BERINGERブレーキキャリパー塗装承ってます

 先日到着しておりましたBERINGERのブレーキキャリパーです。こちらのオーナー様は以前も同メーカーのキャリパーをご依頼頂いておりまして、新たにこちらを同車VMAXのリヤに装着されるとの事で、前回と同じく本体を黒、ロゴを白で承りました。この度もご贔屓頂きありがとうございます!

現状はアルマイト処理が施されていますので、このまま塗装をしても密着はしませんから、いつものようにサンドブラスト処理を行ってからの上塗りとします。

また全体に深い傷があるので、そちらはエポキシパテ&エポキシサフェーサーで対応します。

尚裏側にもロゴはありますが、前回と同様こちらは黒のままで、表面のみ(凹んだ方)にロゴを入れます。

ロゴは前回作成した物があるので、それをそのまま利用する予定です。「AEROTEC→」はサイズが小さいので塗装では再現が難しい為、デカールでの対応となります。

以前施工した時の完成画像も紹介させて頂きます。

その他の画像はこちらのページからご覧いただけます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

BERINGERブレーキキャリパー塗装 完成

 大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたVMAX1700に装着予定のBERINGERブレーキキャリパー塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々は黒アルマイト仕上げで、ロゴ部分は目立たないレーザー彫刻の上に後から青いシールが貼ってあったのですが、それを剥がして基のロゴを参考にデータを作製し、サンドブラスト等の下地処理を行った上で塗装を施しました。

 キャリパ―本体は黒でロゴは白、艶あり仕上げとなります。

 画像はどれもサイズの縮小以外は未加工(撮ったまま)となります。

 裏側です。トルクの掛かるボルト固定部はクリアーを塗らず、プライマー&ベースコートの黒のみとしています。

 元々は裏側にもBERINGERのロゴがレーザー彫刻されていましたが、着いてしまえば見えないと言う事で、今回の塗装では無しとしました。

 そして表面です。

 元々あったレーザー彫刻のロゴは左右でズレがありましたが(上下の隙間が極端に違いました)、そちらも修正しておきました。

 ERINGERのロゴはVW社の「キャンディホワイト」(カラーコード:LB9A)で、その下の「三AEROTEC」のロゴはALPSのドライプリンターで「特色ホワイト」の上に「ベースホワイト」を重ねて印刷しています(デカールです)。

 ロゴを塗装で行う場合はカッティングプロッターでマスキングシートをカットしますが、今回のAEROTEC程の小さなサイズになるとカットでは対応が出来無く、この場合はドライプリンターを使ったデカールでの施工となります。今回と同じ様な施工例としては、以前ご依頼頂いたCORSAIRのPCケースの特注フロントパネルの塗装も参考になるかも知れません。

 先ほどと同じ様な画像ですが、「→」の向きが逆になっています。

 こちらの小さい方はリヤキャリパーですね。

 こちらはデカールでは無く塗装で行っていますが、正直かなり厳しかったです。

最初にカットしたマスキングシートは微妙で、その後ロゴを縦横斜めに変えてカットし直した物を7個くらい作り、その中から一番良い物を使いました。もし次に機会があったら今度はデカールで対応すると思います(苦笑)。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

(ちなみにオーナー様から先にご依頼頂いたテールランプのスモーク塗装の装着画像を頂いていますので後日そちらも紹介したいと思います)。

BERINGERブレーキキャリパー 本塗り

 先日サンドブラスト処理までを行っておいた、VMAX1700に装着されるベリンガーのブレ―キキャリパー一式です。

 シリコンオフで洗い流すようにして脱脂清掃をしておきます。

 その後マスキング作業を行います。

 今回のピストンはブーツ(ゴム)が無いタイプなので、ピストンよりも一回り大きいサイズ(36ミリ)の所でマスキングをしてサンドブラスト処理を行い、さらにそれよりも0.5ミリだけ小さいサイズ(35.5ミリ)のマスキングシートを作製し、貼り付けます。ブラストが当たった所がそのまま残らないようにですね。

 他には車体に固定される部分のマスキングも作製しておきます。こちらはプライマーとベースコートの黒(艶消し)を塗った後に貼り、そこにはクリアーを塗らないようにする為です。

 一旦キャリパーに貼ったマスキングテープを剥がし、緑色のマスキングシートに貼り付け、元のサイズより0.5ミリくらい大きめになるよう(少し食み出るよう)にカットしています。

 そしてブースにセットし、本塗り開始です。

 まずはプライマーを塗装し、

 クリアーを塗りたくない部分にベースコートの黒を塗ります。今回はキャリパーの色自体が黒なので全面塗っても良かったのですが、気分的にいつもの通りにしています。

 その後、黒を塗った部分にマスキングをしていきます。クリアーを塗らないようにするのは、高トルクで取り付けた歳に固着したりするのを防止する為ですね(ブレーキ屋さんの指示で元々は何も塗っていなかったのですが、サンドブラストをしてアルミ素地が露出したたままなのが嫌だったのでプライマーとベースコートだけを薄膜で塗るようにしました)。

