ランエボブレンボキャリパー塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたランサーエボリューションブレンボキャリパーの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々はこの様な状態だったキャリパーを、

いつものブレーキ屋さんにてオーバーホールとサンドブラスト処理を行い、

キャリパー本体にポルシェ「リザードグリーン」(カラーコードM6B)を、

bremboのロゴには同社ポルシェ「ウルトラバイオレット」(カラーコード:M4A)で塗装を施しました。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

塗装後、ロゴの面部分は磨き処理も行っています。

車体取り付け部、ガスケットあたり面、ブレーキパッド固定用ピンを通す穴等、これらの箇所にクリアーを塗るとトラブルが起こるので(取り付けるメカニックの方が怒るので)、この箇所はプライマーとベースコートの黒を薄膜の塗装にしてあります。

  それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ランエボブレンボキャリパー 本塗り

先日サーフェサーを塗っておいたランサーエボリューション用のブレンボキャリパーです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っておきました。

空研ぎ#320→#400→#500→#800でラインを整えます。この時点で素地(アルミ)が露出しても問題ありません。

その後再び脱脂清掃し、

今度は全体にプライマーを塗布します。

前回は目立つ正面=ロゴ周りだけでしたが、この時点では全体にプライマーを塗っています。

続けて塗膜の厚みを着けたくない箇所=ボディ固定部やガスケットあたり面、ブレーキパッドを固定するシャフトピンが入る穴の内側等ですね。

黒く塗った箇所をマスキングしたら、まずは下塗りとして似たようなグリーンを塗布します。隠蔽性を高くする為、白やオーカー等の無機顔料を多く含んだグリーンとなります。

その後ご指定の塗色=ポルシェ「リザードグリーン」(カラーコードM6B)を全体に塗布し、ロゴ入れの準備をします。リザードグリーンは主に有機顔料系の鮮やかなイエローが使われている為これ単体では隠蔽し難く、なので一旦下色を塗っています。結果全体の塗膜が厚くなり過ぎず強度が上がります(ベースコートの厚塗りは塗膜の強度を下げます)。

キャリパー本体への塗装は口径1.0mm~1.3mmくらいのスプレーガンを使いますが、ロゴ入れ等には0.3mm~0.5mmと口径の小さいエアーブラシを使っています。

ロゴの色は同社ポルシェ「ウルトラバイオレット」(カラーコード:M4A)でご指定を頂いていて、

ただ塗った時点でどうもグレーっぽい(バイオレットには見えない)感じがしたので、

念のためもう一度色を作り、また色板にも塗って確認したところ、問題無い事を確認しました。

というのも、

イメージしていたのはこのような色で、勿論今回作った色もこちらと同じものなのですが、キャリパー本体色のグリーンに対してbremboロゴの小さい面積だと目の錯覚によってバイオレット感が判り難かった為です。クリアーを塗ってからでは取り返しがつきませんから、しっかり確認をしておくようにしました。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

尚、完成時以外での撮影では画像を編集加工する場合もあるのですが(シャッタースピードを落とし手ブレするのを防ぐため、多少暗くても後から明るくする等)、今回はどれも完成時と同じくサイズの縮小以外は未加工となっています。

bremboのロゴ単体で見るとグレー色に見えますが、同じように塗った色板を単体で見るとバイオレットなのが判ります。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ブレンボキャリパー 下準備

先日お預かりしておりましたランサーエボリューション用のブレンボキャリパー一式です。いつものブレーキ屋さんにてオーバーホールとサンドブラスト、マスキングまでの作業を行って頂いて戻って来ました。

このままの状態でも塗装は可能ですが、

全体をサンディングし、

全体をシリコンオフ(洗浄用の低溶解溶剤)で洗い流すようにして脱脂清掃を行います。

尚、このままだとザラザラとした梨地や打痕が残っているので、

今回はキャリパー正面のロゴ面の下地処理も承っています。

全体にサーフェサーを塗って研ぐのは現実的では無いので(物理的に出来ない訳ではないですがそれだけで塗装費の数倍の費用になってしまいます)、この部分以外はマスキングをしてサフェが飛ばないようにします。

まずはエポキシ系のプライマーを塗布します。

続けてサーフェサーを塗布します。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させたらサフェを研いで平滑な下地にします。

