ロジクールキーボード塗装 完成

 先日本塗りを終えていたロジクールのG PRO Xキーボードです。

 熱カシメで固定されていた部品は、元と同じようにABS樹脂を溶かし込んで固定し、さらにエポキシ接着剤を点付けして固定しています。

 ネジや取り付け部品を間違えないよう分解前の画像を見ながら組み付けていきます。

 両面テープを貼り直したクッションシートを貼り付け完成です。大変お待たせしました!

 その後寝かしておき、一緒にご依頼を頂いたロジクールのワイヤレスマウスも組付けておきました。こちらは後ほど改めて紹介をさせて頂きます。

最初の状態も紹介しますね。

元々は未塗装の黒い着色樹脂で、ただペレットに染料が練り込まれていた為か「ニジミ」の現象が発生した為、それを抑え、さらに製品自体の歪も取る為に二度の下塗りを行っています。

 色はブガッティ純正色の「ティファニーグリーン」(カラーコード:V603)で、

 クリアは高品位なタイプのクリスタルクリアーとなります。

元々あったインジケーターランプ部のロゴ(文字)はスキャンしてデータを作成し、

 改めてピンクに印刷したデカールで再現しました。

一見すると大した事は無さそうに見えますが、これ一個だけの為にデータから作るのは意外と手間は掛かります。新聞が数百円で買えるのは一つの版から一度に数百万部を刷るからで、それが一部だけだったら幾らになるのかを想像して頂ければ判り易いかと思います。

 ロジクールマウスの方はマスキングでの対応でしたが、こちらの「G」は外れたのでそれに比べれば断然楽でした。

 端子接続部の部品の外し方がどうにも判らなくて、今回こちらはマスキングで対応しています。

それでは続けてホワイトパールに塗装したワイヤレスマウスも紹介させて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

 

完成しました!

ロジクールワイヤレスマウス(ホワイトパール)塗装 完成

ロジクールキーボード 本塗り

 先日下塗りを行っておいたロジクールのG PRO Xキーボードです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。

 全体を研ぎ、足付け処理を行い、

 もう一度白系の色を塗ってクリアーを塗り、二度目の下塗りを行っておきました。

と言うのもこのキーボード、思っていた以上に表面が凸凹にウネっていて、そのまま平らに研ごうとすると素地の樹脂が露出してしまい、再び「ニジミ」の問題が起きてしまう為、それの予防としてもう一度下塗りを行っておく事にしました。最初から判っていればサーフェサーを塗って研いでいた方が早かったかもです(ただしそれでも素地は露出していたでしょうから、結局一回では塗れなかった筈です)。

 最初の状態のように艶消しなら歪も目立たないのですが、今回は艶ありで承っていますので、何とか粗が目立たないよう研ぎ出して修正をします。

 加えて下地も露出させないよう、とにかく慎重に作業します(黒が出たら一発でアウトです)。

 その後細部の足付け処理を行い、ようやく本塗り準備が完了です。

 まずはベースコートを塗布します。色はブガッティ純正色の「ティファニーグリーン」(カラーコード:V603)となります。

 また一部にプリントされていた文字を同じように再現するよう承っておりますので、予め作製しておいたデータをデカールに印刷します。

 下地に白(特色ホワイト)を敷き、その上にマゼンタを重ね、最後に艶出しコーティングを行っています。一番良い物を選んで使えるよう複数印刷しておきました。

 それを切り取り、木工用ボンドを溶かした水に浸し、専用の接着剤(マークセッター)を使って所定の位置に貼り付けます。

 この後40℃くらいの熱で3時間程乾燥(重合)させます。

 その後よくエアーブローをして埃を飛ばし、いよいよ最後のトップコートクリアーとなります。

 デカールを貼った部分はいきなりクリアーをウェットに塗っても大丈夫なのは確認していますが、万が一の事も考え最初は部分的にドライコートで2回程塗っておきます。

 その後はいつも通りウェットに2コート塗って本塗り完了です。大変お待たせしました!

