホースは固定出来ないので本体のマスキングと接触はしてしまいますが、こちらはクリアーは塗らないベースコートのみの塗装なので半分程度を塗ったらセッティングタイムをおき、その後ホースを移動して塗れば特に問題はありません。

air31 そして今朝の状態です。パッと見は問題無く出来ているように見えるのですが、塗り終わった後の状態からして既に問題が起きていました。

air32ホース部分に塗った塗装はペリペリと剥がれてしまっています。当初はホースが曲がる事によって塗膜が付いていかない(柔軟性が劣る)のかと思いましたが、ゴムキャップは問題無いので(こっち方がよほど変形しますので)素材との密着性に問題があるようです。

で、色々と調べてみたのですが、この柔らかさと細さで耐圧のホースとなるともしかしたらポリエチレンかシリコン系の物なのかも知れません。ただし前者でこの柔らかさはちょっとあり得ないと思うで恐らくは後者かと思われます。ポリウレタンでしたら普通に密着はする筈ですし。一応最初の段階のパッチテストとしてシンナーを塗ってみたら表面がベタつくような感じがあったのでてっきりゴム系かと思いましたが、考えてみればかなりの圧力を掛ける使いかたをする訳ですからゴムは使わないですよね。ちなみに一般的なポリウレタンなら塗装は密着する筈なのでその可能性は低いです。ちょっとあり得ない剥がれ方なんですよ。

air33一応事前にオーナー様には「剥がれるかも知れない」旨はお話していますがもうそういうレベルでは有りませんから結局本日朝からこれを剥がす事にしました。ただし再塗装をする事は出来ませんのでホースは綺麗なまま活かさなければなりませんのでシンナーは使えず、結果ガムテープを貼っては剥がし、残りカスはシリコンオフで除去していきます。ちなみに一人では大変だったので最近出入りしている友人にも手伝って貰いました。一応同じ職訓校塗装科出身ですから手順と注意点だけを伝えればあとは黙々とやってくれます。本当に助かりました・・・。

という事でホースに関しては(当店の)塗装では対応が出来そうも無いので(素材がシリコンであれば同じくシリコン系が適しているかと思いますが当店では扱っていないのです)、ホース自体を取り替えるなど何かしら違う方法で対応するしか無いかも知れません。力不足申し訳御座いません・・・。

ちなみにこのまま続けて組み付け作業も行っていますが、こちらでもちょっと不具合があったので詳しくはまた紹介したいと思います。といってもこちらは既に解決していますので(一部塗り直しました)その点は御安心下さい。

自転車用エアーホーン×3セット 本塗り

air20 大変お待たせしました!エアーホーン3セット、無事本塗り完了しておりますので御安心下さい。ちょっと画像数が多くて重たいかも知れませんが何卒御容赦下さいませ(今回は色数が多いので・・・)。

air21 セッティングは下塗りの時と同様にエアーホースが本体に接触しないように固定しています。本塗り時はこの台ごと動かしたりしますがそれでも問題無く、見た目以上にかなりしっかり固定出来ています。ただし塗っている時間よりもこのセッティングに要した時間の方が確実に長いですが・・・。

air22 小さい方も足付け処理をして最初と同じようにセッティングします。今回リングの方は装着時に広げると思いますから塗膜が割れないように軟化仕様にしています。ただ想定以上に広げればやはりそれなりに危険ですので出来るだけストレス無いように装着して頂ければと思います(まだ完成もしていませんがお伝えするのを忘る事もあるかと思いますので念の為)。

air23 使う色は5種類で部品点数は9個です。間違えないように何重にも仕掛け(じゃなくて予防線)を施しています。

air24 そして本塗り完了です。下塗りをしておいたお陰で塗る感覚は掴めていましたからプレッシャーは低くて済みました。ほぼ同じ事を二回分やっていますからね。

air25 下塗りでは塗り過ぎないように注意したので凸文字等も比較的シャープさを残して仕上げられたと思います。

air26 ブラックに関してはソリッドカラーかと思いきやホワイトパールが入った2コートパールでした。見た目は黒に見えますが良く見ると確かにパールが・・・といった程度ではありますが良い感じに仕上がっていると思います。

air27クリアーを塗る時は指でこのホースをちょっと動かして隙間を塗っていたりします。肌を作りつつ垂らさないように、というのは当然難しい所ですが良質なクリアーだと比較的やり易かったりします。関ペのPG80も使った事はありますがあれでこう塗るのはちょっと厳しいと思いますよ。足り無い腕は材料でカバーして貰っているのです。

air28小物パーツもこんな感じで完了です。組み付けた状態を見るのが楽しみですがその前にはホースとゴムキャップ部の塗装がありますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

エアーホーン 下準備

air17 先日塗っておいた下塗りが完全硬化したので本塗りの準備を行います。まずは各パーツの足付け処理ですね。細かい箇所は手では不可能からヘラを併用します。

air18エアーホーンの本体も一旦外して全体を足付け~脱脂清掃したら再度台に固定します。今回は下塗りの時よりも慎重且つしっかりと固定します(勿論下塗りの時も何も問題はありませんでしたが)。

air19本体と細かいパーツでそれぞれ色が違うので間違え無いようにしておきます。本塗り当日にこんな事をやっているとミスが生じてしまうので大抵は前日までに終わらせておき、当日もう一度チェックをしながら塗るようにします。それでも時々やってしまうのですが・・・(油断が駄目なんでしょうね)。

どうぞもう少々お待ち下さいませ!