こちらは先日お預かりしておりましたF50のブレンボキャリパーです。同じくブレーキ屋さんにてサンドブラスト処理と清掃・マスキングまでを終わらせて貰って戻って来ていたので、今回並行して作業を行う事にしています。

こちらもそのままでも塗れる状態でしたが、全体をサンディングし、

目立つ正面以外をマスキングして、

プライマーを塗布し、

続けてサーフェサーを塗りました。F50のブレンボキャリパーは特に梨地の凸凹が強く、かといってその形状からしてサンディングがし難いので、サフェでこれを均すようにしています。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ランエボブレンボキャリパー塗装承ってます

先日到着しておりました三菱ランサーCT9Aのブレンボキャリパー一式です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

御依頼内容は塗装と、オーバーホールの作業も承っています。

塗装内容については以下の通りとなります。

・キャリパー色=ポルシェ「リザードグリーン」(カラーコードM6B)
・ロゴ=「brembo」(フロント80mm・リヤ54mm) 色=ポルシェ「ウルトラバイオレット」(カラーコード:M4A)

下地処理とオーバーホールについてはいつものように、以前同じ工場で間借りしていたブレーキ屋さんにお願いする予定で、こちらについては以下の記事が判り易いかと思いますので宜しければご参照くださいませ。

ブレーキキャリパーの下地処理

また今回は素地調整後、ロゴが入る正面はエポキシプライマーサーフェサーでの下地処理も承っています。特段これをやらなくても良いのですが(別途プライマーは全体に塗りますので)、打痕や深い傷、梨地が粗い場合などにお勧めとなります。

参考までにそういった場合の画像を紹介します。

こちらはスカイラインBNR32純正のフロントブレンボキャリパーですね。サンドブラストで塗膜が残っていないのでパッと見は良い状態に見えますが、これがこの後の塗装で仕上がると粗が目立つので、薄膜のプライマーの前にエポキシサフェで下地を整えておくようにします。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

Mitsubishi Lancer brembo Blue

  いつもご贔屓頂いている業者様から御依頼頂いたランサーエボリューション用純正ブレンボキャリパー一式です。

現状色は褪色し、

またベースカラー(赤)とクリアーとの間で層間剝離が生じています。ブレンボあるあるですね。

ロゴは元の通りと承っていますので、予めサイズを測っておきます。

フロントの横幅が80mm、リヤは54mmとなります。

その後、ブレーキ専門の方に委託して、洗浄とサンドブラストを行って頂きました。

これについては以下リンク先の記事が判り易いかと思いますので宜しければご参照くださいませ。

ブレーキキャリパーの下地処理

そのままでも塗れる状態ではありましたが、塗装後に艶が極力残るようサンダーを使って表面を研磨します。

 大きな打痕や、

鋳造時のザラザラとした粗が目立つので、

正面の目立つ部分のみサーフェサーで下地を整える事にしました。

まずはエポキシプライマーサーフェサーを塗布し、

ウェットオンウェットでウレタンサーフェサーを塗布します。焼き上がった目玉焼きの上に、さらに新たに卵を重ねて焼いても完全に一体化はしませんが(最初に紹介した画像のような層間剥離と同じような感じ)、半生の状態で重ねると一体化する!というような感じですね。

その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、サンディングを行います。

最終番手は#800で均し、

キャリパー全体にシリコンオフを浴びせ、上から下に洗い流すようにして脱脂処理を行います。

そして全体にプライマーを塗布します。

その後、膜厚をつけたく無い箇所=ボディ取り付け部・ガスケット当たり面・ブレーキパッド固定シャフト穴にベースコートの黒を薄膜で塗布します。

テープフリーな状態になったらそれらをマスキングし、

ご指定の塗色=ダイハツ純正色「「ディープブルークリスタルマイカ」(カラーコード:B79)に粗目のメタリック(STANDOX原色MIX598)を少量入れた仕様の色を塗布します。

元と同じサイズでカットしたマスキングシートを使い、ロゴを白で塗装します。

最後にクリアーを塗って本塗り完了です。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

さらに数日寝かしたら完成となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

こちらの塗装を御依頼頂いたカーショップさんは何度もご贔屓を頂いておりまして、以前「うちで塗装したキャリパーで何かしらの問題が起きた事はありませんか?些細な事でも何かあれば言ってください」と伺ったところ、サーキットで使用しても全く問題無いとお墨付きを頂いております(かなりの台数を扱っている業界ではとても有名なショップさんです)。