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーとなります。

デカールの部分は一段高くなっているので、完全硬化後に研磨して磨き、段差を均しておきます。

一緒にご依頼を頂いておりますロジクールのワイヤレスマウスは、ベースカラーとなるホワイトパールまで塗り終わっていて、この後は再び足付け処理を行って今度はロゴ入れ、さらにクリアー塗装を行う予定です。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ロジクールワイヤレスマウス&キーボード 下塗り

先日ロゴのマスキングシートを作成していたLogicool G PRO wirelessのマウスです。その後オーナー様よりロゴの位置等にはOKを頂いておりましたので、引き続き下準備を行います。尚、画像のマウスは塗装する物では無く、ロゴ入れの際に確認が出来るようにとお預かりしたもう一個の予備用です。

 塗装するマウスはこちらの方で、既に分解も済んだ状態となります。

裏側に塗料が着かないようマスキングをし、被塗面を#800相当(アシレックスレモン)で空研ぎ足付け処理を行っておきます。

前回はそのまま下塗りとしてそのままクリアーを塗ったのですが、今回は予め下塗りとしても色(ベースコート)も塗っておく事にしました。その方が本塗りの時に色が隠ぺいし易く、綺麗に仕上がるからです。

 本番では「G」のロゴは既存のサイズより小さくしますが、今回は下塗りなので逆に0.1mm大きくし、インジケーターランプの3個の円も本番で使う1.0mmでは無く一回り大きい1.2mmのマスキングシートを使いました。多少黒が残るような感じです(下塗りなのでOKです)。「G」のデータは前回作製した物を使っています。

 そして並行して今回一緒にご依頼を頂いているロジクールのG PRO Xキーボードも作業を行っています。こちらは先日プリントのロゴをデータ化するところまで進行しております。

側面を見てみると、成型時の歪が結構酷いので、

 #120→#180→#240→#320→#400と空研ぎでラインを整え、

その後#500~#800相当(アシレックススカイ~レモン)でペーパー目を均し、足付け処理を行っておきました。

ここで失敗したのが表面(天面)で、元々艶消し(極細かい梨地)になっていたので歪が判らなかったのですが、この後下塗りを行って艶が出る事で表面にも結構な歪がある事が判明しました。なのでもしかしたらサフェ入れも行うかも知れません。

 そして台にセットし、下塗り準備完了です。

キーボードは素材がPS(ポリスチレン)だったら違う塗り方になっていたのですが、シリコンオフを塗っても全く溶けもしなかったのでABS樹脂だという事が判り、マウスと同じくベースコートからの塗装にしました。

 またどうせならという事で、その他のパーツも下塗りを行う事にしました。今回はホワイトパールでご依頼を頂いていて、黒から白系にするにはかなりベースコートを塗らなければならなく、それによって起きる艶引けの防止と言う訳です。ベースコートは少なければ少ない程塗膜の強度が上がり、また仕上がりは良くなります。

 表面には元々艶消しの黒が塗られていましたが、フチなどはプラスチック素地がそのまま残っている箇所もあったので、念のためプラスチックプライマーを塗布し、続けて適当な白(具体的にはVW社のハーベストムーンベージュ)を塗りました。

 ここで完全に隠ぺいする必要は無く、大体下色として機能するくらいまで塗ったらマスキングを剥がします。またそのままだとマスキング際の段差が激しいので、軽く研磨して均しておきました。

 マスキングをしてプラスチック素地が露出した箇所に再びプラスチックプライマーを塗布し、クリアーを塗って下塗り完了です。ぱっと見は終わった体に見えますが、まだ全体の半分にもなっていません(私的には10%未満です)。

 「G」の部分はガタガタですが問題ありません。とにかく透明な部分に白が掛かるのを避けたかったのでこの時点で汚く仕上がるのは想定内です。

 そして角度をつけて見てみると「G」の部分が一段低くなっているのが判ると思います。Gの部分は実際には本体とは別部品で、元々少しここが低くなっています。

塗装する上ではこのままだと支障をきたすので、その部分だけクリアーを2回多めに塗り(計4コート)、完全硬化に砥石を使って平滑にしておきます。

その他のパーツも一緒に塗っておきました。

 そしてキーボードですが、

歪の件もそうでしたが、素材に黒の染料が練り込まれていた為にブリード(滲み)も発生しています。自動車部品ではこういう事は殆ど無いのですが、一般的な着色樹脂(顔料)だと黒さが足りなく、デザイン性を重視した電化製品では漆黒さを出す為に染料を混ぜて成型させる事がよくあります。最初の頃は色々悩みましたが、何でも塗る今の小物塗装屋になってからは普通に出現するのでもう慣れました(対処方法も問題ありません)。