 その後キャリパー全体にベースコートの黒を塗布します。

 ベースコートがテープフリーな状態になったら、予め準備しておいたロゴ用のマスキングシートを貼り付けます。位置がズレないよう、予めキャリパーのアールのラインに沿ってマスキングシートをカットしておきました。

 ベースコートの白を塗ります。

 これでまずは「BERINGER」のロゴ入れが完了です。

その後工場二階に移動して「AEROTEC」のロゴ入れを行います。こちらはサイズが小さいので塗装(マスキング)では対応出来ず、デカールでの施工となります。

 元の位置を確認しながら左右を貼り付けます。

この後一日寝かします。

 翌日ブースに戻し、今度は台に固定した状態で塗れるようにしました。

 このキャリパ―の形状からして、いつものように吊るして塗ると恐らく綺麗に塗れない(あの段差でクリアーが垂れるか、またはロゴ部分の肌が悪くなる)と思った為、今回のメインとなるロゴ部を上面にして塗る事にしました。丁度ネジ穴があったので全ネジ(全部がネジ山になったスチール製の棒)で支えています。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 クリアーが垂れるのは「そこで流れが止まってしまう」事から起こる為、今回のような形状だと吊るして塗るのは危なかったんですよね。

 お陰で良い具合に塗れたと思います。

 ピストン部以外のマスキングシートはクリアー塗装直後に剥がしておきました。

 こちらはリヤキャリパーです。

 こちらはロゴ面が平面でさらに上を向いているので、いつものように吊るした状態で問題ありませんでした。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BERINGERブレーキキャリパー 下準備

 先日ロゴデータを作製しておいた、V-MAX1700に装着予定のBERINGERブレーキキャリパー塗装の下準備となります。

 作製したロゴデータとカッティングプロッターを使い、マスキングシートを作製します。

 ちょっと判り難いのですが、こちらは「AEROTEC」のロゴをデカール用紙に白で印刷した物です。

ここまでサイズが小さい物は塗装では出来ませんが、今回のようにデカールを併用する事で対応が可能となります。以前施工したCORSAIR PCケースのフロントパネルと同じ方法ですね。デカールの作製については以前施工したポルシェミニカーの記事が判り易いかと思います。

 今回はいつものブレンボキャリパーと違い、ピストンにブーツ(ゴム)が付いていないタイプの為、ピストンより少し大きめにカットしたマスキングシートを貼り付けてサンドブラスト&塗装を行います。

 ボルト部分はマスキングをして残す事も可能ですが、既に錆も出ていますし、このまま残す意味も余り無いので、いつものブレンボキャリパーと同様こちらも一緒に塗ってしまいます。

 4輪車のキャリパーとは違い、意外に打痕跡が多いです。

 このままサンドブラストを掛けると打痕部分が判らなくなってしまうので、先にある程度削っておきます。

 余り削り過ぎると元のラインを崩してしまうので、打痕周りの盛り上がった部分を平らにしておく程度に留めておきます。

 BERINGERのロゴは塗装では無くレーザー彫刻っぽいので、

 こちらも出来るだけ削り落としておきます。

 尚、いつもであればサンドブラスト等の下準備はブレーキ屋さんにお願いしていますが、今回はマスキング個所など色々と細かい所があったので、全て当店で行う事にしました。

サンドブラスト処理完了です。

ピストン周りのマスキングを剥がした状態です。黒く残っている部分は塗装では無く着色アルマイトです。

いつものブレンボであればピストンの周りにブーツ(ゴム)が嵌っているので、そこでマスキングを見切るようにしていますが、今回はそれが無いのでこのようにしています。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BERINGERブレーキキャリパー ロゴデータ作製

 先日お預りしていましたBERINGERのブレーキキャリパー一式です。パッド等付属品を取り外し洗浄しておきました。

 今回はキャリパ―本体の塗装(艶あり黒)とは別に、元々あるロゴの復元(白)も承っていますので、まずはそれぞれのロゴデータを作製します。

 先ほどの画像をPCに読み込み、それをトレースするようにして新たなロゴデータを作製します。使っているソフトはadbe社のIllustratorです。

 こんな感じでベクトル形式のロゴを作ります。デジカメで撮影した画像と違い、点と線などの座標値の情報で作られたベクトルデータなら、カッティングプロッターを使ってマスキングシートを作ったり、レーザー加工機でアクリル板をカットしたりする事が出来ます。

 同じ様にしてフロントキャリパーのロゴもデータ化します。

 こんな感じと、

 こんな感じで、それぞれのベクトルデータロゴを作製しました。

 作ったロゴを、基となるロゴのサイズ合わせ、プリントアウトします。

 適当にカットし、

 実際に被塗物(リヤキャリパー)に合わせて確認をします。カットの仕方が悪いので斜めに見えますが、概ね元の通りに出来ているかと思います。

フロントとリヤは似たように見えて全然形が違っていて、予想通りかなりの手間が掛かりました。恐らくは本塗りをするよりも時間が掛かっているのではと・・・(なのでデータの作製のみなどはお受付しておりません)。

尚「→ AEROTEC」については、このサイズだと塗装(マスキングシートのカット)での対応は難しいと思われるので、恐らくはデカールでの仕様になるかと思います。以前塗装したRX-7のブレーキキャリパーの旧マツダロゴみたいな感じですね。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!