エアーホーン 下塗り

air9本日は第三土曜日ですから基本的には休日の筈なのですが、昨日から積もった雪が気になたのでカブにスコップを積んで出勤しました。荷箱から突き出たスコップはちょっと異様な光景ですがこの状況であれば皆納得だったと思います。

という事で一応出勤したので昨日からの続きを行います。

画像はエアーホーンを固定する準備をしている所で、エアーホーン下部にはエアーを入れる注入口の米式バルブがあるのでそこを利用しようという事です。この為にカブのエアーキャップをちょっと拝借しました。

air10 そしてセッティング完了です。随分と物々しいですが今回はちょっと訳があるのです。

air12 エアーホーンとエアータンクを繋ぐホースは何故かエアーホーン本体中央を貫く形で、これを外すには一旦ホースを切らなければなりませんが、出来ればそれはしたくは無いのでこんな感じでの固定となりました。

air13 いつも使っている花台(本来は花を飾る為の台です)に最初に紹介したアルミステーをネジで固定し、丁度良い角度にエアーホーンを配したらホースを台に固定します。ピンと張るような感じにしておけば動く事はありません。本体の固定も入念にしましたので全くグラつく事もありません。

しかしどうも最近アクロバット的な作業が増えたような気がしますが気のせいですかね。

air14 という事で下塗り完了です。色は本塗り時の隠蔽の事を考えて明るいグレーで、塗料は2Kエナメル(1コートソリッド=クリアーに顔料が入って直接色が塗れる塗装)を使用しています。

air15 本来はサフェーサーを塗りたいところですが形がこれですから塗ったはいいけど細部まで研げない、なんて事になりますから今回はそれの代用としてこの方法にしています。まあ素地の梨地も極細かいのでサフェーサーを充填する程でも無いですしね。

希釈率も上げて薄膜で塗っているので細かいディティールも崩す事無く良い感じで塗れました。これであれば本塗り前の下地処理は足付け処理のみで大丈夫ですので現実的な作業で良い艶の仕上がりを出せると思います。まあ現時点でこの艶ですからね(ただしこの後硬化と共に艶は引けていくと思います。それが平滑では無い下地(梨地)に塗ると言う事なのです)。

air16細かいパーツも表面は多少ザラついた梨地だったのでこちらも下塗りをしておきました。これがサフェーサーだとして、このラッパのマークを残しつつ周りだけを削るなんて事、難しいのが判りますよね。今回塗った2Kエナメルはサフェーサー程切削性は良くありませんが(上塗り塗料とはそういう物で本来削る為のものではありません)、今回のように梨地が細かい場合にはこれでも充填効果がありますので二度塗りによって艶のある仕上がりに出来るのです。

ちなみに一般的な考えからすると「磨けば艶が出るんじゃ?」と思われそうですがこのイビツな形を全体的に磨くなんてちょっと難しいと思います。と言うより塗装屋の場合「磨きで何とかしよう」では無く「どうやったら磨き無しで綺麗に仕上げられるか」と思うのが普通ですので。

という事でいよいよ本塗りも間近といった感じですが、ちょっと今回は色数がかなりあるので他の物と一緒にと言う訳にはいきませんから少し先になるかもです。ここまで来てチヂレるのも嫌なのでしっかり時間を掛けて硬化させたいとも思いますので。

どうぞもう少々お待ち下さいませ!

自転車用エアーホーン×3 下地処理

air3先日塗布しておいたエポキシ樹脂が硬化したので削ってみました。昨日本塗りを行った品々に熱を入れる時にこちらも一緒に並べておいたのです。

air5最初は#320 の空研ぎで研いでみましたが、やはり厚塗りをした為か芯の方がまだ完全に固まっていない為か研ぐと溶剤の臭いが出て来ます。なので粗研ぎが終わったらもう一回熱を入れておく事にします。

air6 50℃~60℃程度で40分程熱を掛けたら今度は#400で研ぎ付けます。作業的にはまさにプラモデルと変わり無い感じですね。良い大人が何をやっているのかと思いきや、掛かっているコスト(費用)は桁違いですからちゃんと仕事として成り立っているんですよ・・・。

air7 で、当初はこのまま本塗りへと考えていましたが、この下地の状態だと色々と不都合があるので今回は「2度塗り」で対応する事にしました。本来の下地処理としては「研磨→2液ウレタンサフェーサー塗布→完全硬化→研磨」が必要ですが、この形状でそれをやるには現実的では無いので(細部が削れません)、一旦普通の上塗り塗装を行った後にもう一度上塗りを行うという方法を取ります。一回目の塗装は塗り過ぎて細かいディティールを崩さないように希釈率を上げて薄膜で仕上げるようにします。

air8同様に細かい部品も二度塗りをする事にしました。画像では足付け後に脱脂処理をしているところで、細かく入り組んだ箇所をウェスとヘラで脱脂するのは時間が掛かるのでスプレーガンにシリコンオフを入れて洗い流すようにして脱脂をしています。ちなみに流したシリコンオフは空き缶で回収してまた違う事で再利用します。汚れのひどい場合の1次洗浄用といった使い方などですかね。シンナーも同様にして回収していてこちらは第1次~4次までを使い分けています。きちんと蓋をしておけば無意味に揮発させたりしないので役目が終わった後でもそれぞれ使い道はあるんですよ。ちなみにヘッドカバー等の剥離に使っているのが一番汚れたシンナーです。結局これも捨てずに一緒に引っ越して来たんですよ・・・(秘伝のタレ状態です)。

実は本日下塗りまで終わらせるつもりだったのですが都内は(自分が考えていた)予想以上の積雪で、これはマズイと思って早々に片付けて帰宅する事にしました。今日はカブで来てしまったんですよ・・・(詳しくは後ほど社外記で紹介出来るかと)。

それではまた作業進行したら紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!