それではまた作業が進行しましたら紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

Logicoolキーボード ロゴ作成

先日お預かりしておりましたロジクールのG PRO Xキーボードです。

その後分解も行っておきました。

キーボードの上にはインジケーターランプがあって、その下には「CAPS LOCK」「SCROLL LOCK」の文字も復元するよう承っていますので、こちらのロゴデータを作成します。

 似たようなフォントを見つけ、それを基に既存のロゴに形を合わせていきます。

文字の高さはおよそ1.6mmで、ここまでのサイズとなるとノギスで測っても誤差が出てしまうので、実際にプリントしてサイズを確認します。

これでデータが出来たので、後日デカールを作成します。

ロゴの色はピンクで、枠はティファニーグリーン、キートップは黒になるので、イメージとしては以下の画像のマイクみたいな感じになるかと思います。

そして今回一緒にご依頼頂いているLogicoolG G PRO wirelessのマウスです。

 こちらも先日分解を終えています。二回目なので精神的にかなり楽でした。

 塗装するのは前回と同じくこちらの11点となります。

ただ今回はこれにロゴを入れるよう承っておりまして、これが相当難しいのです。

と言うのも、

クリックボタンは内部機器に固定される構造の為、カバーだけの状態だと適正な位置が出せません。車の塗装で側面にピンストライプなどを入れる時、ヒンジもロックも着けない状態で入れろ!というくらい無理な内容です。

と言う訳で今回は適正な状態が判るよう、もう一個(!)同じマウスをお預かりしました。前回ご依頼頂いた分を含めると同じマウスを3個お持ちという事です。これ一個でも私では買えない金額ですから、ちょっと意味が判りません・・・(恐)。

実際にロゴを入れる時には一旦仮組みをして行うかも知れませんが、とにかく見本があるのは助かりますから、これで懸念していたロゴ入れも問題無いかと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

Logicoolキーボード&マウス塗装承ってます

 先日到着しておりましたLogicoolG G PRO wirelessのマウスと、同社G PRO Xキーボードです。こちらのオーナー様は以前も同型のワイヤレスマウスの塗装をご依頼頂いた方でして、この度も当店をご贔屓頂き誠に有難うございます!

 キーホードは枠のみの塗装で、後日分解して取り外します。

 色はこちらのブガッティに採用されていたティファニーグリーン(カラーコード:V603)の艶あり仕上げ、クリスタルクリアーの仕様で承っています。少し前に色見本用マイクなどを塗装していた色ですね。

またインジケーターランプ部には「CAPS LOCK」「SCROLL LOCK」の文字が印刷されているので、こちらをデカールで同じように再現をするよう承っております。色は先ほどのリンク先ページにあったマイクにあるSHUREロゴの「ピンク」でご指定を頂いております。

 そしてワイヤレスマウスです。

前回は蛍光ピンクの艶消し仕上げでご依頼を頂きましたが、

 今回は3コートホワイトパールの艶あり仕上げで承りました。色はトヨタのクールホワイトパールクリスタルシャイン(カラーコード:0751)で、クリアーはクリスタルクリアーの仕様となります。

 また今回はオーナー様からロゴデータを入稿して頂いておりまして、こちらを上記画像のように配置するよう承っております。

ロゴの色はこちらのフェラーリ ロッソコルサ(カラーコード:300)で承っています。

参考までに以前ご依頼頂いて施工したマウスの画像も紹介をさせて頂きます。

いつものようにサイズの縮小以外に画像の編集加工はしておらず、蛍光顔料とキャンディーカラーでこの色を表現しています(通常の顔料でこの色は出せません)。

作業工程は以下のページで紹介していますので宜しければご参照くださいませ。

LogicoolG Pro wireless mouse

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!